女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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ヤサが出来た

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「身体がもう少し落ち着いたら骨の位置を整えるから、養生しておくれ」

「「はい」」「承った」「お手柔らかに」  

 返事はするが、アルネスはもう暫くは寝たきりかな。皆に回復を軽く掛けて島へと戻った。

「カケルー」「カケル、お出掛け?」

 厨房でゴソゴソ食料を漁っていると、ステレオペアがサイドアタックで現れた。

「ドーンドゥールに図面を持ってくだけなんだけど、ネーヴェの居た所にはその後行くから、前以て準備を進めてたんだ」

「「なる~」」

俺の用意してた甘納豆をくすねて行っちゃった。んもう…。
 で、再びドーンドゥールのギルドへやって来た。相変わらずの閑古鳥でギルマスとのアポも直ぐ取れた。

「待ってたよ。首尾はどうだい?」

「取り敢えず、図案を描いて来たよ。後は運次第だな」

「運?賭博場でも作るのかい?」

「それは治安が悪くなり過ぎる。地下に作るのは良くないな」

「やはりダンジョンには戻せない、か…」

「否、前言った通り、ダンジョンコアを移設するつもりだよ。だが地下一階に敵が出ないならさ、壊せる内に改築して万民が使える方が良いだろ?」

ダールッターの机に図面を広げ、棒で指し示しながら島で話し合った事を話した。

「そうだな…。ダンジョンでは無い状態なのだったな。補強に、埋め立ては必要か。だが、やれるのかい?」

「コレでも工事の経験は九回もあるんだぜ?」

「多い…の、か?」

「多いだろ。一人で街の壕を護岸にしたり街の基礎を作ったりしたんだぞ?」

「そう聞くと、飛んでも無いね。どんなやらかしをしてそんな目に遭ったのか、酒でも飲みながら聞きたい所だ。とにかく、私はこれを持って街の有力者に話を通しに行く。君はダンジョンコアの件、宜しく頼むよ」

立ち上がり、図面を丸めたダールッターに気になった事を聞いてみる。

「風俗街の親分達?勿論話はするよ。主要産業でもあるからね」

「なら俺の名を出して良いぞ。カケルが街の復興に本腰入れたってな」

「ソレで分かるのかい?何でと聞かれたらどうすれば良いのだ」

「ヤサが出来たとでも言っとけば良いさ」

ダールッターが出掛けるので、本日の業務終了。寄り道せず、島に帰る。

「お帰りなさいませ、カケル様…何処か具合が?」

不貞しないと不安がられる。不貞した方が賄賂くれるし、テイカにとっては良いのか?分からん。

「普通に仕事して来たんだってば」

「甘い物を持って出たと聞きましたが」

「ダンジョンコアを獲りに行く時に食べるんだよ。主にネーヴェがな」

「冗談です。仕事の時のカケル様は仕事一辺倒ですから」

掌を返したテイカが踵を返し、尻を振り振り去って行く。此処でテイカの匂いを付けると妻達に疑われるし、テイカは多分誘ってる。《威圧》の手で撫で撫でしといた。

 「おか~」「お帰りなさいっ」「お帰りなさいませ」

妻達が遅れて迎えに来るが、三人共解せぬ顔になった。

「「「…………」」」

「何だよ。只今」

「てっきりドーンドゥールでエッチしてると」

「してると思ってた」「ええ」

「今夜は皆としようと思って、仕事早めに終わらせようって…」

「カーケルー」「旦那さまあっ」「貴方様ぁーっ」

突進して来る三人を受け止めて、スリスリチュッチュし夕飯となった。

「お兄様も仰ってました。仕事と家の話になるとお人が変わったようになると」

「…わすれてた」「信じておりました」「テイカさん狡いですっ」

 俺はオンオフの切替が極端らしい。地球での、仕事して、帰ったらスマホ弄って寝るだけの生活が極端かと言われると、シルケ的には極端なのかも知れないが。

「野外で女と見たらぐへへとなるのが男です。カケル様はそうではありませんでした。性奴隷となって、今のセカンドハウスに連れられて、最初にしたのが軽作業ですよ?それに食事も頂けて。此方から頂きに行ったくらいです」

「そう仰られると、私共わたくしが襲われていた際も、お手も触れられませんでしたね」

貴族相手にぐへへはなぁ。





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