1,291 / 1,519
計り知れない
しおりを挟む翌日は一日しっかり仕事をし、更に翌日。今日は一日お休みをもらい、ミーネ達三姉妹とカラクレナイが先乗りしてるルドエに来た。
「あー、カーケルーー」
赤い龍が中央広場に鎮座して、子供達に乗られてた。カラクレナイだ。
「カララさまっ耳がー」「痛ったーい」
「あぅ、ごめんなの」
「今治しますねぇ~」
加減はしてたように見えたが、振り向き様に声を張ったモンだから背中に乗ってた子供達はダメージを受けてしまった様だ。リュネがピカーッと治してる。
「龍の時は声デカくなりがちだよな」
「みんな、ごめんなの」
「おっきい声でびっくりしたぜ!」「もう痛くないから平気だよ!?」
皆良い子である。
「旦那様、行こうか」
「だな。カラクレナイは皆と遊んどいで」
「うんなのっ」
「飛んだり跳ねたりすると危ないから人の姿でな」
カラクレナイは子供達やゴーレムちゃんと遊ばせとこう。地味作業だしな。飛び上がる三姉妹と共に空へと上がった。そして誰もいなくなって、もう一人。
「雄は来なくても良いのだが?」
「場所くらいは把握して置かんと何かの時に対処が遅れるだろう。場所を見たら街に戻るつもりだ」
リュネの睨みに冷や汗を隠し、ボーデンフェルトは答える。国防上の理由となればリュネは黙らざるを得ない。女王ミーネが何も言わないので同行を許可されたっぽい。
で、南に向かって飛んで飛んで、海が見えて来た。丘があって少し海抜は高いが、起伏が無くのっぺりとした台地になっている。川が無いので水問題さえ克服出来れば街だって作れそうだ。
「この辺りは人の集落とかは無いのか?」
「無いな。人の姿も無い。賊は居たがな」
今は誰も居ない訳か。雑草繁茂する台地の上から眼下を眺める。
「良い場所だが水が無いな」
「池を作るのが良いだろうよ」
「壁も要りますねぇ」
「トカゲの巣も必要だな」
一番パワーのあるミーネにはトカゲの巣を、丘を囲む長い壁はリュネに頼む。俺とリームは池と排水路を作る事にした。
「カケルさぁん、サボってイチャイチャしないでくださいね~」
「多分そんな事してる余裕は無いぞ。疲れ果てておっぱいチュパってるかも知れんがな」
「直ぐ終わらせて戻りますっ」
勢い良く飛んで行くリュネに、その場に留まり下見をするミーネ。俺とリームは北側の壁予定地付近に池、そこから南、海へ向けて排水路を作る事に決めて北上した。
「主様、あまり際だと壁に当たる」
「そうだな。この辺りにしようか」
池は三つの池を一つの排水路で繋げる事にした。大きくても真ん中はデッドスペースになるし、群れる習性があると言っても派閥が出来るかも知れんからだ。更にトカゲも飲みに来るなら尚の事場所は増やしておかないと。排水路でも飲めるようにしておけば更に良しだな。
「主様よ、穴を掘ったら良いのだな?」
「ああ。先ずは二十ハーン程の深さで掘ってくれ。広さは百ハーンくらいもあれば良いだろう」
「心得た」
そう言って、ボコンボコンと穴が出来る。コレで俺と同じ程度の魔力と言うのだから龍のスペックは計り知れない。
「どうだ?おっぱい吸うか?」
「まだ俺何もして無いよ」
リームの作業が早過ぎる。俺も働かなければ美味いおっぱいは頂けないのだ。リームには排水路となる溝を作ってもらうとして一旦別れる。俺はリームが掘った穴の一つに降りてって、形を整える。要するに護岸工事だ。
先ず始めるのは傾斜付け。直下に掘られた穴では落ちたら死ぬしかないからな。《収納》の面を出来るだけ大きくし五×三十ハーン。穴の横を三十ハーン拡げる。それを二段、即ち三周。そして拡げた段々の端を法面化させる。今回は煉瓦で無く粘土を使い、コンクリを吹き付ける様にドバドバと壁に叩き付けた。壁に密着し、垂れて傾斜になって行く。平みに乗り上げても気にしないぜ。場所によって傾斜に差は出たが、ぐるっと法面完成させた。リームが掘った水路も同様に、一段の河川敷を作ってく。川が浅くなっちゃった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。
【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら
七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中!
※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります!
気付いたら異世界に転生していた主人公。
赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。
「ポーションが不味すぎる」
必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」
と考え、試行錯誤をしていく…
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる