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第83話:アラン殿下から手紙が届きました
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「お嬢様、確かルドルフ様のご友人の国は、ランドレア王国でしたよね。あの国はお茶だけでなく、果物の生産も盛んな様ですね。ワインや果実酒、ジュースなども豊富に作られているそうですよ。さらにチーズや乳製品なども有名な様です」
「そうみたいね、お父様はワインが大好きだから、きっとランドリア王国と貿易をしたら、大喜びするわね」
「まあ、お嬢様ったら」
ケガをして4日目、今日も屋敷で大人しく教育係と勉強をしている。
皆忙しそうに働いているのに、私だけ勉強をしているとはいえ、家でのんびり過ごしているのは、なんだか申し訳ない。私よりも怪我が酷いお兄様ですら、車いすを乗りこなし、お父様のお仕事を手伝っているというのに…
とはいえ、ゆっくりできるのも後10日程度だ。怪我が治ったら、また公務に励めばいいだろう。とはいえ、私の完治は、ちょうどアラバシア王国のお2人が帰国するタイミングだ。それでもお2人の見送りには間に合いそうだ。
最後位はしっかり挨拶をしたい、そう考えている。
「お嬢様、今日はこの辺にしておきましょう。それでは私はこれで失礼いたしますわ」
「いつもありがとうございます。明日もよろしくお願いしますね」
笑顔で部屋から出ていく先生を見送った。さて、まだ時間もあるし、自主勉でもしよう。そう思い、再び分厚い本を開いた時だった。
「お嬢様、お手紙が届いております」
「私に?ありがとう、誰からかしら?」
使用人から手紙を受け取った。なんだか厚みがある。これは手紙だけではなさそうだ。一体誰からだろう。あて先を見ると、そこにはアラン殿下の名前が。
アラン殿下が私に手紙を?一体どうしたのかしら?
不思議に思いながら、手紙を開けた。そこに入っていたのは…
「これは一体どういうことなの?何なの、この写真は…」
あまりにも衝撃的な写真が入っていた為、そのまま落としてしまったのだ。
「お嬢様、大丈夫ですか?」
「待って、拾わないで。私は大丈夫よ。悪いけれど、1人にしてくれるかしら?」
落とした写真を拾おうとしたした使用人を制止し、そのまま部屋から出て行ってもらった。
落ち着くのよ、これはきっと何かの間違いだわ。そうよ…何かの間違い。
震える手で、再び数枚の写真を手に取る。
アラン殿下から送られた写真には、裸で抱き合うファラオ様とアイリ殿下の姿がおさめられていたのだ。これは何かの間違いだわ。だって、ファラオ様がアイリ殿下に興味を抱く訳がない。
彼はそんな人ではない。
でも…
写真は間違いなく、アイリ殿下とファラオ様だ。白黒だが、しっかり顔が映っている。こんなに鮮明に映っていたら、言い逃れなど出来ないだろう。
そしてアラン殿下の手紙には、実はこの国にきてすぐくらいから、2人が密会していた事。ずっと黙っていようかと思ったが、あまりにも私が不憫だから教えてくれたとの事。
良かったら詳しく話しをしたいから、一度会いたいと書かれていた。
これは罠?でも、ここにれっきとした写真がある。
“どうやらアイリ殿下は、持ち前の美貌で相手の王族や貴族を虜にして、自国に有利に貿易を進める手法を使うそうよ。時には自ら服を脱ぎ、迫って虜にする事も珍しくはないらしいわ。
まあ、ファラオ様に限ってその様な心配はないでしょうけれどね“
ふとソラ様の言葉が脳裏によぎった。ファラオ様に限って、ソラ様の体に興味を持つ事はない…私もそう思っていた。
でも…
私が気付かない間に、ファラオ様とアイリ殿下の間に、何かが起こっていたのかもしれない。どう考えたら、目の前が真っ暗になったのだった。
「そうみたいね、お父様はワインが大好きだから、きっとランドリア王国と貿易をしたら、大喜びするわね」
「まあ、お嬢様ったら」
ケガをして4日目、今日も屋敷で大人しく教育係と勉強をしている。
皆忙しそうに働いているのに、私だけ勉強をしているとはいえ、家でのんびり過ごしているのは、なんだか申し訳ない。私よりも怪我が酷いお兄様ですら、車いすを乗りこなし、お父様のお仕事を手伝っているというのに…
とはいえ、ゆっくりできるのも後10日程度だ。怪我が治ったら、また公務に励めばいいだろう。とはいえ、私の完治は、ちょうどアラバシア王国のお2人が帰国するタイミングだ。それでもお2人の見送りには間に合いそうだ。
最後位はしっかり挨拶をしたい、そう考えている。
「お嬢様、今日はこの辺にしておきましょう。それでは私はこれで失礼いたしますわ」
「いつもありがとうございます。明日もよろしくお願いしますね」
笑顔で部屋から出ていく先生を見送った。さて、まだ時間もあるし、自主勉でもしよう。そう思い、再び分厚い本を開いた時だった。
「お嬢様、お手紙が届いております」
「私に?ありがとう、誰からかしら?」
使用人から手紙を受け取った。なんだか厚みがある。これは手紙だけではなさそうだ。一体誰からだろう。あて先を見ると、そこにはアラン殿下の名前が。
アラン殿下が私に手紙を?一体どうしたのかしら?
不思議に思いながら、手紙を開けた。そこに入っていたのは…
「これは一体どういうことなの?何なの、この写真は…」
あまりにも衝撃的な写真が入っていた為、そのまま落としてしまったのだ。
「お嬢様、大丈夫ですか?」
「待って、拾わないで。私は大丈夫よ。悪いけれど、1人にしてくれるかしら?」
落とした写真を拾おうとしたした使用人を制止し、そのまま部屋から出て行ってもらった。
落ち着くのよ、これはきっと何かの間違いだわ。そうよ…何かの間違い。
震える手で、再び数枚の写真を手に取る。
アラン殿下から送られた写真には、裸で抱き合うファラオ様とアイリ殿下の姿がおさめられていたのだ。これは何かの間違いだわ。だって、ファラオ様がアイリ殿下に興味を抱く訳がない。
彼はそんな人ではない。
でも…
写真は間違いなく、アイリ殿下とファラオ様だ。白黒だが、しっかり顔が映っている。こんなに鮮明に映っていたら、言い逃れなど出来ないだろう。
そしてアラン殿下の手紙には、実はこの国にきてすぐくらいから、2人が密会していた事。ずっと黙っていようかと思ったが、あまりにも私が不憫だから教えてくれたとの事。
良かったら詳しく話しをしたいから、一度会いたいと書かれていた。
これは罠?でも、ここにれっきとした写真がある。
“どうやらアイリ殿下は、持ち前の美貌で相手の王族や貴族を虜にして、自国に有利に貿易を進める手法を使うそうよ。時には自ら服を脱ぎ、迫って虜にする事も珍しくはないらしいわ。
まあ、ファラオ様に限ってその様な心配はないでしょうけれどね“
ふとソラ様の言葉が脳裏によぎった。ファラオ様に限って、ソラ様の体に興味を持つ事はない…私もそう思っていた。
でも…
私が気付かない間に、ファラオ様とアイリ殿下の間に、何かが起こっていたのかもしれない。どう考えたら、目の前が真っ暗になったのだった。
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