イケメンストーカーに目を付けられましたが全力で逃げます!

Karamimi

文字の大きさ
2 / 15

第2話:家族にまで絡んできました

しおりを挟む
マリやサラを納得させたものの、嫌がらせが止む事はもちろんない。それどころか、悪口は増々酷くなっている。


最近では、“ブスが堂々と歩くな!”と書いた紙が入っていた。


はあ、ため息を付く私。



「やっぱり片岡君に言った方がいいんじゃないの?てかさ、紙入れた犯人が分かればそいつらに直接言うんだけれどね!いっそのこと、朝早く来て現行犯で捕まえて文句言う?」


マリが鼻息を荒くして怒っている。


「それなら監視カメラがいいんじゃない?その映像を先生に見せて、退学にさせるとかどう?」


サラも嬉しそうに話しに加わる。
2人とも結構過激なのよね…

私たちは夢中で話していた為、背後に人がいるのに気づかなかった。
と、次の瞬間


「ドン」


私は誰かに背中を押された。

運悪く階段を降りているところだった為、そのまま転げ落ちてしまったのだ。


「ちょっと!渚!大丈夫?」


マリとサラが慌てて私に駆け寄る。


「うん、ちょっと足ひねったくらい。でも大丈夫」

出来るだけ平然を装うが、正直痛い…


「今誰か渚を突き飛ばしたよね!もう我慢できないわ!」


「さっきのって山岡さんと取り巻き達だったよね、片岡君と同じクラスの!」

「あいつらね、犯人は!一言文句言ってくる」


マリが文句を言いに行こうとしたその時


「足立さん!どうしたの?」


片岡君が私に気づき駆け寄ってきた。


「どうもこうもないわよ!あんたのせいで渚は階段から突き落とされたのよ!」


怒りに任せて片岡君に怒鳴るマリ。


「それ、どういうこと」


「だから、あんたが渚に告白なんてするから、あんたのことが好きな女どもに渚はずっと嫌がらせされていたのよ!今日なんてついに階段から突き落とされたのよ!もう許せないわ」


マリは地団太を踏んで怒っている。さすがゴリラ好き!だんだんマリ自体ゴリラ化してきたわね…


「それ本当?で?誰に嫌がらせをされていたとかわかる?」
なぜか私に聞いて来る片岡君。


「多分山岡さんと、そのお友達達だと思うよ」


サラが冷静に答える。


「そうか、わかった。教えてくれてありがとう!この件は俺が何とかするよ」


真剣な顔でそう言った片岡君。やっぱりイケメンだけある。かっこいいぞ!


「そんなことより足立さん、足大丈夫?俺が今すぐ保健室に運んであげるね」


「そこまでひどくないから大丈夫…」


「いいや!良くない!ていうか、俺のせいで足立さんが怪我したんだ!大丈夫だよ!俺が責任を取ってお嫁さんにもらうから。そうだ、高校を卒業したら結婚しよう。結婚するなら足立さんなんて呼び方おかしいよね、これから渚って呼ぶよ!俺の事は隆太って呼んで」


そう言うと、片岡君は私を抱きしめ、頬ずりをし、頭を撫でまわす。
なんだこいつ…気持ち悪い。


何とか片岡君から逃げようともがくが、全く動かない!


「片岡君、別に責任取ってもらわなくていいし。てか、まだ結婚とか考えていないし!本当に大丈夫だからとにかく離して!」


「隆太!はい、言い直し!」


片岡君…じゃなかった隆太君の剣幕に押され


「えっと、隆太君…」

と言い直した。

満足そうな隆太君。

マリとサラ含め、集まっていた野次馬たちはドン引きだ。


「ごめんごめん、つい先走っちゃったね。ご両親に挨拶もしていないのに結婚だなんて、ちょっと気が早かったね!とりあえず保健室に行こうか?」


だ~か~ら~!違う~~~!


私が抗議の声を上げようとしたとき、体が浮き上がった。どうやら隆太君に抱えられたみたいだ。


そのまま保健室に連れて行かれる私。


マリやサラに目で必死に助けてって訴えたが、2人とも首を横に振って動こうとしない。


この薄情者達め~~


保健室についてからも、膝の上に乗せられたまま。
私が膝から降りようとすると、ギューッと抱きしめられ降りられなくする。


先生もさすがにこれは…と思ったのか


「片岡君、足立さんを治療するからちょっと降ろしてもらえるかな?」


そう言ってくれたのだが


「別に膝の上でも治療はできますよね?」


そう言って全く降ろしてもらえなかった。


「うん、ちょっとひねっただけだから大丈夫よ。今シップ貼ったから明日にはきっとよくなっているわ」


良かった。


先生にお礼を言って保健室を後にする。
もちろん、隆太君に抱えられたまま…


「あの…隆太君。先生も大したことないって言ってたし、そろそろ降ろしてもらえないかな?それに、このままだと帰れないよ」


「俺は大丈夫だよ!どこまででも渚を抱えて行ける」


いや…あんたが大丈夫でも私が大丈夫じゃないのよ。


「とにかく大丈夫だから降ろして、お願い」


私の渾身の上目使いのお願いで、やっと降ろしてもらえた。
ただし、変なスイッチを押してしまったようで、「可愛い!可愛すぎる!」と言いながら、再び頬ずりされてしまったが…


「とにかく家まで送るよ、途中で何かあるといけないからね」


隆太君はそう言うと、私の手を取りゆっくり歩きだした。
その手は家に着くまで一切離されることはなかった。


途中何度も「足痛くない?抱っこしようか?」って聞かれたけれど、全力で断った。ただ電車に乗る時、我先に走っていき、席を確保してくれたのは正直有り難かったけどね。


そして、やっと我が家へ到着!学校から家までってこんなに遠かったかしら?



「隆太君、送ってくれてありがとう。じゃあ、また明日」
そう言って別れようと思ったのだが…


「何を言っているんだ、俺のせいで怪我をしてしまったんだから、ご両親にお詫びをしないと」


そう言うと有無も言わず、我が家の玄関を開けた。


「ちょっと隆太君、待って」


私の制止もむなしく、「ごめんくださ~い」と大きな声で叫ぶ隆太君。


お母さんだけでなく、弟まで出てきた。


「あら渚、おかえり。そちらの超イケメンは誰?」


イケメン好きなお母さん、目を輝かせている。


「僕は片岡隆太と申します。実は今日、僕のせいで渚さんが怪我をしてしまいまして。それで謝罪もかねて伺いました。本当にすみませんでした」


そう言うと、隆太君はお母さんに頭を下げた。


「まあまあ、それでわざわざ家まで送ってくださったの?どうもありがとう!良かったら上がっていかない?」


母よ、一体何を言っているんだ。


「お母さん、隆太君も忙しいから…」


「もちろん上がらせていただきます!お邪魔します!」


私の制止を無視し、当たり前のように上がり込む隆太君。
横で弟がニヤニヤしている。
もう好きにして。


「こんな物しかないけれど、良かったら食べてね」


こんな物って、いつも特別な客にしか出さない高級菓子じゃん。
それに紅茶まで入れている。

いつも麦茶なのに…


「あの、ちなみにお父様はご在宅ですか?」


「ごめんなさい、主人はまだ帰ってきてないの。主人に何が様だったかしら?」

ちょっと、この人何を言い出すつもりなの。


「実は高校を卒業したら渚さんと結婚したいと考えて…んぐんぐ」


私は慌てて隆太君の口を押さえる。


「隆太君、もう帰らないといけないわよね。さ、行こう」


私は無理やり隆太君を連れて玄関をでる。


「ちょっと!何お母さんに変なこと言っているのよ!そもそも私たち付き合ってもいないのに、結婚なんておかしいでしょ!」


本当にこの人信じられない!


「確かに渚の言う通りだ。じゃあ今日から早速付き合おう。今日が俺たちが付き合った1日目の記念日だね」


だから、違う!


「何度も言っているけれど、私は隆太君とは付き合うつもりはないの!そもそも私は彼氏自体作るつもりはないから!だから他を当たって」


私はそう言うと勢いよく玄関のドアを閉めた。


せっかく送ってくれたのに、ちょっときつく言いすぎかなっとも思ったが、まあこれで諦めてくれるだろう。


その後家族から隆太君について根ほり葉ほり聞かれが、ただの知り合いだと突っぱねた。


本当に今日は疲れたわ…
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスで一番人気者の女子が構ってくるのだが、そろそろ僕がコミュ障だとわかってもらいたい

みずがめ
恋愛
学生にとって、席替えはいつだって大イベントである。 それはカースト最下位のぼっちである鈴本克巳も同じことであった。せめて穏やかな学生生活をを求める克巳は陽キャグループに囲まれないようにと願っていた。 願いが届いたのか、克巳は窓際の後ろから二番目の席を獲得する。しかし喜んでいたのも束の間、彼の後ろの席にはクラスで一番の人気者の女子、篠原渚が座っていた。 スクールカーストでの格差がありすぎる二人。席が近いとはいえ、関わることはあまりないのだろうと思われていたのだが、渚の方から克巳にしょっちゅう話しかけてくるのであった。 ぼっち男子×のほほん女子のほのぼのラブコメです。 ※あっきコタロウさんのフリーイラストを使用しています。

ヤンデレ男子の告白を断ってから毎日家の前で待ち伏せされるようになった話

チハヤ
恋愛
「告白の返事を撤回してくれるまで帰らない」と付きまとわれても迷惑なので今日こそ跳ねのけようと思います――。 ヤンデレ男子×他に好きな人がいるヒロインのとある冬の日の出来事。 メリバです。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない

みずがめ
恋愛
 宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。  葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。  なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。  その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。  そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。  幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。  ……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

処理中です...