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第38話:さすがのお兄様もお怒りです
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私を病室に寝かせると、お兄様とお母様と一緒に部屋から出て行った看護師さん。どうやら今から、先生の話を聞きに行く様だ。
私の為に準備してくれた部屋は、貴族用の部屋の様でとても広い。私が寝ているベッドは侯爵家のベッドと引けを取らないくらい大きくて立派だし、近くには立派なソファーや机などもある。
部屋自体もかなり広く、病院とは思えない程豪華な部屋だ。
「ルミナスちゃん、可哀そうに。酷い怪我を負ったのね。今ミリーに頼んで、あなたの着替えを持ってきてもらう様に手配したわ。それで体調はどう?さっき看護師さんが、熱が出るかもしれないと言っていたけれど、心配だわ」
1人残ったお義姉様が私を心配してくれる。
「心配をかけてごめんなさい。今のところ薬も効いている様で、そこまで痛くありませんわ。それよりも、ドリーを1人残してきたのでしょう?私はもう大丈夫なので、ドリーも元に戻ってあげて下さい」
まだ小さなドリー、きっと母親の姿がなくて泣いているわ。
「ドリーは大丈夫よ。使用人たちに預けて来たから。それよりも、あなたを崖から突き落とした人物がいるそうじゃない。犯人は既にドリトルが雇った護衛たちが捕まえた様だけれど。本当にあの王女め、恐ろしい女だわ」
そうだったわ、私、アナリス殿下に崖から突き落とされたのだった。既に護衛たちが捕まえたのね。
「あの、お義姉様、それでアナリス殿下は…」
「ルミナス、今先生から話を聞いて来たよ。とにかく、しばらくは安静にしていてくれ。アナリス殿下は既に捕らえてはいるが、万が一病院に乗り込んでくるといけないから、外には護衛を置く事にしたよ。それにしても、家の護衛はいざという時に役に立たないな。それにカルロスも!あいつ“命に代えてもルミタンは俺が守る”なんて言っておいて、ルミナスをまんまと崖から突き落とされてしまうのだから!」
珍しく怒りを露わにするお兄様。
「お兄様、落ち着いて下さい。あの時カルロス様は、1匹だけ現れた魔物を倒すために、騎士団員たちと一緒に討伐に向かったのです。その隙に私がアナリス殿下の誘いにまんまと乗ってしまって…崖から落ちてクマに襲われそうになった私を、命がけで助けてくれたのはカルロス様です。どうかカルロス様を悪く言わないで下さい。それに護衛たちも。私を助けようと必死に動いて下さいましたわ!」
そう、悪いのは全て私なのだ。だからどうか他の人を悪く言わないで欲しい。
「ルミナス、どういうことだい?あの森には魔物はいないはずだ。それも1匹だけだなんて、そんな不可解な事があるのか?」
「カルロス様も同じ様な事を言っていましたが、実際魔物が現れたのは事実なのではないでしょうか?騎士団の皆様は魔物を倒しに行きましたし…」
「それは不可解だな…とにかく、俺は今から護衛たちが録画していた映像を持って、王宮に行ってくる。俺の可愛いルミナスを崖から突き落とすだなんて、いくら王女でも許せない。それに、魔物が1匹だけ現れたというのも気になるし!王族たちめ、徹底的に抗議してやるから覚悟しろよ!」
怒りに任せて部屋から出て行こうとした時だった。ちょうどクラッセル公爵と夫人、さらにカルロス様がやって来たのだ。
「ドリトル殿、俺が付いていながらルミタン…いいや、ルミナスを危険な目に合わせてしまい、本当に申し訳ございませんでした。ルミナスがこんな大けがを負ったのは、全て俺の責任です」
そう言って深々と頭を下げるカルロス様。隣で公爵と夫人も頭を下げている。
「カルロス…お前がちゃんとルミナスを見ていれば…って、今はそんな事を言っている場合ではない。それよりもカルロス殿、あの森に魔物が現れたというのは本当ですか?」
「ええ…ただ、子供のサンダードラゴンでした。どうやら誰かが生け捕りにして、故意にあの森に逃がした様で…殺してしまうと後が厄介なので、生け捕りにして今騎士団員たちが、元々サンダードラゴンが住んでいる東の森に逃がしに行っています」
「なるほど、そもそも魔物を捕まえて逃がすだなんて…下手をすると魔物たちが報復の為にまた街を襲う様になるかもしれないのに!その様なリスクの高い事をする大バカ者がいるだなんて!」
お兄様の顔がどんどん鬼の様になっていく。もし魔物が再び街を襲ったら…考えただけで恐ろしい。
「とにかく、私は今からルミナスを突き落とした張本人、アナリス殿下の事で王宮に抗議に行ってきます。それから騎士団長に会って、魔物の件も聞いてきます。とにかく、こんな横暴な事は、絶対に許さない!」
完全に頭に血が上っているお兄様が、再び部屋から出て行こうとした時だった。
「待ってくれ、カリオスティーノ侯爵。私も行こう。きっと今回魔物を生け捕りにしたのも、アナリス殿下の指示だろう。混乱をおこさせてカルロスをルミナス嬢から引き離した隙に、ルミナス嬢を抹殺する。アナリス殿下の考えそうなことだ…ルミナス嬢はいずれ家に嫁ぐ身。私達としても今回の件、見逃すわけにはいきませんから!徹底的に抗議しましょう」
「ありがとうございます、クラッセル公爵。それでは一緒に参りましょう」
クラッセル公爵とお兄様が、足早に部屋から出て行った。まさかサンダードラゴンの子供を生け捕りにしてくるだなんて…
とにかく公爵様とお兄様が今回の件は何とかしてくれるだろう。騎士団を辞めてからは、本当に穏やかな性格になったお兄様が、あれほど怒るだなんてびっくりだわ。
私の為に準備してくれた部屋は、貴族用の部屋の様でとても広い。私が寝ているベッドは侯爵家のベッドと引けを取らないくらい大きくて立派だし、近くには立派なソファーや机などもある。
部屋自体もかなり広く、病院とは思えない程豪華な部屋だ。
「ルミナスちゃん、可哀そうに。酷い怪我を負ったのね。今ミリーに頼んで、あなたの着替えを持ってきてもらう様に手配したわ。それで体調はどう?さっき看護師さんが、熱が出るかもしれないと言っていたけれど、心配だわ」
1人残ったお義姉様が私を心配してくれる。
「心配をかけてごめんなさい。今のところ薬も効いている様で、そこまで痛くありませんわ。それよりも、ドリーを1人残してきたのでしょう?私はもう大丈夫なので、ドリーも元に戻ってあげて下さい」
まだ小さなドリー、きっと母親の姿がなくて泣いているわ。
「ドリーは大丈夫よ。使用人たちに預けて来たから。それよりも、あなたを崖から突き落とした人物がいるそうじゃない。犯人は既にドリトルが雇った護衛たちが捕まえた様だけれど。本当にあの王女め、恐ろしい女だわ」
そうだったわ、私、アナリス殿下に崖から突き落とされたのだった。既に護衛たちが捕まえたのね。
「あの、お義姉様、それでアナリス殿下は…」
「ルミナス、今先生から話を聞いて来たよ。とにかく、しばらくは安静にしていてくれ。アナリス殿下は既に捕らえてはいるが、万が一病院に乗り込んでくるといけないから、外には護衛を置く事にしたよ。それにしても、家の護衛はいざという時に役に立たないな。それにカルロスも!あいつ“命に代えてもルミタンは俺が守る”なんて言っておいて、ルミナスをまんまと崖から突き落とされてしまうのだから!」
珍しく怒りを露わにするお兄様。
「お兄様、落ち着いて下さい。あの時カルロス様は、1匹だけ現れた魔物を倒すために、騎士団員たちと一緒に討伐に向かったのです。その隙に私がアナリス殿下の誘いにまんまと乗ってしまって…崖から落ちてクマに襲われそうになった私を、命がけで助けてくれたのはカルロス様です。どうかカルロス様を悪く言わないで下さい。それに護衛たちも。私を助けようと必死に動いて下さいましたわ!」
そう、悪いのは全て私なのだ。だからどうか他の人を悪く言わないで欲しい。
「ルミナス、どういうことだい?あの森には魔物はいないはずだ。それも1匹だけだなんて、そんな不可解な事があるのか?」
「カルロス様も同じ様な事を言っていましたが、実際魔物が現れたのは事実なのではないでしょうか?騎士団の皆様は魔物を倒しに行きましたし…」
「それは不可解だな…とにかく、俺は今から護衛たちが録画していた映像を持って、王宮に行ってくる。俺の可愛いルミナスを崖から突き落とすだなんて、いくら王女でも許せない。それに、魔物が1匹だけ現れたというのも気になるし!王族たちめ、徹底的に抗議してやるから覚悟しろよ!」
怒りに任せて部屋から出て行こうとした時だった。ちょうどクラッセル公爵と夫人、さらにカルロス様がやって来たのだ。
「ドリトル殿、俺が付いていながらルミタン…いいや、ルミナスを危険な目に合わせてしまい、本当に申し訳ございませんでした。ルミナスがこんな大けがを負ったのは、全て俺の責任です」
そう言って深々と頭を下げるカルロス様。隣で公爵と夫人も頭を下げている。
「カルロス…お前がちゃんとルミナスを見ていれば…って、今はそんな事を言っている場合ではない。それよりもカルロス殿、あの森に魔物が現れたというのは本当ですか?」
「ええ…ただ、子供のサンダードラゴンでした。どうやら誰かが生け捕りにして、故意にあの森に逃がした様で…殺してしまうと後が厄介なので、生け捕りにして今騎士団員たちが、元々サンダードラゴンが住んでいる東の森に逃がしに行っています」
「なるほど、そもそも魔物を捕まえて逃がすだなんて…下手をすると魔物たちが報復の為にまた街を襲う様になるかもしれないのに!その様なリスクの高い事をする大バカ者がいるだなんて!」
お兄様の顔がどんどん鬼の様になっていく。もし魔物が再び街を襲ったら…考えただけで恐ろしい。
「とにかく、私は今からルミナスを突き落とした張本人、アナリス殿下の事で王宮に抗議に行ってきます。それから騎士団長に会って、魔物の件も聞いてきます。とにかく、こんな横暴な事は、絶対に許さない!」
完全に頭に血が上っているお兄様が、再び部屋から出て行こうとした時だった。
「待ってくれ、カリオスティーノ侯爵。私も行こう。きっと今回魔物を生け捕りにしたのも、アナリス殿下の指示だろう。混乱をおこさせてカルロスをルミナス嬢から引き離した隙に、ルミナス嬢を抹殺する。アナリス殿下の考えそうなことだ…ルミナス嬢はいずれ家に嫁ぐ身。私達としても今回の件、見逃すわけにはいきませんから!徹底的に抗議しましょう」
「ありがとうございます、クラッセル公爵。それでは一緒に参りましょう」
クラッセル公爵とお兄様が、足早に部屋から出て行った。まさかサンダードラゴンの子供を生け捕りにしてくるだなんて…
とにかく公爵様とお兄様が今回の件は何とかしてくれるだろう。騎士団を辞めてからは、本当に穏やかな性格になったお兄様が、あれほど怒るだなんてびっくりだわ。
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