女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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家自慢

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 ぷりぷりの尻を凝視するのを我慢して、整地して穴を開けて土山を盛り、壁を建てた。五人同時に使えるぜ。屋根もドアも無いが、覗かなければ問題無い。

「土魔法か。便利だな」

年長者はやはり聞き耳立ててたか。魔力も見ていたな?

「だろ?使うか?」

「俺達ゃそこらで何とでもなるからな」

「穴掘って埋めないと事故が怖いな」

「ああ。長年つるんでたパーティーでも喧嘩になるな」

「トイレ!?するする!紙くれよ!」

真っ先に使ったのは弥一であった。紙は無いので葉っぱ捥ぎって来い。

「ああ~、久しぶりに臭くないトイレだったぜー。流石翔、さすかけ~」

デリカシーの無い男の声を聞き、女達がコソコソとトイレに入って行った。

 男共に不幸な事故が起きる事は無く、無事に休憩を終えて移動再開。草丈は高いが平地なので野獣がちょっぴり居る程度。毎日のように猛スピードで走るナニカが往復するのだ。臆病な野獣は逃げ出してるだろうな。それにとんでも無く強い冒険者の付き添いも偶に歩いてるみたいだし。バルタリンドの冒険者の食い上げだな。
同乗者と馬鹿話等しながら尻を庇って夕方、やはり家の土地で野営するようだ。

「此処が翔の別荘か?」

弥一が巨大な壁から伸びる森を見て人の言葉を話す。

「湖の真ん中にあるんだ」

「お邪魔しても?」

「仕事中だろ?遠慮したまえ。湖畔迄は入って良いぞ?」

「旦那。この森は魔物がうようよ居るって聞いてますぜ?この壁だって、魔物を出さないように建てられたって」

馭者が振り返りそんな事を言うが、それを作ったのも俺達だ。湖畔に行く許可を出すと、壁際に着いて直ぐ他の馭者仲間に話をしに行った。

「カケル、本当に入って大丈夫なのか?」

馭者達の話を聞いた付き添い連中が寄って来る。イケメンが心配そうな声を上げるが、あンた等Aランクでしょうが。

「ゴーラとブフリムしか居ないから平気だ。後、別荘には入るなよ?仲間の拠点だから勝手に入ると喧嘩になるぞ」

「どんだけ稼いだのか知らないけど、貴方の家なんて興味無いわよ」

セカンドハウスを見て、Aランカーは絶句した。お手頃価格達も感心してた、ホルスト達は荷車着けたまま湖に突っ込んで水を飲んだ。喉乾いてたんだな…。

「お?兄貴?」「何でいんの?」「家自慢?」

 流石に自慢はしない。作ったのは殆どリュネだもん。魔道車を唸らせて湖畔に帰還した少年隊に友恋フレンズ。

「カーケルさーん」「おーまーえさーん」「旦那~」

仕事中なんだが、抱き着かれてしまっては振りほどく事は出来無い。

「皆お帰り。俺は依頼中で今夜は此処で野営だ。五月蝿くしてたら狙撃してくれ」

「「「はーーーい」」」

「あれ、友恋のシトンにアズだろ?」「白い熊人のキキラだぜ…」「隣のはワーリンだよな?すげぇ」

「「「ラビアン…らびゅ…」」」

何が凄いのか、後で詳しく聞き出さねばならんが、皆、俺より名が売れてるな。羨ましいんだからねっ!
アズ以外の女達は気にする事無くカケリウムを充填し、船に乗り込み島へと向かう。少年隊はわーわー言いながら森の中に入って行き、ゴーラの脚を四本持って帰って来て、わーわーしながら島へ跳ねてった。折角作った船使えよ。

「貴方…、アレ、魔装…よね」

「詮索はダメだぜ?」

「わ、分かってるわよ…」

彼奴等を泣かせたら怒ると釘を刺し、俺達も夕飯と寝る支度をしなければ。全員で協力してキャンプサイトを設営する。湖畔は普通に魔物が出るのでホルストを守るように荷車で囲い、焚き火を三ヶ所。二組が合わさり三交替で不寝番する事となった。トイレもちゃんと作ったよ。勿論男女隔て無く使ってもらう。

「お肉でも狩れると思ったのに。もう暗くなって来たじゃない!」

森の中は日が落ちるのが早い。出来たてのトイレからスッキリして戻るとヘンプシャーがイライラしてた。

「肉ならあるからカリカリすんなって」

ヘンプシャーに柵にしたゴーラをあるだけ張り付ける。好きなだけ食って良いぞ?




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