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番外編:毎日が楽しいです
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「上手ですよ、セイラ様。その調子です。ゆっくりでいいですよ。はい、オッケーです。よく頑張りましたね。今日のレッスンはここまでにしておきましょう」
「先生、ありがとうございました。先生のお陰で、随分と王妃教育も進みましたわ。本当になんとお礼を申し上げたらいいのか…」
「私は特別な事をしておりません。セイラ様はお話しに聞いていたほど、出来が悪い訳ではありません。むしろよく努力をされている方です。ここまで順調に王妃教育が進んでいるのは、あなたの努力の賜物ですわ。どうか自信を持って下さいね。それでは私はこれで」
笑顔で去っていく先生に向かって、頭を下げた。
アイーダ先生に変わってから、王妃教育が楽しいのだ。先生は私が理解しやすいように、かみ砕いて教えてくださったり、時には体を使って教えてくれる。前の先生は、ただ覚えろ!みたいな感じだったので、どうしても頭に入ってこなかったのだ。
アイーダ先生のお陰で、一気に王妃教育も進み、この分だと半年後の私とロイド様の結婚までに、何とか間に合いそうだ。
心が通じ合ってから早半年が過ぎた。この間に私は16歳のお誕生日を迎えた。今年のお誕生日は、ロイド様が私の為に盛大に誕生日パーティを開いてくれたのだ。
可愛らしいお花をモチーフにした、ネックレスとイヤリングもプレゼントしてくれた。どうやら今回は、王妃様に相談して贈って下さったらしい。
王妃様に蛇やカエルをモチーフにしたプレゼントを今まで贈っていたと言ったら、相当きつく怒られたらしい。
“百歩譲って蛇やカエルが好きだったとしても、蛇の皮を送るとは何事なの!通常令嬢には、可愛らしいものをモチーフにしたアクセサリーを贈るのが常識でしょう!”
と言われたらしい。ちなみにその後、王妃様からも謝罪を受けた。まさか自分の息子が、ここまで愚かだったとは…
こんな愚かな息子を、愛し続けてくれてありがとうと、何度もお礼を言われたくらいだ。
「セイラ、王妃教育は終わったかい?嫌な思いや理不尽な事をされたりしなかったかい?」
私の元にやって来たのは、ロイド様だ。王妃教育が終わると、必ず私を迎えに来てくれるロイド様。相変わらずお優しい。
「嫌な思いだなんて。アイーダ先生は本当に素晴らしい先生ですわ。先生のお陰で、結婚式までに王妃教育も終わりそうですし」
「そうか、それは良かったよ。今日は天気もいいし、中庭でお茶をしよう」
穏やかな表情のロイド様と一緒に、中庭へとやって来た。以前私の為に準備してくれたバラ園は、今は取り壊され、新たに大きなバラ園が作られた。どうやらあのバラ園でミーア様とロイド様がお茶をしている姿を見た私が、ショックから吐血したと公爵家の使用人から聞いたロイド様が、バラ園を改装したのだ。
ミーア様が過ごした場所は、徹底的に改装された。そのせいか、王宮の中庭はがらりと変わってしまったのだ。
そこまでしなくても…そう思ったが、ロイド様の気がおさまらなかったそうだ。
新しく出来たバラ園は、私とロイド様、庭師や使用人以外は立ち入り禁止になっている。ロイド様曰く、もう二度と私の大切な場所を、誰かに汚されたくないとの事。
別に汚されたとは思っていないのだけれど…それでもロイド様の気持ちが嬉しい。
「セイラ、今日は君の好きなマカロンを、王都中から集めて来たよ。ホットミルクもあるし、沢山食べてね」
目の前には私の大好物、マカロンが並べられている。
「またこんなに沢山準備なされて。でも、嬉しいですわ。ありがとうございます。早速頂きますね」
せっかくなので、マカロンを頂く。甘くて美味しいわ。
そんな私の顔を、じっと見つめるロイド様。一体どうしたのかしら?
「セイラがそうやって嬉しそうにお菓子を食べていると、僕も嬉しくてたまらないよ。君が甘いお菓子が好きだとわかり、準備した時には、もうほとんど食べられなかっただろう?元気な時にもっと甘いお菓子を食べさせてあげられたらと、何度後悔した事か」
今にも泣きそうな顔のロイド様が、呟いたのだ。
「セイラ、生きていてくれてありがとう。君が生き返ってから、もう半年がたつのに、僕はまだ、不安でたまらないのだよ。いつかセイラが、消えてしまうのではないかと」
辛そうに呟くロイド様の手を、そっと握った。
「ロイド様にも沢山辛い思いをさせてしまって、ごめんなさい。ですがもう私は、発病する事はありませんわ。もし発病しても、治療法も分かっております。ですから、どうかそんな顔をしないで下さい」
「そうだね、頭では分かっているのに、心が付いていかなくて…」
ロイド様ったら…まさかロイド様が、ここまで心配性だとは思わなかったわ。そんなロイド様の口に、マカロンを放り込んだ。
「ロイド様、甘くて美味しいでしょう?嫌な事や辛い事は、甘いお菓子で吹き飛ばしましょう。それから…私はずっとあなた様の傍におります。不安になったら、いつでも話してください。こうやって私が、あなた様を抱きしめますので」
ギュッとロイド様を抱きしめた。
「ありがとう、セイラ。それじゃあ、これからもずっとこうやって僕を抱きしめてくれるかい?」
「ええ、もちろんですわ。何度でも抱きしめますわ」
「セイラは優しいね。君がこうやって抱きしめてくれるだけで、元気が出るよ。セイラ、愛しているよ」
「私も愛していますわ。これからもずっと一緒です」
再びロイド様を抱きしめる。
私にとって王宮は辛い場所だった。でも今は、とても幸せな場所に変わったのだ。それがなんだか嬉しくてたまらない。
これからはもっともっと素敵な場所にしていきたい。そう思っている。
「先生、ありがとうございました。先生のお陰で、随分と王妃教育も進みましたわ。本当になんとお礼を申し上げたらいいのか…」
「私は特別な事をしておりません。セイラ様はお話しに聞いていたほど、出来が悪い訳ではありません。むしろよく努力をされている方です。ここまで順調に王妃教育が進んでいるのは、あなたの努力の賜物ですわ。どうか自信を持って下さいね。それでは私はこれで」
笑顔で去っていく先生に向かって、頭を下げた。
アイーダ先生に変わってから、王妃教育が楽しいのだ。先生は私が理解しやすいように、かみ砕いて教えてくださったり、時には体を使って教えてくれる。前の先生は、ただ覚えろ!みたいな感じだったので、どうしても頭に入ってこなかったのだ。
アイーダ先生のお陰で、一気に王妃教育も進み、この分だと半年後の私とロイド様の結婚までに、何とか間に合いそうだ。
心が通じ合ってから早半年が過ぎた。この間に私は16歳のお誕生日を迎えた。今年のお誕生日は、ロイド様が私の為に盛大に誕生日パーティを開いてくれたのだ。
可愛らしいお花をモチーフにした、ネックレスとイヤリングもプレゼントしてくれた。どうやら今回は、王妃様に相談して贈って下さったらしい。
王妃様に蛇やカエルをモチーフにしたプレゼントを今まで贈っていたと言ったら、相当きつく怒られたらしい。
“百歩譲って蛇やカエルが好きだったとしても、蛇の皮を送るとは何事なの!通常令嬢には、可愛らしいものをモチーフにしたアクセサリーを贈るのが常識でしょう!”
と言われたらしい。ちなみにその後、王妃様からも謝罪を受けた。まさか自分の息子が、ここまで愚かだったとは…
こんな愚かな息子を、愛し続けてくれてありがとうと、何度もお礼を言われたくらいだ。
「セイラ、王妃教育は終わったかい?嫌な思いや理不尽な事をされたりしなかったかい?」
私の元にやって来たのは、ロイド様だ。王妃教育が終わると、必ず私を迎えに来てくれるロイド様。相変わらずお優しい。
「嫌な思いだなんて。アイーダ先生は本当に素晴らしい先生ですわ。先生のお陰で、結婚式までに王妃教育も終わりそうですし」
「そうか、それは良かったよ。今日は天気もいいし、中庭でお茶をしよう」
穏やかな表情のロイド様と一緒に、中庭へとやって来た。以前私の為に準備してくれたバラ園は、今は取り壊され、新たに大きなバラ園が作られた。どうやらあのバラ園でミーア様とロイド様がお茶をしている姿を見た私が、ショックから吐血したと公爵家の使用人から聞いたロイド様が、バラ園を改装したのだ。
ミーア様が過ごした場所は、徹底的に改装された。そのせいか、王宮の中庭はがらりと変わってしまったのだ。
そこまでしなくても…そう思ったが、ロイド様の気がおさまらなかったそうだ。
新しく出来たバラ園は、私とロイド様、庭師や使用人以外は立ち入り禁止になっている。ロイド様曰く、もう二度と私の大切な場所を、誰かに汚されたくないとの事。
別に汚されたとは思っていないのだけれど…それでもロイド様の気持ちが嬉しい。
「セイラ、今日は君の好きなマカロンを、王都中から集めて来たよ。ホットミルクもあるし、沢山食べてね」
目の前には私の大好物、マカロンが並べられている。
「またこんなに沢山準備なされて。でも、嬉しいですわ。ありがとうございます。早速頂きますね」
せっかくなので、マカロンを頂く。甘くて美味しいわ。
そんな私の顔を、じっと見つめるロイド様。一体どうしたのかしら?
「セイラがそうやって嬉しそうにお菓子を食べていると、僕も嬉しくてたまらないよ。君が甘いお菓子が好きだとわかり、準備した時には、もうほとんど食べられなかっただろう?元気な時にもっと甘いお菓子を食べさせてあげられたらと、何度後悔した事か」
今にも泣きそうな顔のロイド様が、呟いたのだ。
「セイラ、生きていてくれてありがとう。君が生き返ってから、もう半年がたつのに、僕はまだ、不安でたまらないのだよ。いつかセイラが、消えてしまうのではないかと」
辛そうに呟くロイド様の手を、そっと握った。
「ロイド様にも沢山辛い思いをさせてしまって、ごめんなさい。ですがもう私は、発病する事はありませんわ。もし発病しても、治療法も分かっております。ですから、どうかそんな顔をしないで下さい」
「そうだね、頭では分かっているのに、心が付いていかなくて…」
ロイド様ったら…まさかロイド様が、ここまで心配性だとは思わなかったわ。そんなロイド様の口に、マカロンを放り込んだ。
「ロイド様、甘くて美味しいでしょう?嫌な事や辛い事は、甘いお菓子で吹き飛ばしましょう。それから…私はずっとあなた様の傍におります。不安になったら、いつでも話してください。こうやって私が、あなた様を抱きしめますので」
ギュッとロイド様を抱きしめた。
「ありがとう、セイラ。それじゃあ、これからもずっとこうやって僕を抱きしめてくれるかい?」
「ええ、もちろんですわ。何度でも抱きしめますわ」
「セイラは優しいね。君がこうやって抱きしめてくれるだけで、元気が出るよ。セイラ、愛しているよ」
「私も愛していますわ。これからもずっと一緒です」
再びロイド様を抱きしめる。
私にとって王宮は辛い場所だった。でも今は、とても幸せな場所に変わったのだ。それがなんだか嬉しくてたまらない。
これからはもっともっと素敵な場所にしていきたい。そう思っている。
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