18 / 115
第2章 繋がりは繋がっていく
1.光虫観察日記?
しおりを挟む
光虫たちを捕獲してから、一応毎日ノートにその様子を書き留めている。何を食べたか、特に変わった行動があったか無かったか…なんて事はないのだが、彼らを見ながらペンを走らせていると、たまに空中に何かを描くように飛び回る個体がいるのに気づいた。
私が描き始めると飛び始め、描き終わると止まる。模倣なのか、もしかしたら何か伝えたいことがあるのだろうか。捕獲の恩恵なのか、彼等の漠然とした意思は伝わるのだが、細かいことは流石に分からない。でも、光虫たち達はだいぶ賢いのではないだろうかと思えるような行動を取ることが増えてきた。採集に出ると辺りの警戒に当たってくれているようだし、バルガの宿屋では、私が部屋の魔法的な調査をするのに合わせて、部屋を飛び回り、自身の光を波のように変化させて、跳ね返ってくるなにかを解析しているようにも見えた。
「意思の疏通が出来るようになれば…」
モールス信号みたいなのを決めるとか…それとも…
「テレパシーとか、なんかそれっぽいの無かったかな…」
アイテムボックスの中を検索して、いくつかの本をピックアップする。
念話入門
通心の書
心話のすすめ
上2冊は遠く離れた物や、声を出せない状態での話をする事に関して書かれていたり、他には相手の心を探る方法なんてのも書いてある。3冊目は、従魔獣術に関連する物で、捕獲して従魔にすると、心の中で会話が出来る種類があると書かれている。
「でもなぁ…」
あくまで会話が可能なのは一定以上の大きな個体であると書かれていて、そもそも虫などは捕獲しても長続きせず、その場限りでしか使えない、という風にと書かれている。
「光虫達には当てはまらないよね…」
それでも、参考くらいになれば、と午後はその本を読んでは気になった部分を書き出してみる。
ふと窓の外を目をやると、畑には薬草の花がさいていて、秋の風がそれを揺らしている。光虫は、その花の蕾を撫でるように翔んでいる「早く咲かないと冬になっちゃうよ」とでも言っているのだろうか。
「植物とは話できてたりして」
独り言を言ってから、花と光虫たちのことをノートの端にメモした。
「…あー…平和……」
空は青く、高く、辺りは静かだ。先日のあの事件?が遠い世界のことのように感じる。
しかし、のびをした拍子に、首からかけたペンダントの青い石が、現実だよと主張するように揺れた。外していても良いのだが、アーバンさん達から緊急の呼び出しがないか気になってしまって、外せないでいた。ちなみに、あれからすこし改造して、ギルドからの連絡は青、アーバンさんをはじめ、使い切り通信石からの連絡は赤く光り、魔力を込めた地点がマップに表示されるように設定した。
「元気かな、ミリィさんと赤ちゃん」
連絡がないのは元気な証拠だと分かっていても、あそこまで関わってしまった手前、気になってしまうのはしょうがないよねと自分に言い訳する。出来るだけ他人と関わりたくないと言い切って転生した手前、なんと無く矛盾している気がするのだ。
心話の本を読み終えた頃には、外は夕焼け空だった。アイテムボックスの中の物で適当に夕飯を終えて、つらつらと考える。
「従魔とは、話が出来る…」
話ができるのは、いわゆる言語が使える従魔に限られるということだったが、もしそれが言語の理解ということであれば、光虫は確実に理解していると言える。
さらに、従魔は能力の共有が出来るとも書いている。たしかに、探査の能力などは光虫も微弱ながら使えている気がする。
(多分何かを見落としているんだ…)
アイテムボックス内を検索して…ちなみに、この検索機能は、分かりにくいところに設定画面があって、使えるようになったのはしばらく経ってからだった…設定画面まで行って、検索関係のところを隅々まで見ていると、関連書籍を整理するという項目を見つけた。
「なんでこんな大事なことを見落としてたのかな…」
チェックボックスをオンにして、画面に戻る。すると…
「『従魔獣契約の書』に、『主従契約の書』…?」
捕獲とは違うのだろうか? 気になる内容を書き出していく。
「契約することで、主人に不利な事は出来なくなる…なんか奴隷契約みたいで嫌かも…ああ、でもそこは契約する時に変えることも出来るし、無理矢理はできない、と…」
「もっとも繋がりを強くしたい場合は、相応しい名前を付ける…」
そこを書き出した時だった。
光虫1匹、が、ぶーーーーーん!ぶーーーーーーわんっ!とものすごい音を立てて飛んできて、私の頭にぼすん!とぶつかった。
「えっ? 大丈夫⁉︎」
ぶんぶんぶん!
私が描き始めると飛び始め、描き終わると止まる。模倣なのか、もしかしたら何か伝えたいことがあるのだろうか。捕獲の恩恵なのか、彼等の漠然とした意思は伝わるのだが、細かいことは流石に分からない。でも、光虫たち達はだいぶ賢いのではないだろうかと思えるような行動を取ることが増えてきた。採集に出ると辺りの警戒に当たってくれているようだし、バルガの宿屋では、私が部屋の魔法的な調査をするのに合わせて、部屋を飛び回り、自身の光を波のように変化させて、跳ね返ってくるなにかを解析しているようにも見えた。
「意思の疏通が出来るようになれば…」
モールス信号みたいなのを決めるとか…それとも…
「テレパシーとか、なんかそれっぽいの無かったかな…」
アイテムボックスの中を検索して、いくつかの本をピックアップする。
念話入門
通心の書
心話のすすめ
上2冊は遠く離れた物や、声を出せない状態での話をする事に関して書かれていたり、他には相手の心を探る方法なんてのも書いてある。3冊目は、従魔獣術に関連する物で、捕獲して従魔にすると、心の中で会話が出来る種類があると書かれている。
「でもなぁ…」
あくまで会話が可能なのは一定以上の大きな個体であると書かれていて、そもそも虫などは捕獲しても長続きせず、その場限りでしか使えない、という風にと書かれている。
「光虫達には当てはまらないよね…」
それでも、参考くらいになれば、と午後はその本を読んでは気になった部分を書き出してみる。
ふと窓の外を目をやると、畑には薬草の花がさいていて、秋の風がそれを揺らしている。光虫は、その花の蕾を撫でるように翔んでいる「早く咲かないと冬になっちゃうよ」とでも言っているのだろうか。
「植物とは話できてたりして」
独り言を言ってから、花と光虫たちのことをノートの端にメモした。
「…あー…平和……」
空は青く、高く、辺りは静かだ。先日のあの事件?が遠い世界のことのように感じる。
しかし、のびをした拍子に、首からかけたペンダントの青い石が、現実だよと主張するように揺れた。外していても良いのだが、アーバンさん達から緊急の呼び出しがないか気になってしまって、外せないでいた。ちなみに、あれからすこし改造して、ギルドからの連絡は青、アーバンさんをはじめ、使い切り通信石からの連絡は赤く光り、魔力を込めた地点がマップに表示されるように設定した。
「元気かな、ミリィさんと赤ちゃん」
連絡がないのは元気な証拠だと分かっていても、あそこまで関わってしまった手前、気になってしまうのはしょうがないよねと自分に言い訳する。出来るだけ他人と関わりたくないと言い切って転生した手前、なんと無く矛盾している気がするのだ。
心話の本を読み終えた頃には、外は夕焼け空だった。アイテムボックスの中の物で適当に夕飯を終えて、つらつらと考える。
「従魔とは、話が出来る…」
話ができるのは、いわゆる言語が使える従魔に限られるということだったが、もしそれが言語の理解ということであれば、光虫は確実に理解していると言える。
さらに、従魔は能力の共有が出来るとも書いている。たしかに、探査の能力などは光虫も微弱ながら使えている気がする。
(多分何かを見落としているんだ…)
アイテムボックス内を検索して…ちなみに、この検索機能は、分かりにくいところに設定画面があって、使えるようになったのはしばらく経ってからだった…設定画面まで行って、検索関係のところを隅々まで見ていると、関連書籍を整理するという項目を見つけた。
「なんでこんな大事なことを見落としてたのかな…」
チェックボックスをオンにして、画面に戻る。すると…
「『従魔獣契約の書』に、『主従契約の書』…?」
捕獲とは違うのだろうか? 気になる内容を書き出していく。
「契約することで、主人に不利な事は出来なくなる…なんか奴隷契約みたいで嫌かも…ああ、でもそこは契約する時に変えることも出来るし、無理矢理はできない、と…」
「もっとも繋がりを強くしたい場合は、相応しい名前を付ける…」
そこを書き出した時だった。
光虫1匹、が、ぶーーーーーん!ぶーーーーーーわんっ!とものすごい音を立てて飛んできて、私の頭にぼすん!とぶつかった。
「えっ? 大丈夫⁉︎」
ぶんぶんぶん!
36
あなたにおすすめの小説
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
【完結】異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜
月城 蓮桜音
ファンタジー
仕事に日々全力を注ぎ、モフモフのぬいぐるみ達に癒されつつ、趣味の読書を生き甲斐にしていたハードワーカーの神木莉央は、過労死寸前に女神に頼まれて異世界へ。魔法のある世界に召喚された莉央は、魔力量の少なさから無能扱いされるが、持ち前のマイペースさと素直さで、王子と王子の幼馴染達に愛され無双して行く物語です。
※この作品は、カクヨムでも掲載しています。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ!
こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ!
これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・
どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。
周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ?
俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
シュガーコクーン
ファンタジー
女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
【完結】憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる