女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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旅の邪魔

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「此処もそんなに強くないですね」

「ドロップが良くなりました。降りた甲斐はありますね」

 十二階、十三階と数回ずつ戦ってもらいながら降りて行き、現在十六階の入口階段部屋。十二階からは完全に冒険者の姿が無くなり、狩り放題の階層となっていた。敵の姿は上とは変わり、トカゲ頭がメインとなった。武具が落ちるのでサライプラマの二十二階相当だ。

「全部倒しても此処迄来れそうか?」

「他のパーティーが狩ってるなら余裕はありますね」

「全部相手するとなると、魔法を使うかもです」

「補助としては、カケル様が戦った回数から見てもこの辺がギリギリかと。折り返しも含めると回復出来なくなります」

「補助無しで戦うか。な?」「「「「そうですねっ」」」」

あ、別パターンあるのね。

「そう言えばお前等は日帰りか?」

「はい。兄さんも日帰りじゃ無いんですか?」

「俺はギルド案件だから延滞金も無いんだ。泊まるとその分稼がなきゃならんだろうし、折り返そう」

「はいっ。残念です。な?」「「「「はい…」」」」

お、また別パターンだ。

「どうした?」

「あの、ユーダン様、カケル様…」

「ユーダン様、良かったら。本当に良かったら、なのですが…」

「ユーダン様の事は命より愛してますっ」

「また、お尻に欲しいです…」

男二人が見詰め合ってしまった。

「兄さんが良ければ」

「俺は何時でもしたいが、時間が足りないな…」

「「「……」」」

「宿を引き払ってカケラント迄行く気はあるか?」

「何処です?」

「元帝国で俺の国だ。ブラマハーンに行くお前等の旅の邪魔になってしまうだろうが、そこならゆっくり出来るぞ?どうだ?」

「早く渡航出来るならこっちこそお願いしたいですよ!な?」「「「「はいっ」」」」

「渡航費用も浮いて万々歳だよな。な?」「「「「そうですねっ」」」」

その内良いかなと聞かれて良いともと答えそうだ。休憩を終えるとそのまま上に向かい、湧き出した敵はハーレム達に一任してみた。ちょっとキツそうだったが、同業者が増えれば問題無いだろう。

 十階から上は俺も数減らししたりして、すんなりダンジョン外に帰って来た。

「カケル?早かったけど、問題が?」

「逆に美味いぞ。サライプラマのダンジョンの半分で食える場所がある」

ダールッターは俺と別れてからずっと仮設で仕事してたそうで、ハーレムが買取へ向かうと寄って来て進展を聞いて来た。文面に出す程の内容では無いので、書記の受付嬢を交えて口頭で説明した。

「サライプラマとは何処の街なんだ?」

「メルタル大陸だよ」

「そこの二十二階と、此処の十二階から十六階の敵が同一、と…」

「ドロップは今買取に居る彼奴等のを確認してくれ。十九階迄は同じか同種族だろうが、その先は行かない方が良いな。多分日帰りでは帰れないだろう」

「前のダンジョンでも近い感じでしたし、その様に周知しますね。あ、それとカケル様…」

書記の受付嬢が尋ねる。小声になったが、何でしょう?

「あのパーティー、失礼な事しませんでしたか?」

「したけど分からせたら分かってくれたよ」

「はぁ…。何事も無ければ何よりです。私と同僚をパーティーに入れようとしてたんですよ?」

「だろうね。彼奴俺に似て女選びは良いからな」

「まあっ」

「カケル君。うちの職員を引き抜こうとするのは止めてくれないかな?」

「してないよう」

「兄さん、買取終わりました。な?」「「「「はいっ」」」」

「どうだ?食えそうか?」

「往復一回で黒字でしたし、良い感じですね」

「帰りも何とかなったしな。な?」「「「「そうですねっ」」」」

取り敢えず、俺の仕事は終わった。更に奥への依頼が来たが、俺が行けても他のが行けないので、二十階到着者が出たらバルタリンドに連絡入れてもらう事となった。

「では行くぞ。手を繋いで目を瞑れー」

「準備出来ました。お前達、移動しても良いかな?」「「「「良いとっ」」」」

言わせねーよ。







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