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第41話:正式に婚約する事になりました
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「ジャンヌ、今日お前の家に両親と一緒に行く事になっている。そこでこれからの話をしよう」
「お父様からグラディオン達が来ることは、朝聞いたわ。お父様ったら、ソワソワしちゃって。色々と聞いたい事があっただろうに、何も聞いてこなかったわ」
「やっぱり今日の団長、様子がおかしかったよな。俺も少し話をしたのだが、目が泳いでいて何か聞きたそうだったが、特に何も聞いてくることはなかったよ」
「グラディオンにもそんな対応だったのね。お父様ったら」
今朝のお父様の様子を思い出すと、つい笑みがこぼれる。あんなお父様の姿、初めて見たわ。
「それじゃあジャンヌ、また後でな。気を付けて帰れよ」
「ええ、それじゃあね」
グラディオンと別れ、馬車に乗り込み家路につく。すると、一足早く帰って来ていたお父様が、玄関前でウロウロとしていた。
「ただいま帰りました…お父様、何をなさっているのですか?」
「ジャンヌか、いや。何でもない」
何でもないという割には、なんだかソワソワしている。
「ジャンヌ、お帰り。この人の事は気にしなくていいわ。昨日ガルディス侯爵様から連絡があって以降、ずっとこんな感じなのよ。そうそう、ジャンヌ、あなたが今朝メイドに頼んでいたエメラルドグリーンのドレス、私が選んでおいたわよ」
お母様がそう言うと、ウインクをしている。お母様、私とグラディオンが恋仲で、婚約したいと言い出すことを分かっているのだろう。
「ありがとうございます、お母様。それでは私は準備がありますのでこれで」
自室に戻るとすぐに湯あみをし、お母様が準備してくれたエメラルドグリーンのドレスに着替えた。
「お嬢様、とてもお似合いですわ。お嬢様はこういったお色もお似合いになられるのですね。きっとグラディオン様もお喜びに…申し訳ございません、何でもありません」
急いで口を押えるメイド。
「いいのよ、あなたももう分かっているのでしょう?私とグラディオンが婚約したい旨を今日、両親に伝える事を」
「やはりそうでしたか。お嬢様、おめでとうございます」
「「「おめでとうございます」」」
「ありがとう、皆。次こそは幸せになるわね」
一度失敗しているのだ、次こそは絶対に幸せにならないと。
さあ、準備が出来たわ。私も玄関へと向かう。すると、ちょうどグラディオンのご両親とグラディオンがやってきたところだった。
「ガルディス侯爵、夫人、グラディオンもようこそおいでくださいました」
令嬢らしくカーテシーを決める。
「ジャンヌが令嬢みたいで、なんだか変な感じがするな」
「あら、私はこれでも伯爵令嬢よ。令嬢としての知識も教養もしっかり身に付けて来たつもりだし。いつでもグラディオンの元に…いいえ、何でもないわ」
いけない、ついうっかりと、いつでも嫁げると言いかけてしまった。
「ジャンヌ嬢、今日のドレス、とても素敵よ。よく似合っているわ」
「本当ですか?ありがとうございます、おば様」
しまった、ここはガルディス夫人の呼んだ方がよかったかしら?まあいいか。
「立ち話も何ですから、どうぞこちらへ」
お父様がガルディス侯爵たちを客間へと案内した。それぞれソファに腰を下ろす。私はもちろん、グラディオンの隣を陣取った。
そんな私の姿を見た女性陣がクスクスと笑っていた。何がおかしいのかしら?
「マリアーズ伯爵、夫人、今日は急にお邪魔してしまい、申し訳なかった。実は我が息子、グラディオンの婚約者に、ジャンヌ嬢をと考え、ご相談に来た次第です。どうかジャンヌ嬢を、グラディオンの婚約者にして頂けないでしょうか?」
グラディオンのお父様が、私の両親に頭を下げたのだ。
「ガルディス侯爵、どうか頭を上げて下さい。私は前々から、グラディオン…殿がジャンヌの婚約者になってくれたらと考えておりました。ただ、グラディオン殿が、ジャンヌの気持ちを大切にしたいとおっしゃって下りまして。彼の優しさを無下にするのもどうかと思い、今まで黙っていた所存です。こんな娘でよろしければ、どうか貰ってやってください」
お願いしますと言わんばかりに、お父様が頭を下げた。ただ…こんな娘とは失礼な。
「ジャンヌ嬢は素敵なお嬢さんですわ。武術だけでなく、知識や教養、さらに心の強さと優しさを持っております。そんな素敵な女性をグラディオンの婚約者にして頂けるだなんて、光栄ですわ」
すかさずグラディオンのお母様が、フォローしてくれた。
「それではグラディオンとジャンヌ嬢を婚約させるという話で、よろしいでしょうか?」
「はい、もちろんです。どうか娘をよろしくお願いします」
「お父様からグラディオン達が来ることは、朝聞いたわ。お父様ったら、ソワソワしちゃって。色々と聞いたい事があっただろうに、何も聞いてこなかったわ」
「やっぱり今日の団長、様子がおかしかったよな。俺も少し話をしたのだが、目が泳いでいて何か聞きたそうだったが、特に何も聞いてくることはなかったよ」
「グラディオンにもそんな対応だったのね。お父様ったら」
今朝のお父様の様子を思い出すと、つい笑みがこぼれる。あんなお父様の姿、初めて見たわ。
「それじゃあジャンヌ、また後でな。気を付けて帰れよ」
「ええ、それじゃあね」
グラディオンと別れ、馬車に乗り込み家路につく。すると、一足早く帰って来ていたお父様が、玄関前でウロウロとしていた。
「ただいま帰りました…お父様、何をなさっているのですか?」
「ジャンヌか、いや。何でもない」
何でもないという割には、なんだかソワソワしている。
「ジャンヌ、お帰り。この人の事は気にしなくていいわ。昨日ガルディス侯爵様から連絡があって以降、ずっとこんな感じなのよ。そうそう、ジャンヌ、あなたが今朝メイドに頼んでいたエメラルドグリーンのドレス、私が選んでおいたわよ」
お母様がそう言うと、ウインクをしている。お母様、私とグラディオンが恋仲で、婚約したいと言い出すことを分かっているのだろう。
「ありがとうございます、お母様。それでは私は準備がありますのでこれで」
自室に戻るとすぐに湯あみをし、お母様が準備してくれたエメラルドグリーンのドレスに着替えた。
「お嬢様、とてもお似合いですわ。お嬢様はこういったお色もお似合いになられるのですね。きっとグラディオン様もお喜びに…申し訳ございません、何でもありません」
急いで口を押えるメイド。
「いいのよ、あなたももう分かっているのでしょう?私とグラディオンが婚約したい旨を今日、両親に伝える事を」
「やはりそうでしたか。お嬢様、おめでとうございます」
「「「おめでとうございます」」」
「ありがとう、皆。次こそは幸せになるわね」
一度失敗しているのだ、次こそは絶対に幸せにならないと。
さあ、準備が出来たわ。私も玄関へと向かう。すると、ちょうどグラディオンのご両親とグラディオンがやってきたところだった。
「ガルディス侯爵、夫人、グラディオンもようこそおいでくださいました」
令嬢らしくカーテシーを決める。
「ジャンヌが令嬢みたいで、なんだか変な感じがするな」
「あら、私はこれでも伯爵令嬢よ。令嬢としての知識も教養もしっかり身に付けて来たつもりだし。いつでもグラディオンの元に…いいえ、何でもないわ」
いけない、ついうっかりと、いつでも嫁げると言いかけてしまった。
「ジャンヌ嬢、今日のドレス、とても素敵よ。よく似合っているわ」
「本当ですか?ありがとうございます、おば様」
しまった、ここはガルディス夫人の呼んだ方がよかったかしら?まあいいか。
「立ち話も何ですから、どうぞこちらへ」
お父様がガルディス侯爵たちを客間へと案内した。それぞれソファに腰を下ろす。私はもちろん、グラディオンの隣を陣取った。
そんな私の姿を見た女性陣がクスクスと笑っていた。何がおかしいのかしら?
「マリアーズ伯爵、夫人、今日は急にお邪魔してしまい、申し訳なかった。実は我が息子、グラディオンの婚約者に、ジャンヌ嬢をと考え、ご相談に来た次第です。どうかジャンヌ嬢を、グラディオンの婚約者にして頂けないでしょうか?」
グラディオンのお父様が、私の両親に頭を下げたのだ。
「ガルディス侯爵、どうか頭を上げて下さい。私は前々から、グラディオン…殿がジャンヌの婚約者になってくれたらと考えておりました。ただ、グラディオン殿が、ジャンヌの気持ちを大切にしたいとおっしゃって下りまして。彼の優しさを無下にするのもどうかと思い、今まで黙っていた所存です。こんな娘でよろしければ、どうか貰ってやってください」
お願いしますと言わんばかりに、お父様が頭を下げた。ただ…こんな娘とは失礼な。
「ジャンヌ嬢は素敵なお嬢さんですわ。武術だけでなく、知識や教養、さらに心の強さと優しさを持っております。そんな素敵な女性をグラディオンの婚約者にして頂けるだなんて、光栄ですわ」
すかさずグラディオンのお母様が、フォローしてくれた。
「それではグラディオンとジャンヌ嬢を婚約させるという話で、よろしいでしょうか?」
「はい、もちろんです。どうか娘をよろしくお願いします」
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