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第15話 準備2
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リビングについて、先週と同じコーヒーを俺はブラック、アキヤさんはミルクと砂糖たっぷりで飲む。
おいしそうな顔で飲んでいるの、かわいいなぁ……。
顔も体もかっこいいけど、かわいい……あ、そうだ!
「あの、忘れないうちに体のサイズ測っていいですか?」
「いいよ。でも、うちにメジャーとかあったかな……?」
「大丈夫です。いつも持ち歩いているので」
「……メジャー、いつも持ち歩いてるの?」
「はい!」
さすがにちょっと呆れられたみたいだけど、アキヤさんは大人しく体のサイズを測らせてくれた。
「そこ立ってください、こっち向いて……手、上げて……」
測ることに集中してはいたけど、シャツ越しではあるけど、体の色々な部分に触れて……後ろから抱き着くみたいなこともすれば、流石にアキヤさんの体を意識してしまう。
この前抱き着いた時にも思ったけど、体の厚み、硬さ、全然違う。アルファらしくてかっこいいなぁ……。
……って、だめだめ!
折角作らせてもらうんだから、集中しないと。
「ミチくん、もういい?」
「あ、はい! 全部測れました」
メジャーをテーブルに置いて、スマホのメモ機能に数字を打ち込んでいると……アキヤさんに後ろから抱きしめられた。
わ! ハグだ、嬉しい……と思ったけど、あれ?
「ア、アキヤさん……?」
なんか、このハグ……
「ミチくん、他の人に作る時もこんな測り方するの?」
「え? ……はい」
アキヤさんの腕の力が強くなる。
「嫌だな」
「……えっと……?」
怒って……いや、拗ねている?
「俺以外に抱き着くの……嫌だ」
「……!?」
「……ごめん。俺、大人げないこと言ってるね。でも……ミチくんに測られている間、すごくドキドキした」
俺の体を抱きしめる腕が……何だろう。抱きしめているだけなのに、なんかちょっと……体を撫でるみたいな……?
「他の奴を、こんな気持ちにさせたくない」
「ひっ……!?」
あ、う、項……唇当たってる……!
「あの、俺……」
「情けないけど許して。番を見つけてからきちんと番契約するまでのアルファって、すごく独占欲が強くて情緒不安定だから……なんて言い訳すると更に情けないか……」
「アキヤさん」
強く抱きしめられた腕の中で、俺が後ろを振り向こうとすればアキヤさんはきちんと力を緩めてくれた。
「アキヤさん、俺、確かに友達や家族のために編むのが趣味だけど、家族にはアルファもいるけど、ずっとオメガ学校だったから友達はオメガしかいないんです」
「え? ……じゃあ……」
向かい合ったアキヤさんは、ちょっと情けない顔で……あ、かわいい。
「家族を除けば、オメガ相手にしか、こんなことしていません」
「……心配いらなかったんだ」
「そうです。でも、心配させてごめんなさい」
「心配……いや、嫉妬してごめん」
「……嫉妬されたの、ちょっと嬉しかったからいいですよ」
俺がアキヤさんの両頬を撫でるとアキヤさんはやっと笑顔になった。
今日までよく見せてくれたアルファらしい余裕のある幸せそうな笑顔ではなくて、ちょっと情けない笑顔だ。
「ミチくんの前ではもっとかっこつけたいのに……今日は最初からダメだな」
「ダメじゃないですよ」
アキヤさんの頬を撫でていた手を、アキヤさんの首筋に回す。
伝わるかな……俺のこの、たまらないって気持ち。
「アキヤさんのこと、もっと好きになりました」
「ミチくん……」
アキヤさんが情けない笑顔から、幸せそうな笑みになった。
良かった。こっちの顔の方がいい。
「俺も。ミチくんのこと、もっと好きになった」
「んっ。嬉しい……」
笑顔で見つめあって、幸せな時間を噛みしめていると……アキヤさんに唇を啄まれた。
「ん……ん、っ……」
何度も、角度を変えて……。
「ん、あ、アキヤ……さん?」
キスの合間に名前を呼ぶと、アキヤさんは幸せそうな……でも、真剣なまなざしで俺を見ていた。
「ミチくん」
また唇を啄まれて……その唇が、耳元に近づく。
「いい?」
経験の無い俺だけど、何が「いい?」なのかは流石にわかる。
これ……セックスのお誘いだ。
「あ……は……はぃ」
語尾が消えそうになりながらしっかり頷いた。
緊張する、怖い、不安。
でも……俺だって今、アキヤさんのことがすごく好きで……すごく……。
したい。
「……ゆっくりしよう。俺、シャワー浴びてくる。寝室で待ってて」
俺が初めてだから、心の準備をする時間をくれているんだと思う。
「はい」
一緒にリビングを出て、アキヤさんは右にあるバスルームへ。
俺は左にある寝室へと向かった。
おいしそうな顔で飲んでいるの、かわいいなぁ……。
顔も体もかっこいいけど、かわいい……あ、そうだ!
「あの、忘れないうちに体のサイズ測っていいですか?」
「いいよ。でも、うちにメジャーとかあったかな……?」
「大丈夫です。いつも持ち歩いているので」
「……メジャー、いつも持ち歩いてるの?」
「はい!」
さすがにちょっと呆れられたみたいだけど、アキヤさんは大人しく体のサイズを測らせてくれた。
「そこ立ってください、こっち向いて……手、上げて……」
測ることに集中してはいたけど、シャツ越しではあるけど、体の色々な部分に触れて……後ろから抱き着くみたいなこともすれば、流石にアキヤさんの体を意識してしまう。
この前抱き着いた時にも思ったけど、体の厚み、硬さ、全然違う。アルファらしくてかっこいいなぁ……。
……って、だめだめ!
折角作らせてもらうんだから、集中しないと。
「ミチくん、もういい?」
「あ、はい! 全部測れました」
メジャーをテーブルに置いて、スマホのメモ機能に数字を打ち込んでいると……アキヤさんに後ろから抱きしめられた。
わ! ハグだ、嬉しい……と思ったけど、あれ?
「ア、アキヤさん……?」
なんか、このハグ……
「ミチくん、他の人に作る時もこんな測り方するの?」
「え? ……はい」
アキヤさんの腕の力が強くなる。
「嫌だな」
「……えっと……?」
怒って……いや、拗ねている?
「俺以外に抱き着くの……嫌だ」
「……!?」
「……ごめん。俺、大人げないこと言ってるね。でも……ミチくんに測られている間、すごくドキドキした」
俺の体を抱きしめる腕が……何だろう。抱きしめているだけなのに、なんかちょっと……体を撫でるみたいな……?
「他の奴を、こんな気持ちにさせたくない」
「ひっ……!?」
あ、う、項……唇当たってる……!
「あの、俺……」
「情けないけど許して。番を見つけてからきちんと番契約するまでのアルファって、すごく独占欲が強くて情緒不安定だから……なんて言い訳すると更に情けないか……」
「アキヤさん」
強く抱きしめられた腕の中で、俺が後ろを振り向こうとすればアキヤさんはきちんと力を緩めてくれた。
「アキヤさん、俺、確かに友達や家族のために編むのが趣味だけど、家族にはアルファもいるけど、ずっとオメガ学校だったから友達はオメガしかいないんです」
「え? ……じゃあ……」
向かい合ったアキヤさんは、ちょっと情けない顔で……あ、かわいい。
「家族を除けば、オメガ相手にしか、こんなことしていません」
「……心配いらなかったんだ」
「そうです。でも、心配させてごめんなさい」
「心配……いや、嫉妬してごめん」
「……嫉妬されたの、ちょっと嬉しかったからいいですよ」
俺がアキヤさんの両頬を撫でるとアキヤさんはやっと笑顔になった。
今日までよく見せてくれたアルファらしい余裕のある幸せそうな笑顔ではなくて、ちょっと情けない笑顔だ。
「ミチくんの前ではもっとかっこつけたいのに……今日は最初からダメだな」
「ダメじゃないですよ」
アキヤさんの頬を撫でていた手を、アキヤさんの首筋に回す。
伝わるかな……俺のこの、たまらないって気持ち。
「アキヤさんのこと、もっと好きになりました」
「ミチくん……」
アキヤさんが情けない笑顔から、幸せそうな笑みになった。
良かった。こっちの顔の方がいい。
「俺も。ミチくんのこと、もっと好きになった」
「んっ。嬉しい……」
笑顔で見つめあって、幸せな時間を噛みしめていると……アキヤさんに唇を啄まれた。
「ん……ん、っ……」
何度も、角度を変えて……。
「ん、あ、アキヤ……さん?」
キスの合間に名前を呼ぶと、アキヤさんは幸せそうな……でも、真剣なまなざしで俺を見ていた。
「ミチくん」
また唇を啄まれて……その唇が、耳元に近づく。
「いい?」
経験の無い俺だけど、何が「いい?」なのかは流石にわかる。
これ……セックスのお誘いだ。
「あ……は……はぃ」
語尾が消えそうになりながらしっかり頷いた。
緊張する、怖い、不安。
でも……俺だって今、アキヤさんのことがすごく好きで……すごく……。
したい。
「……ゆっくりしよう。俺、シャワー浴びてくる。寝室で待ってて」
俺が初めてだから、心の準備をする時間をくれているんだと思う。
「はい」
一緒にリビングを出て、アキヤさんは右にあるバスルームへ。
俺は左にある寝室へと向かった。
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