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第11話:グレイズと話をしました
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「書類は全てそろったな。後はこの書類を提出すればお前たちは晴れて婚約者同士だ。今日の午後には、他の貴族にも知らせが行くよう手続きを行おう」
お父様とグレイズのお父様が書類を持って出かけて行った。
「それじゃあ、私たちは久しぶりにお茶を楽しみましょう。せっかくだから、アンリちゃんも一緒に」
「はい、喜んで…」
「アンリはダメだ。せっかく俺たちは婚約者同士になったんだぞ。婚約者らしく、今から一緒に過ごすんだ。ほら、アンリ。こっちに来い」
私の腕を引っ張るグレイズ。
「ちょっとグレイズ、痛いわよ。あまり引っ張らないで」
そう叫んだのに、なぜか無視してそのまま中庭へと連れてこられた。そして、綺麗なラベンダー畑の前のベンチに腰を下ろす。
「綺麗ならラベンダー畑。しばらく来ないうちに、随分とお庭も変わったのね」
昔はよく来ていたが、私が領地に行ってからは、ほとんど来ることがなかったのだ。
「このラベンダー畑は、お前の為に作ったんだよ。お前、ラベンダーの香りが好きだっただろう?だから、お前がこの家でもリラックスして過ごせる様にって…」
「私の為に?」
「そうだ。俺はお前がずっと好きだったし、両親もお前と俺が結婚するのを望んでいたからな。それなのにお前は、マッキーノ侯爵令息に夢中になるから…」
「それは…ごめんなさい。でも、ちゃんと諦めたわよ。それに、それならそうとどうして早く言ってくれなかったの?先に話してくれていたら、私だってちゃんと…」
「ちゃんと俺を婚約者として受け入れたか?お前は変なところで頑固だからな。抵抗したんじゃないのか?」
確かに昔の私なら抵抗したかも…そう思ったら、さすがに言い返せない。
「お前の父親からも、何度も“早くアンリと婚約してくれ”って頼まれたんだ。お前は放っておくと、ろくなことをしないからな。それでも俺は、お前の気持ちを大切にしたかった。でも…今回はそんな悠長な事を言っていられなくなったからな…とにかく、お前が受け入れてくれてよかった」
そう言うと、グレイズに強く抱きしめられた。
「お前は今日から俺の婚約者だ。今までみたいに自由に動けると思ったら大間違いだからな。しっかり監視させてもらう」
「何よ、私、そんなに自由に動いてなんて…」
「いなかったとでも言うのか?1年半も別の男を追い掛け回していたお前が」
それを言われると辛い…
「とにかく、俺はもう自分の気持ちを抑えるつもりはない。それから、お前には次期伯爵夫人になる為、明日から家に毎日通ってもらうからな。いいな」
「別に構わないけれど、どうしてグレイズの家に通うの?家も伯爵家だし、ある程度のマナーはマスターしているわ」
王家に嫁ぐわけでもあるまいし、相手の家に毎日通うなんて、聞いたことがない。
「お前を野放しにするとろくなことがないからな。監視のためだ。別に何かしろとは言わない。ただ我が家に馴染んで欲しいだけだ」
「それならもう馴染んでいるわよ。おば様とも仲良しだし。でも、グレイズがそう言うならわかったわ。私、素敵なお嫁さんになれる様に頑張る」
グレイズに向かって、にっこり笑った。そもそも私はグレイズが好きだ。少しでも一緒にいられるなら、それでいい。
「お前…その顔は反則だろう…」
何を思ったのか、ギューッと抱きしめられ、そのまま唇を塞がれた。何度も何度も唇を重ねては離すを繰り返すグレイズ。
「ちょっとグレイ…ンンン…」
どれくらい続けただろう…やっと解放された。
「もう、グレイズ!何てことするのよ」
「何を怒っているんだよ。婚約者なら普通だろ。なあ…アンリ、お前本当に、マッキーノ侯爵令息の事、もういいのか?」
急に真剣な表情を浮かべたグレイズ。
「もう本当に何とも思っていないわ。むしろ、あんな修羅場を見せられたのよ。それにしても、人間には色々な顔があるのね…まさかグレイズにも…て、あなたは元から失礼な性格だものね。裏も表もないか」
「誰が失礼な性格だ!でも…まあいい…アンリ、とにかく俺の傍にずっといろよ。約束だぞ」
「ええ、もちろんよ。約束!」
まさかグレイズと婚約する事になるなんて。それもこんなに急に。そういえばさっきグレイズが、“今回はそんな悠長な事を言っていられなくなった”って言っていたわよね。一体どういう事かしら?
…まあいいか。
「グレイズ、せっかくだから、久ぶりに中庭を案内してよ。ずっと来ていなかったから」
「そうだな。でもこのラベンダー畑以外、そんなに変わっていないぞ」
そう言いつつも、私を案内してくれたグレイズ。これからはグレイズと共に生きていくのね。
そう思ったら、胸の奥が温かいもので包まれた。
その後お父様とグレイズのお父様が戻って来たので、皆で楽しく昼食を頂いたのであった。
お父様とグレイズのお父様が書類を持って出かけて行った。
「それじゃあ、私たちは久しぶりにお茶を楽しみましょう。せっかくだから、アンリちゃんも一緒に」
「はい、喜んで…」
「アンリはダメだ。せっかく俺たちは婚約者同士になったんだぞ。婚約者らしく、今から一緒に過ごすんだ。ほら、アンリ。こっちに来い」
私の腕を引っ張るグレイズ。
「ちょっとグレイズ、痛いわよ。あまり引っ張らないで」
そう叫んだのに、なぜか無視してそのまま中庭へと連れてこられた。そして、綺麗なラベンダー畑の前のベンチに腰を下ろす。
「綺麗ならラベンダー畑。しばらく来ないうちに、随分とお庭も変わったのね」
昔はよく来ていたが、私が領地に行ってからは、ほとんど来ることがなかったのだ。
「このラベンダー畑は、お前の為に作ったんだよ。お前、ラベンダーの香りが好きだっただろう?だから、お前がこの家でもリラックスして過ごせる様にって…」
「私の為に?」
「そうだ。俺はお前がずっと好きだったし、両親もお前と俺が結婚するのを望んでいたからな。それなのにお前は、マッキーノ侯爵令息に夢中になるから…」
「それは…ごめんなさい。でも、ちゃんと諦めたわよ。それに、それならそうとどうして早く言ってくれなかったの?先に話してくれていたら、私だってちゃんと…」
「ちゃんと俺を婚約者として受け入れたか?お前は変なところで頑固だからな。抵抗したんじゃないのか?」
確かに昔の私なら抵抗したかも…そう思ったら、さすがに言い返せない。
「お前の父親からも、何度も“早くアンリと婚約してくれ”って頼まれたんだ。お前は放っておくと、ろくなことをしないからな。それでも俺は、お前の気持ちを大切にしたかった。でも…今回はそんな悠長な事を言っていられなくなったからな…とにかく、お前が受け入れてくれてよかった」
そう言うと、グレイズに強く抱きしめられた。
「お前は今日から俺の婚約者だ。今までみたいに自由に動けると思ったら大間違いだからな。しっかり監視させてもらう」
「何よ、私、そんなに自由に動いてなんて…」
「いなかったとでも言うのか?1年半も別の男を追い掛け回していたお前が」
それを言われると辛い…
「とにかく、俺はもう自分の気持ちを抑えるつもりはない。それから、お前には次期伯爵夫人になる為、明日から家に毎日通ってもらうからな。いいな」
「別に構わないけれど、どうしてグレイズの家に通うの?家も伯爵家だし、ある程度のマナーはマスターしているわ」
王家に嫁ぐわけでもあるまいし、相手の家に毎日通うなんて、聞いたことがない。
「お前を野放しにするとろくなことがないからな。監視のためだ。別に何かしろとは言わない。ただ我が家に馴染んで欲しいだけだ」
「それならもう馴染んでいるわよ。おば様とも仲良しだし。でも、グレイズがそう言うならわかったわ。私、素敵なお嫁さんになれる様に頑張る」
グレイズに向かって、にっこり笑った。そもそも私はグレイズが好きだ。少しでも一緒にいられるなら、それでいい。
「お前…その顔は反則だろう…」
何を思ったのか、ギューッと抱きしめられ、そのまま唇を塞がれた。何度も何度も唇を重ねては離すを繰り返すグレイズ。
「ちょっとグレイ…ンンン…」
どれくらい続けただろう…やっと解放された。
「もう、グレイズ!何てことするのよ」
「何を怒っているんだよ。婚約者なら普通だろ。なあ…アンリ、お前本当に、マッキーノ侯爵令息の事、もういいのか?」
急に真剣な表情を浮かべたグレイズ。
「もう本当に何とも思っていないわ。むしろ、あんな修羅場を見せられたのよ。それにしても、人間には色々な顔があるのね…まさかグレイズにも…て、あなたは元から失礼な性格だものね。裏も表もないか」
「誰が失礼な性格だ!でも…まあいい…アンリ、とにかく俺の傍にずっといろよ。約束だぞ」
「ええ、もちろんよ。約束!」
まさかグレイズと婚約する事になるなんて。それもこんなに急に。そういえばさっきグレイズが、“今回はそんな悠長な事を言っていられなくなった”って言っていたわよね。一体どういう事かしら?
…まあいいか。
「グレイズ、せっかくだから、久ぶりに中庭を案内してよ。ずっと来ていなかったから」
「そうだな。でもこのラベンダー畑以外、そんなに変わっていないぞ」
そう言いつつも、私を案内してくれたグレイズ。これからはグレイズと共に生きていくのね。
そう思ったら、胸の奥が温かいもので包まれた。
その後お父様とグレイズのお父様が戻って来たので、皆で楽しく昼食を頂いたのであった。
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