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第47話:僕のクリスティーヌが…~アルフレッド視点~
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クリスティーヌも嬉しそうにレイチェル嬢に抱き着いている。
やめろ…やめてくれ…
彼女は僕のものなのに…
無意識にレイチェル嬢からクリスティーヌを奪い取った。そして僕の腕の中に閉じ込める。彼女は僕だけのものだ。レイチェル嬢になんて渡さない。
それに僕はあの時、本当にクリスティーヌを失うかと思ったのだ。あの時の恐怖、思い出しても震えが止まらない。
「皆様、お騒がせして申し訳ございませんでした。ご覧の通り、あろう事か王太子でもある私たちの婚約披露パーティーで、同じ王族でもあるカリーナがこのような愚かな事件を犯してしまいました。カリーナはこの国の法律にのっとり、厳正なる処罰を受ける予定でございます」
「皆の者、今回我が娘がこんな騒ぎを起こしてしまったこと、申し訳なく思っている。当事者でもあるクリスティーヌ嬢とアルフレッド殿には、なんとお詫びをしたらよいか…後日正式に謝罪と慰謝料について、アレスティー公爵家と話をしようと思っている。本当にすまなかった」
陛下と王妃殿下が頭を下げている。いくら頭を下げられたからって、あの女がやった事を、到底許せる訳がない。僕はもう少しで、クリスティーヌを失うところだったのだぞ!
もし彼女を失っていたら…考えただけで恐ろしい。
「アルフレッド様、今日は疲れたでしょう。帰りましょう」
いつの間にかお開きになっていた様で、他の貴族たちも続々と帰り始めている。すっとクリスティーヌを抱きかかえた。
「アルフレッド様?」
「君はあの女に毒を盛られたのだよ。いくら解毒剤を飲んでいたとしても心配だ。ドレスにはまだ血も付いているし…公爵家に戻ったら、もう一度医者に診てもらおう」
「アルフレッド様ったら…これで私たちも、心置きなく婚約できますね」
嬉しそうに呟くクリスティーヌ。確かに僕たちは、これで心置きなく婚約できる。でも僕は…
「アルフレッド、クリスティーヌ。よかった、2人とも無事で」
「本当によかったわ。さあ、帰りましょう。2人とも今日は疲れたでしょう」
義理両親が僕たちの元にやって来て、抱きしめてくれた。そして4人で再び馬車に乗り込んだ。
「クリスティーヌ、今回の件、色々と聞きたい事はあるが、私たちからは何も聞かない事にする。ただ…アルフレッドにだけは、きちんと話をするのだよ」
「…ええ、分かっておりますわ…」
ばつの悪そうな顔のクリスティーヌ。
今回の事件、何となくだがクリスティーヌは事前に分かっていたような気がするのだ。それにレイチェル嬢やカロイド殿下も…
僕だけ何も知らなかったのか?そう思ったら、なんだか無性に胸が締め付けられるのだ。
屋敷に着くと、早速医師がクリスティーヌの診察に入った。
「解毒もしっかりされておりますし、問題ありません。ただ、かなりの猛毒だったようですね。あと少し解毒が遅かったら、危なかったでしょう」
あと少し遅かったら…その言葉を聞いた瞬間、恐怖で体が震えた。僕はもう少しで、彼女を失っていたかもしれない…
ただ、当の本人は
「きちんと解毒も出来ていた様ですし、もう心配ありませんわ」
と、呑気な顔をしていた。どうしてそんなに呑気な顔をしていられるのだ?僕がどれほど心配し、恐怖を抱いたか…
生きる希望すら失いそうだったのに、それなのにクリスティーヌは…
どうやら僕は、間違っていた様だ…
クリスティーヌに嫌われたくない一心で、自分の気持ちに蓋をしていた。その結果、クリスティーヌを失いかけたのだ。
もう二度と、クリスティーヌを失いたくはない。たとえ彼女の心が、僕から離れていっても。クリスティーヌさえ傍にいてくれたら、僕は…
もうクリスティーヌを自由にさせるのは止めよう。あの撮影機能のあるブローチではダメだ。あれはクリスティーヌが勝手に取り外しをしてしまう。取り外しが出来ない様な物を与えないと。
それにレイチェル嬢…
きっとクリスティーヌはあの通信機で、色々と今回の件を相談したいたのだろう。でもこれからは、もうそんな事はさせない。
クリスティーヌは僕のものだ。絶対に誰にも渡さない!
婚約を結んだら、クリスティーヌが逃げられない様に部屋も改造しないと…それから、後は何をすればいいのだろう…
なぜだろう、クリスティーヌをもう自由にしないと決めた途端、今までのモヤモヤが晴れていくのを感じる。きっと僕は、クリスティーヌをずっと独り占めしたかったのだろう。
もう僕は我慢しない。一度失いかけたのだ、二度とあんな思いをしないためにも、これからはクリスティーヌを…
クリスティーヌ、すまない。僕はもう君への気持ちを抑える事は出来ない様だ。これからは僕の好きな様にさせてもらうからね…
※長くなりましたが、次回からクリスティーヌ視点に戻ります。
よろしくお願いいたしますm(__)m
やめろ…やめてくれ…
彼女は僕のものなのに…
無意識にレイチェル嬢からクリスティーヌを奪い取った。そして僕の腕の中に閉じ込める。彼女は僕だけのものだ。レイチェル嬢になんて渡さない。
それに僕はあの時、本当にクリスティーヌを失うかと思ったのだ。あの時の恐怖、思い出しても震えが止まらない。
「皆様、お騒がせして申し訳ございませんでした。ご覧の通り、あろう事か王太子でもある私たちの婚約披露パーティーで、同じ王族でもあるカリーナがこのような愚かな事件を犯してしまいました。カリーナはこの国の法律にのっとり、厳正なる処罰を受ける予定でございます」
「皆の者、今回我が娘がこんな騒ぎを起こしてしまったこと、申し訳なく思っている。当事者でもあるクリスティーヌ嬢とアルフレッド殿には、なんとお詫びをしたらよいか…後日正式に謝罪と慰謝料について、アレスティー公爵家と話をしようと思っている。本当にすまなかった」
陛下と王妃殿下が頭を下げている。いくら頭を下げられたからって、あの女がやった事を、到底許せる訳がない。僕はもう少しで、クリスティーヌを失うところだったのだぞ!
もし彼女を失っていたら…考えただけで恐ろしい。
「アルフレッド様、今日は疲れたでしょう。帰りましょう」
いつの間にかお開きになっていた様で、他の貴族たちも続々と帰り始めている。すっとクリスティーヌを抱きかかえた。
「アルフレッド様?」
「君はあの女に毒を盛られたのだよ。いくら解毒剤を飲んでいたとしても心配だ。ドレスにはまだ血も付いているし…公爵家に戻ったら、もう一度医者に診てもらおう」
「アルフレッド様ったら…これで私たちも、心置きなく婚約できますね」
嬉しそうに呟くクリスティーヌ。確かに僕たちは、これで心置きなく婚約できる。でも僕は…
「アルフレッド、クリスティーヌ。よかった、2人とも無事で」
「本当によかったわ。さあ、帰りましょう。2人とも今日は疲れたでしょう」
義理両親が僕たちの元にやって来て、抱きしめてくれた。そして4人で再び馬車に乗り込んだ。
「クリスティーヌ、今回の件、色々と聞きたい事はあるが、私たちからは何も聞かない事にする。ただ…アルフレッドにだけは、きちんと話をするのだよ」
「…ええ、分かっておりますわ…」
ばつの悪そうな顔のクリスティーヌ。
今回の事件、何となくだがクリスティーヌは事前に分かっていたような気がするのだ。それにレイチェル嬢やカロイド殿下も…
僕だけ何も知らなかったのか?そう思ったら、なんだか無性に胸が締め付けられるのだ。
屋敷に着くと、早速医師がクリスティーヌの診察に入った。
「解毒もしっかりされておりますし、問題ありません。ただ、かなりの猛毒だったようですね。あと少し解毒が遅かったら、危なかったでしょう」
あと少し遅かったら…その言葉を聞いた瞬間、恐怖で体が震えた。僕はもう少しで、彼女を失っていたかもしれない…
ただ、当の本人は
「きちんと解毒も出来ていた様ですし、もう心配ありませんわ」
と、呑気な顔をしていた。どうしてそんなに呑気な顔をしていられるのだ?僕がどれほど心配し、恐怖を抱いたか…
生きる希望すら失いそうだったのに、それなのにクリスティーヌは…
どうやら僕は、間違っていた様だ…
クリスティーヌに嫌われたくない一心で、自分の気持ちに蓋をしていた。その結果、クリスティーヌを失いかけたのだ。
もう二度と、クリスティーヌを失いたくはない。たとえ彼女の心が、僕から離れていっても。クリスティーヌさえ傍にいてくれたら、僕は…
もうクリスティーヌを自由にさせるのは止めよう。あの撮影機能のあるブローチではダメだ。あれはクリスティーヌが勝手に取り外しをしてしまう。取り外しが出来ない様な物を与えないと。
それにレイチェル嬢…
きっとクリスティーヌはあの通信機で、色々と今回の件を相談したいたのだろう。でもこれからは、もうそんな事はさせない。
クリスティーヌは僕のものだ。絶対に誰にも渡さない!
婚約を結んだら、クリスティーヌが逃げられない様に部屋も改造しないと…それから、後は何をすればいいのだろう…
なぜだろう、クリスティーヌをもう自由にしないと決めた途端、今までのモヤモヤが晴れていくのを感じる。きっと僕は、クリスティーヌをずっと独り占めしたかったのだろう。
もう僕は我慢しない。一度失いかけたのだ、二度とあんな思いをしないためにも、これからはクリスティーヌを…
クリスティーヌ、すまない。僕はもう君への気持ちを抑える事は出来ない様だ。これからは僕の好きな様にさせてもらうからね…
※長くなりましたが、次回からクリスティーヌ視点に戻ります。
よろしくお願いいたしますm(__)m
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