イケメンストーカーに目を付けられましたが全力で逃げます!

Karamimi

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第14話 隆太君と俊君に気持ちを伝えます

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「渚、冷えて来たね。そろそろ帰ろうか」


隆太君に差し出された手を掴み、2人でゆっくり山を下りた。もちろん、部屋の窓まで送ってくれた隆太君。どうやらサラとマリがうまくごまかしてくれていた様で、先生にバレずに済んだ。

「渚、随分とスッキリした顔をしているわね。もう答えが出たの?」

そう言って話しかけてきたのはマリだ。

「ええ、出たわ。心配かけてごめんね。私はやっぱり、隆太君の側にいるわ」

「そう、渚が決めた事なら、私は応援するからね。サラにも明日話してあげて。物凄く心配していたから」

隣でグーグー眠るサラを見て、マリが笑った。

私達も布団に入り、眠りに付いた。



翌日

サラにも自分の気持ちを伝えた。

「渚がそう答えを出したのなら、私は全力で応援するわ。て言っても、現状維持だから、特に何もすることはなさそうだけれどね」

そう言って笑ったサラ。

私は本当にいい友達に恵まれた様だ。この日も午前中は海で遊んで、午後には学校に帰って来た。

「それじゃあ、これで解散だ!明日から夏休みに入るが、羽目を外しすぎるなよ!」

「「「「は~い」」」」

臨海学校が終わったら、そのまま夏休みだ。ちなみに臨海学校の前日が終業式だった。

「渚、夏休みもいっぱい遊ぼう。また連絡するから」

そう言ってマリとサラとも別れた。

帰りももちろん、隆太君が家まで送ってくれる。

「隆太君、今日も送ってくれてありがとう。明日、ちょっと行きたい所があるのだけれど、付き合ってくれる?」

「もちろん、渚の行きたい場所なら、どこにでも付いて行くよ」

そう言うとギューッと抱きしめられた。私もギューッと抱きしめ返す。

「渚が抱きしめてくれるって珍しいね。何かあった?」

「別に、何もないよ。たまにはいいかなって思って」


家に帰ると、すぐに里奈に連絡をした。明日この前会った公園に、俊君を連れて来てもらう為に。

有難い事にすぐに連絡を取ってくれた様で、明日の10時に来てくれるとの事。

隆太君には少し前の9時半に来てもらう様に頼んでおいた。



翌日

予想通り、少し早めにやって来た隆太君は、どことなく不安そうな顔をしていた。今日の事、予め隆太君に話しておいた方がいいと思い、声を掛ける。

「隆太君、今日ね…」

「あの男に会いに行くんだろう?渚の考えている事は分かっているよ」

私の言葉を被せる様にして、そう言った隆太君。

「渚、もう一度言うけれど、俺は渚とは別れないからね。たとえ渚があの男を選んでも、俺は絶対に諦めないから」

そう言って寂しそうに笑う隆太君。

「隆太君、あのね、私…」

「ごめん、今は聞きたくないんだ。ほら、そろそろ時間だろう。行こうか」

違うよ、隆太君!そう言おうと思ったのだが、隆太君に遮られてしまった。隆太君に手を引かれ、この前俊君と会った公園へとやって来た。

既に来ていた俊君を見て、すかさず隆太君が私の腰に手を回した。

「俊君、呼び出してごめんね。わざわざ来てくれてありがとう」

「いいや、いいんだ。でも、どうしてそいつまで来ているんだよ」

そう言って隆太君を睨む俊君。

「彼は私が連れて来たの。隆太君にも、私の答えを聞いてほしくて」

そう言うと、再び俊君の方を向き直した。

「俊君、私ね、中学の時俊君の事が大好きだったの。ずっと一緒に居たいと思っていた。でもあんな事があって、本当にショックだった。もう絶対彼氏は作らない!誰も好きにならない!そう決めていた時に、隆太君に出会ったの」

そう言って、チラリと隆太君の方を見た。

「最初は本当にストーカーみたいで恐怖でしかなかったけれど、一緒に過ごすうちに、だんだん隆太君の優しさに惹かれていったわ。でも、私鈍感だから、自分の気持ちに全然気づいていなかった。そんな時、俊君から真実を聞いたの。正直とても動揺したわ。だって、あんなにも大好きだった人ですもの」

随分悩んだ。でも…

「でもね、俊君。私の中では、俊君は完全に過去の人になってしまっていたの。あの頃好きだった思いは、もう私にとってはいい思い出なの。だから俊君、あなたの気持ちには答えられないわ。ごめんなさい」

俊君に頭を下げると、今度は隆太君の方を向き直した。

「私、本当に鈍くてごめんね。でも、今ならはっきりと言える。私、隆太君が大好きよ!だから、ずっと私の側にいてくれますか?」

きっと隆太君は、ずっと不安な思いを抱えていただろう。そう考えると本当に申し訳ない。だから、今自分の気持ちをこの場で隆太君にはっきりと伝えたいと思ったのだ。

「当たり前だろう!俺がどれだけ渚の事を好きだと思っているんだよ!元々渚を離すつもりなんて無いよ」


そう言って、ギューッと抱きしめてくれた隆太君。もちろん、私もギューッと抱きしめ返す。

「ありがとう、隆太君!本当に本当に大好きだよ」

隆太君の耳元で囁いた。その瞬間、唇を塞がれた。どんどん深くなっていく。もちろん、私もそれに答える。

「あのさ、盛り上がっているところ悪いんだけれど、俺がいる事忘れていない?」


苦笑いした俊君が、私たちに声を掛けていた。そうだった、すっかり忘れていた。

慌てて隆太君から離れようとしたのだが、腰をがっちり掴まれてしまったので、離れられなかった。

「渚、君の気持ちはわかったよ。これだけ思いっきり振られたら、俺も諦めがつくよ。隆太君、渚の事、幸せにしてやってください」

「もちろんだよ!渚の事は任せておいて」

隆太君の答えを聞き、寂しそうに笑った俊君。

「それじゃあ、俺は行くわ。渚、幸せになれよ」

手を振って去っていく俊君。私の大好きだった人。さようなら…そして、ありがとう。

次に会う時は、お互い幸せな報告が出来るといいね。俊君。

「さあ、渚。帰ろうか!続きもしたいし」

そう言って、私に頬ずりをする隆太君。

「続き?そうだね、暑いし帰ろうか。そうだ、帰りにコンビニでアイスを買って行こうよ」

そう提案したのだが…

「渚、俺はもう我慢の限界だ!アイスは後で買いに行けばいいだろう?」


そう言うと、有無も言わさず私を連れて、家へと向かった隆太君。結局体も心も囚われてしまった私は、もう二度とこの人から離れる事は出来ないだろう。

でも、それもきっと悪くない!
隆太君、こんな私だけれど、これからもよろしくね。





おしまい




~あとがき~
最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(__)m

これにて本編完結となります。


今後は気が向いたら番外編として、2人のその後を書こうかなっと思っています。

その時はまた、よろしくお願いしますm(__)m
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