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第8章 南部動乱編
潜伏
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<イリアル視点>
「こっちは働きづめですよ?」
「彼らと直接交戦経験のある我々だ。駆り出されるのも仕方あるまい」
「……」
まあな。
それは分かっている。
分かっているけど、面倒なことに違いねえぞ。
実際、こっちは働き過ぎだしよ。
ローンドルヌ河での戦闘じゃあ、嵐の河を泳いでマッドアリゲーターと戦ってと、散々な目に遭っちまった。
続いてのトゥレイズ攻城戦でも、遠距離魔法での攻撃を強制され。
その上、あいつの監視までする必要があったんだぜ。
監視つっても、大したことはしてねえんだけど……。
「ただし、今回は2000もの味方がいる。問題ないだろ」
「……」
「イリアルは楽にしていればよい」
「本当にそう思いますか?」
「……」
2000の兵で50のワディン騎士たちを追跡する。
どう考えても簡単な仕事に思えるが、これがなかなかどうして。
「油断はできませんよね」
「……うむ」
寡兵とはいえ手練れのワディン騎士にダブルヘッド。
そこに、あのバケモンが加わるんだぜ。
簡単なわけねえわな。
まっ、俺にとっちゃあ、やつらとの戦いなんてどうでもいい。
下手に手を出して怪我しねえように、上手く立ち回るだけってな。
ただ問題は……。
今回も仕事が入ってるってこった。
それも厄介極まりない仕事が。
「……」
胸の中にしまっているメモを思わず服の上から触っちまう。
指先に伝わるこの感触はまぎれもない、今回の指令書。
仕事内容が簡単に書かれたメモのような指令書だ。
この仕事、やっぱり現実だわな。
はぁ~~。
そこに書かれた仕事の内容は数行だけ。
つまり、大枠以外は俺の裁量で行動しろってことだ。
っとに、簡単に言ってくれるよな。
ただでさえ、面倒な状況なのによ。
この骨の折れる依頼だぜ。
ボスも、もうちっと考えてくれ。
「しかし……見つからぬようだな」
ん?
ああ、神娘か?
そりゃ、すぐには見つからねえだろ。
「……神娘はテポレン山に留まっているのか、オルドウに抜けたのか?」
「オルドウにも人を送ってるんでしょ?」
「うむ。その者からの連絡も近く入るはず」
今はまだ確証がないってこと。
なら。
「昼休憩までは山狩りですね」
「……うむ」
まっ、見つかんねえだろうけどよ。
「トゥオヴィ殿、貴君には良い考えでもあるのかな?」
「……明日もこのままテポレン山を捜索すべきだと考えます」
テポレン山の捜索を始めて2日。
神娘の行方は杳として知れない。
「それでは今日までと変わらぬ」
「ですが、オルドウの街にも入っていないと報告がありましたゆえ」
だったら、この地を捜索すべきだろ。
ノジンキト千人長もそれは承知しているはず。
「他の都市に逃げた可能性もあろう?」
「それについては、他の部隊に任せればよいかと」
ただ、こいつが山での捜索に乗り気じゃないだけ。
まっ、気持ちは分かるけどよ。
「……貴君はこの山に奴らが潜伏していると考えておるのだな?」
「はい。神娘はこのテポレン山にいると思います」
「どうして、言い切れる?」
「それは、その……」
「明確な根拠は?」
「……」
根拠はあるが、それをトゥオヴィには伝えていない。
「まあ、よかろう。とりあえず、明日もテポレン山を捜索することにする。が、それは貴君が進言したから。それを忘れるでないぞ」
「……はい」
はは。
また、責任を逃れようとしてんな。
ホント、こいつは小物だぜ。
けどな、トゥオヴィ。
心配いらねえぞ。
あいつらは、この山にいるからな。
「こっちは働きづめですよ?」
「彼らと直接交戦経験のある我々だ。駆り出されるのも仕方あるまい」
「……」
まあな。
それは分かっている。
分かっているけど、面倒なことに違いねえぞ。
実際、こっちは働き過ぎだしよ。
ローンドルヌ河での戦闘じゃあ、嵐の河を泳いでマッドアリゲーターと戦ってと、散々な目に遭っちまった。
続いてのトゥレイズ攻城戦でも、遠距離魔法での攻撃を強制され。
その上、あいつの監視までする必要があったんだぜ。
監視つっても、大したことはしてねえんだけど……。
「ただし、今回は2000もの味方がいる。問題ないだろ」
「……」
「イリアルは楽にしていればよい」
「本当にそう思いますか?」
「……」
2000の兵で50のワディン騎士たちを追跡する。
どう考えても簡単な仕事に思えるが、これがなかなかどうして。
「油断はできませんよね」
「……うむ」
寡兵とはいえ手練れのワディン騎士にダブルヘッド。
そこに、あのバケモンが加わるんだぜ。
簡単なわけねえわな。
まっ、俺にとっちゃあ、やつらとの戦いなんてどうでもいい。
下手に手を出して怪我しねえように、上手く立ち回るだけってな。
ただ問題は……。
今回も仕事が入ってるってこった。
それも厄介極まりない仕事が。
「……」
胸の中にしまっているメモを思わず服の上から触っちまう。
指先に伝わるこの感触はまぎれもない、今回の指令書。
仕事内容が簡単に書かれたメモのような指令書だ。
この仕事、やっぱり現実だわな。
はぁ~~。
そこに書かれた仕事の内容は数行だけ。
つまり、大枠以外は俺の裁量で行動しろってことだ。
っとに、簡単に言ってくれるよな。
ただでさえ、面倒な状況なのによ。
この骨の折れる依頼だぜ。
ボスも、もうちっと考えてくれ。
「しかし……見つからぬようだな」
ん?
ああ、神娘か?
そりゃ、すぐには見つからねえだろ。
「……神娘はテポレン山に留まっているのか、オルドウに抜けたのか?」
「オルドウにも人を送ってるんでしょ?」
「うむ。その者からの連絡も近く入るはず」
今はまだ確証がないってこと。
なら。
「昼休憩までは山狩りですね」
「……うむ」
まっ、見つかんねえだろうけどよ。
「トゥオヴィ殿、貴君には良い考えでもあるのかな?」
「……明日もこのままテポレン山を捜索すべきだと考えます」
テポレン山の捜索を始めて2日。
神娘の行方は杳として知れない。
「それでは今日までと変わらぬ」
「ですが、オルドウの街にも入っていないと報告がありましたゆえ」
だったら、この地を捜索すべきだろ。
ノジンキト千人長もそれは承知しているはず。
「他の都市に逃げた可能性もあろう?」
「それについては、他の部隊に任せればよいかと」
ただ、こいつが山での捜索に乗り気じゃないだけ。
まっ、気持ちは分かるけどよ。
「……貴君はこの山に奴らが潜伏していると考えておるのだな?」
「はい。神娘はこのテポレン山にいると思います」
「どうして、言い切れる?」
「それは、その……」
「明確な根拠は?」
「……」
根拠はあるが、それをトゥオヴィには伝えていない。
「まあ、よかろう。とりあえず、明日もテポレン山を捜索することにする。が、それは貴君が進言したから。それを忘れるでないぞ」
「……はい」
はは。
また、責任を逃れようとしてんな。
ホント、こいつは小物だぜ。
けどな、トゥオヴィ。
心配いらねえぞ。
あいつらは、この山にいるからな。
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