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第11話:何もかもが嫌です
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「マーガレット、いつまで部屋に閉じこもっているつもりだ。いい加減学院に行きなさい!」
「食事もろくにとらずに、一体何が気に入らないと言うの?毎日ジェファーソン様も心配してお見舞いに来てくれていると言うのに。会う事もしないで。本当に、どうしてしまったの?」
我慢の限界に達し、早退したあの日から1週間。私はずっと学院をお休みしている。正直もうどうでもよくて、何もせずにただただ日々を過ごしているのだ。
そんな私に、両親がしびれを切らし、文句を言いに来たのだ。ちらりと両親の方に目をやるが、そのまま視線をそらした。
「本当にどうしてしまったのだい?ジェファーソン様にも心配をかけて。とにかく、食事位は取りなさい。それから、学院にもそろそろ行くのだぞ」
そう言って両親は、部屋から出て行った。
両親もクラスメイト達も、皆マリンとジェファーソン様の味方で、私の話など誰も聞いてくれない。どうせ学院に行っても、皆から嫌味を言われ無視されるだけだ。何も悪い事をしていないのに、どうしてこんな仕打ちを受けないといけないのだろう。
その理不尽さが、どうしても受け入れられないのだ。いっそこのまま…
ふと窓の外を見ると、美しい青空が広がっていた。フラフラと窓の方まで歩いていき、そのまま窓を開けた。
「お嬢様、一体何をなさるおつもりですか?どうか早まらないで下さい」
急にリリアンが抱き着いて来たのだ。
「リリアン、私はただ、空を見ようとしただけよ。見て、あの鳥たち。大空を飛び回っているわ。自分の羽で、好きな場所にいけるだなんて、素敵ね…」
それに比べて私は…
ポロポロと涙が溢れ出す。ここ数週間、どれくらいの涙を流しただろう。もう涙も枯れ果てたと思っていたけれど、涙は枯れる事がないのね…
「ねえ、リリアン。私、やっぱり修道院に行こうと考えているの…私ね、学院でも孤立していて。両親も私の言う事を信じてくれないし。きっと私、このままジェファーソン様と結婚させられるわ。でも私、やっぱりジェファーソン様を受け入れる事なんて出来ない。だからいっその事…」
貴族令嬢の私が、唯一自由になれる方法、それは修道女として生きる道しかない。ただ、修道女になったら、結婚も出来ないし一生修道院から出る事も出来ない。厳しい規則中か、ずっと制限された生活を送る事になる。
それでも私は、今の生活よりもずっとましだと考えているのだ。
「お嬢様、修道院だなんて。とにかくもう一度、旦那様と奥様に話しをしてみましょう。そうですわ、若旦那様に話しをされてみてはいかがですか?若旦那様なら、お嬢様の話を親身に聞いてくれるかもしれません」
お兄様か…
私には3つ年上の兄がいる。今は伯爵家を継ぐため、領地でお義姉様と一緒に暮らしているのだ。お兄様は今、必死に勉強をしている。そんなお兄様の手を煩わせるのも申し訳ない。
「色々と私の為に考えてくれてありがとう。でも、お兄様には迷惑をかけられないわ。それに、マリンとジェファーソン様の不貞の証拠がない今、たとえお兄様が私の話を信じてくれたとしても、何もできないと思うの」
もしあの時、私がしっかり2人の不貞行為を映像として残していることが出来たら…て、そんな事は不可能に近いという事は分かっている。でも、どうしても考えずにはいられないのだ。
「私はどこで間違えてしまったのかしら?確かに1ヶ月前までは、幸せだったのに…」
ついそんな事を呟いてしまう。
この日も何もする気になれずに、ずっと部屋で過ごす。そしてやはり、今日もジェファーソン様がやって来た。いつもの様に帰ってもらう様に伝えたのだが、図々しく部屋に入って来たのだ。
どうやらお母様が、私の部屋に入ってもいいと許可を出した様だ。
「マーガレット、随分とやつれてしまって。可哀そうに。今日はマーガレットの好きなお菓子を持ってきたよ。少しでもいいから、食べて欲しい」
「私は食欲がありませんので、お気持ちだけ頂きますわ。それから、どうか私の事は放っておいてください。あなた様も知っている通り、学院での私の評判はがた落ちです。いっその事、私と婚約破棄をして下さると嬉しいのですが」
「マーガレット、何度も言っているだろう?僕は婚約破棄するつもりはない。ねえ、マーガレット、いい加減我が儘を言うのはやめてくれ。君は学院を卒院したら、僕と結婚する事がもう決まっているのだよ!これは覆る事がない事実なんだ。いくら君が僕を拒絶しようともね」
ニヤリと笑うと、強引に肩を掴まれた。
そしてジェファーソン様の顔が近づいてきて…
「いや!止めて下さい!」
とっさにジェファーソン様を払いのけた。
「どうして拒絶するのだい?僕たちは婚約者同士なのだよ。口づけくらいしてもおかしくはない。これ以上我が儘を言うと、僕もさすがに怒るよ!」
「私の何が我が儘なのですか?婚約者と親友に裏切られて、ボロボロにされたうえ、クラスメイトからも事実無根の理由で嫌われて」
「それは君が頑なに僕たちを拒絶するからだよ。いつまでも子供みたいに意固地になっているから、皆から嫌われるんだよ!とにかく、君は僕の婚約者だ。その事をしっかり自覚してくれ!今日は帰るけれど、いつまでも優しくしていると思ったら大間違いだからな!」
そう吐き捨て、ジェファーソン様が部屋から出て行った。
もう嫌…何もかも嫌。どうして私が悪者になるの?
あんな男と絶対に結婚したくない。やっぱり修道院に行くしか、方法がないのかもしれない…
「食事もろくにとらずに、一体何が気に入らないと言うの?毎日ジェファーソン様も心配してお見舞いに来てくれていると言うのに。会う事もしないで。本当に、どうしてしまったの?」
我慢の限界に達し、早退したあの日から1週間。私はずっと学院をお休みしている。正直もうどうでもよくて、何もせずにただただ日々を過ごしているのだ。
そんな私に、両親がしびれを切らし、文句を言いに来たのだ。ちらりと両親の方に目をやるが、そのまま視線をそらした。
「本当にどうしてしまったのだい?ジェファーソン様にも心配をかけて。とにかく、食事位は取りなさい。それから、学院にもそろそろ行くのだぞ」
そう言って両親は、部屋から出て行った。
両親もクラスメイト達も、皆マリンとジェファーソン様の味方で、私の話など誰も聞いてくれない。どうせ学院に行っても、皆から嫌味を言われ無視されるだけだ。何も悪い事をしていないのに、どうしてこんな仕打ちを受けないといけないのだろう。
その理不尽さが、どうしても受け入れられないのだ。いっそこのまま…
ふと窓の外を見ると、美しい青空が広がっていた。フラフラと窓の方まで歩いていき、そのまま窓を開けた。
「お嬢様、一体何をなさるおつもりですか?どうか早まらないで下さい」
急にリリアンが抱き着いて来たのだ。
「リリアン、私はただ、空を見ようとしただけよ。見て、あの鳥たち。大空を飛び回っているわ。自分の羽で、好きな場所にいけるだなんて、素敵ね…」
それに比べて私は…
ポロポロと涙が溢れ出す。ここ数週間、どれくらいの涙を流しただろう。もう涙も枯れ果てたと思っていたけれど、涙は枯れる事がないのね…
「ねえ、リリアン。私、やっぱり修道院に行こうと考えているの…私ね、学院でも孤立していて。両親も私の言う事を信じてくれないし。きっと私、このままジェファーソン様と結婚させられるわ。でも私、やっぱりジェファーソン様を受け入れる事なんて出来ない。だからいっその事…」
貴族令嬢の私が、唯一自由になれる方法、それは修道女として生きる道しかない。ただ、修道女になったら、結婚も出来ないし一生修道院から出る事も出来ない。厳しい規則中か、ずっと制限された生活を送る事になる。
それでも私は、今の生活よりもずっとましだと考えているのだ。
「お嬢様、修道院だなんて。とにかくもう一度、旦那様と奥様に話しをしてみましょう。そうですわ、若旦那様に話しをされてみてはいかがですか?若旦那様なら、お嬢様の話を親身に聞いてくれるかもしれません」
お兄様か…
私には3つ年上の兄がいる。今は伯爵家を継ぐため、領地でお義姉様と一緒に暮らしているのだ。お兄様は今、必死に勉強をしている。そんなお兄様の手を煩わせるのも申し訳ない。
「色々と私の為に考えてくれてありがとう。でも、お兄様には迷惑をかけられないわ。それに、マリンとジェファーソン様の不貞の証拠がない今、たとえお兄様が私の話を信じてくれたとしても、何もできないと思うの」
もしあの時、私がしっかり2人の不貞行為を映像として残していることが出来たら…て、そんな事は不可能に近いという事は分かっている。でも、どうしても考えずにはいられないのだ。
「私はどこで間違えてしまったのかしら?確かに1ヶ月前までは、幸せだったのに…」
ついそんな事を呟いてしまう。
この日も何もする気になれずに、ずっと部屋で過ごす。そしてやはり、今日もジェファーソン様がやって来た。いつもの様に帰ってもらう様に伝えたのだが、図々しく部屋に入って来たのだ。
どうやらお母様が、私の部屋に入ってもいいと許可を出した様だ。
「マーガレット、随分とやつれてしまって。可哀そうに。今日はマーガレットの好きなお菓子を持ってきたよ。少しでもいいから、食べて欲しい」
「私は食欲がありませんので、お気持ちだけ頂きますわ。それから、どうか私の事は放っておいてください。あなた様も知っている通り、学院での私の評判はがた落ちです。いっその事、私と婚約破棄をして下さると嬉しいのですが」
「マーガレット、何度も言っているだろう?僕は婚約破棄するつもりはない。ねえ、マーガレット、いい加減我が儘を言うのはやめてくれ。君は学院を卒院したら、僕と結婚する事がもう決まっているのだよ!これは覆る事がない事実なんだ。いくら君が僕を拒絶しようともね」
ニヤリと笑うと、強引に肩を掴まれた。
そしてジェファーソン様の顔が近づいてきて…
「いや!止めて下さい!」
とっさにジェファーソン様を払いのけた。
「どうして拒絶するのだい?僕たちは婚約者同士なのだよ。口づけくらいしてもおかしくはない。これ以上我が儘を言うと、僕もさすがに怒るよ!」
「私の何が我が儘なのですか?婚約者と親友に裏切られて、ボロボロにされたうえ、クラスメイトからも事実無根の理由で嫌われて」
「それは君が頑なに僕たちを拒絶するからだよ。いつまでも子供みたいに意固地になっているから、皆から嫌われるんだよ!とにかく、君は僕の婚約者だ。その事をしっかり自覚してくれ!今日は帰るけれど、いつまでも優しくしていると思ったら大間違いだからな!」
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