女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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真面目に働く

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 皮膚呼吸なんて聞くと、蛙や鰻やミミズ何てのが浮かんで来るが、人だって気付かない程度にはそれがなされているようで、スキルが発動されると全身から空気が取り込まれているのが分かるようになった。とは言えスーハーしてるからでは無く、おっぱいに挟まれてても苦しく無くなったからだ。それでも完全に肺呼吸と同じくなった訳では無い。顔に滑りを纏わせて、ぬるっと脱出する程度の余裕は出来た。

「ふぅ~…はむ」

「あん…、ふふっ」

目覚めたら俺の方が抱き着かれてた。今の時間が分からないが朝食を作る為、おっぱいをモミッとして緩んだ腕から抜け出した。
薄ソーサーに薄焼肉、そして干し野菜スープ。色んな大陸で香辛料を集めてるので我が家の食卓は味のバラエティが豊かだ。味噌や醤油みたいなチート調味料だけはどうしても見付からないけどな。
モソモソと起きて来たリュネと食事を摂り、片付けしたらダンジョンアタック再開だ。

「さて、開けるぞ?」

「此処はピュッピュしないと開かない…、なんて事はありませんよね?」

「したくなっちゃうじゃないか」

「良いんですよ?」

「仕事が先」

「はぁ~い」

扉を開けて、中に入ると勝手に閉まり、閉じ込められる。だが部屋の中には誰も居らず、召喚される魔法陣も出て来ない。

「リュネ、何かしたか?」

「何も?」

奥へと進み、下り階段を降りて行く…。

「あ、此処見た事ある」

「前に来た場所なのですね?」

「さっきのボス部屋にペルマが居たんだ。此処からは普通のゴーレムが出るからドロップを集めて行こう」

《感知》でエリアを見渡して、漸くさっきの部屋がペルマの居た部屋だと気付いた。ボスが居ないのも納得である。
エリアに居る敵はどれも袋小路か部屋の隅に固まって居て、俺のつまらない戦いがよりつまらなくなってしまった。動かない敵に近付いて煙に変えるだけだからな。唯の収穫である。そんな収穫作業に勤しむ俺をニコニコしながら付いて来るリュネは何が楽しいのだろうか?

「リュネ、楽しいか?」

「はぁい、とっても」

「真面な戦闘すらなって無いのにか」

「真面目に働くカケルさんを見てるだけで嬉しいんです」

それ、俺、普段働いてないみたいじゃないか…。確かにギルドの依頼は受けてないけどさ…。

「女型とエッチラホッチラする物とばかり思ってましたし」

「あの女達も魔装とかドロップするんだぞ?魔装なんて要らないし、鍵が必要だけどさ」

「もしかして、あの棒ですかぁ?」

「そ。アレが無ければ俺、地上に戻って来られなかったよ」

「カケルさんが浮気性で良かったです。まあ、その時は私達が全力で迎えに行ますけどね、うふふ」

恨みも無いのに地域の財源を破壊するのはお勧め出来無いな。助けられる身としては何も言えないが。

 ゴーレムのドロップを回収しながら、深く深くへ潜ってく。階段が上向きだったりして潜ってる感覚がおかしくなるけど仕様ならば仕方無い。
多分九十階。ボス部屋に着いた所でお茶セットを出してちょっと休憩。

「このボスはゴーレムなのだが、此処から下は男が出る」

「男?ですか?」

「女型の男版、だ。勿論全裸な」

「あら、それは気になりますねぇ」

「あの時は敵対して来たから気にせず殺ってたが、女が居たらどうなんだろう」

「犯されたら、困りますねぇ」

「殺してもドロップしなかったから、コレも鍵が必要なのかも知れないが…、ゴーレムとは言え男のズブズブは見たく無いな」

 お茶を飲み干し冒険再開。扉を開けると三体の大型ゴーレムが召喚されて、煙に変わる。ドロップした箱にはミスリルのナゲットが詰まってた。よしよし。だがリュネ曰く、天然ゴーレムの方が素材が多く取れる場合があるそうだ。

「天然ゴーレムかー。見た事無いなー」

「遺跡とかに居るようですよ?」

「遺跡ねぇ。それで、下に行くか?」

探した事も無かったぜ。下に降りるかを問うと、リュネは興味無い素振りでワクワクしていた。


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