【完結】「めでたし めでたし」から始まる物語

つくも茄子

文字の大きさ
65 / 67
番外編

8.ローゼリアside

しおりを挟む

 怖いもの見たさで王宮に行ってみた。
 別に深い意味は無かったの。
 ただ、あいつギヨームなら私が視えるんじゃないかって思っただけ。

 結果は全然ダメ。

「愛してる」と言う割にダメじゃん、とツッコミを入れた。

 まぁ、幽霊を視える方が異常だから。あんなんでも正常だったか、と安心したような心配のような。不思議な気持ちになってしまった。

 ただ調子にのって王宮探検したのだ運のツキ。
 あいつの異常性を垣間見た。……見るんじゃなかった。いや、あの場合不可抗力。たまたま。見たくて見た訳じゃない。

 本当に偶然知ったのよね。

 生きていた時じゃあ、全然気づかなかった。

 あいつが私のだったなんて……。

 アレはもう完全に変態。
 流石にドン引きよ!

 しかも結婚相手が「私に似てるから」ってなんだそれ?!ふざけてる?!

 ……っていうかさぁ、相手の女性ダイジョブ?って思ったし、心配になってたま~~に、様子を見にいってたんだよね。
 まぁ、思った通り……いや、思った以上に酷かった。あれだ。結構貯め込むタイプの女性だったのがいけなかったのかもね。従順っていうか、逆らえないっていうか。中身が私とは真逆だった。女官長達のフォローがなかったら初期の頃に結婚生活破綻してたんじゃない?って思うわ。

 変態王め。
 ちょっとは女官長たちを労われ!てめぇに振り回される人達の気持ちも考えろ!そんなだから毎回大騒ぎなんだぞ!?給料アップしろや!休日増やせやコラ!!……と何度心で叫んだことか! 私だったら即刻辞めてる自信がある!


 王妃、マジ不憫。

 何かに付けて私と比較するし、私とちょっとでも違うところがあるとソコを指摘して直そうとするし、挙句に「ローゼリアではない……」よ?
 
 妻を廃妃にして幽閉した後は「ローゼリアの偽物」「ローゼリアの劣化版」と言い放つ始末。
 一体何様よ!って思った私は悪くないと思う。

 お兄様はお兄様で「国王陛下様だ」なんて真顔で言うんだもん!
 現実逃避は止めて!
 貴方の親友は最悪の男よ!!

 どっちの味方なの!?

 ひとしきり騒いだら疲れてきちゃった。
 お兄様が呆れた目で見てくる。
 仕方ないじゃない。
 あいつの愚痴を言えるのは生前死後もお兄様だけなんだから!

 早く成仏しろ、なんていうけどね。

 成仏できるもんならとっくにしてるって!

 私的には、あいつギヨームの呪いかなんかだと思ってる。
 だって度を越して執着されてるし、死んだ今だってストーカー行為は健在なんだもん!

 毎朝、部屋に飾ってある私の肖像画に向かって「おはよう、ローゼリア」って言うし、執務室に行く時は「行ってくるよ、ローゼリア」って挨拶してるし!まぁ、それは良いとしても、一日の終わりに「今日の王太子」を肖像画に向かって話すのよ!止めてよね!ちょっと聞いてみたけど、まるで息子の自慢話を妻にしている感じだった。聞くんじゃなかった!好奇心は猫をも殺すってホントだわ……。マジ気持ち悪かった。


 お兄様の娘。
 あの子を国外に嫁がせて正解よ。

 孫よりもずっと私に似てるんだもん。

 あいつが知ってたら絶対に目を付けられてた!
 逃がして大正解よ!

しおりを挟む
感想 59

あなたにおすすめの小説

【完結】偽者扱いされた令嬢は、元婚約者たちがどうなろうと知ったことではない

風見ゆうみ
恋愛
クックルー伯爵家の長女ファリミナは、家族とはうまくいっていないものの、婚約者であり、若き侯爵のメイフとはうまくいっていると思っていた。 メイフとの結婚が近づいてきたある日、彼がファリミナの前に一人の女性を連れてきた。メイフに寄り添う可憐な女性は、こう名乗った。 「わたくし、クックルー伯爵家の長女、ファリミナと申します」 この女性は平民だが、メイフの命の恩人だった。メイフは自分との結婚を望む彼女のためにファリミナの身分を与えるという暴挙に出たのだ。 家族や友人たちは買収されており、本当のファリミナを偽者だと訴える。 メイフが用意したボロ家に追いやられたファリミナだったが、メイフの世話にはならず、平民のファリとして新しい生活を送ることに決める。 ファリとして新しい生活の基盤を整えた頃、元家族はファリミナがいたことにより、自分たちの生活が楽だったことを知る。そして、メイフは自分が馬鹿だったと後悔し始め、自分を愛しているはずのファリミナに会いに行くのだが――。

最初から間違っていたんですよ

わらびもち
恋愛
二人の門出を祝う晴れの日に、彼は別の女性の手を取った。 花嫁を置き去りにして駆け落ちする花婿。 でも不思議、どうしてそれで幸せになれると思ったの……?

なぜ、虐げてはいけないのですか?

碧井 汐桜香
恋愛
男爵令嬢を虐げた罪で、婚約者である第一王子に投獄された公爵令嬢。 処刑前日の彼女の獄中記。 そして、それぞれ関係者目線のお話

あなたが捨てた花冠と后の愛

小鳥遊 れいら
恋愛
幼き頃から皇后になるために育てられた公爵令嬢のリリィは婚約者であるレオナルド皇太子と相思相愛であった。 順調に愛を育み合った2人は結婚したが、なかなか子宝に恵まれなかった。。。 そんなある日、隣国から王女であるルチア様が側妃として嫁いでくることを相談なしに伝えられる。 リリィは強引に話をしてくるレオナルドに嫌悪感を抱くようになる。追い打ちをかけるような出来事が起き、愛ではなく未来の皇后として国を守っていくことに自分の人生をかけることをしていく。 そのためにリリィが取った行動とは何なのか。 リリィの心が離れてしまったレオナルドはどうしていくのか。 2人の未来はいかに···

恩知らずの婚約破棄とその顛末

みっちぇる。
恋愛
シェリスは婚約者であったジェスに婚約解消を告げられる。 それも、婚約披露宴の前日に。 さらに婚約披露宴はパートナーを変えてそのまま開催予定だという! 家族の支えもあり、婚約披露宴に招待客として参加するシェリスだが…… 好奇にさらされる彼女を助けた人は。 前後編+おまけ、執筆済みです。 【続編開始しました】 執筆しながらの更新ですので、のんびりお待ちいただけると嬉しいです。 矛盾が出たら修正するので、その時はお知らせいたします。

王妃様は死にました~今さら後悔しても遅いです~

由良
恋愛
クリスティーナは四歳の頃、王子だったラファエルと婚約を結んだ。 両親が事故に遭い亡くなったあとも、国王が大病を患い隠居したときも、ラファエルはクリスティーナだけが自分の妻になるのだと言って、彼女を守ってきた。 そんなラファエルをクリスティーナは愛し、生涯を共にすると誓った。 王妃となったあとも、ただラファエルのためだけに生きていた。 ――彼が愛する女性を連れてくるまでは。

裏切られた令嬢は死を選んだ。そして……

希猫 ゆうみ
恋愛
スチュアート伯爵家の令嬢レーラは裏切られた。 幼馴染に婚約者を奪われたのだ。 レーラの17才の誕生日に、二人はキスをして、そして言った。 「一度きりの人生だから、本当に愛せる人と結婚するよ」 「ごめんねレーラ。ロバートを愛してるの」 誕生日に婚約破棄されたレーラは絶望し、生きる事を諦めてしまう。 けれど死にきれず、再び目覚めた時、新しい人生が幕を開けた。 レーラに許しを請い、縋る裏切り者たち。 心を鎖し生きて行かざるを得ないレーラの前に、一人の求婚者が現れる。 強く気高く冷酷に。 裏切り者たちが落ちぶれていく様を眺めながら、レーラは愛と幸せを手に入れていく。 ☆完結しました。ありがとうございました!☆ (ホットランキング8位ありがとうございます!(9/10、19:30現在)) (ホットランキング1位~9位~2位ありがとうございます!(9/6~9)) (ホットランキング1位!?ありがとうございます!!(9/5、13:20現在)) (ホットランキング9位ありがとうございます!(9/4、18:30現在))

婚約破棄の前日に

豆狸
恋愛
──お帰りください、側近の操り人形殿下。 私はもう、お人形遊びは卒業したのです。

処理中です...