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第23話 食事
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週の中ほど、もう恒例になったアキヤさんとの仕事帰りの食事デート。
今日はアキヤさんが本当はずっと行きたかったというパンケーキの店だ。
アキヤさんの前にはクリームとフルーツが山になっているパンケーキ。俺の前にはベーコンや目玉焼きが乗ったパンケーキ。
……店員さんが最初逆に置いたけど。
「はぁ……うまい! 居酒屋の料理も普通に好きなんだけど、今日は特に頭使う仕事が多かったからどうしても食べたかったんだよね。付き合ってくれてありがとう」
「ふふっ。アキヤさんのそんな顔が見られるならどこでもお供します」
アキヤさんは俺に向けてくれる幸せいっぱい笑顔とはまた違った、子どものような天真爛漫な笑顔でパンケーキをほおばっている。
甘い物は別に好きでも嫌いでもなくて、ケーキとかも普通に美味しいと思うって程度だけど……今度スイーツビュッフェとかアフタヌーンティーとか調べて置こう。
「そうだ、ミチくんは何でも好きって言うけど、特に好きな食べ物ないの?」
「そうですね……美味しい物は何でも好きだから答えにくいんですけど、強いて言えばイタリアンとか中華とかの味がハッキリしたものが好きです。あ、韓国料理も。濃厚な味付けにチーズがかかっているのとか、ついつい選びがちですね」
「薄味より濃い味?」
「はい、普段は。ただ、ヒートの時とか他にも時々、サッパリしたものが大好きになるんですよね。大葉やレモン、梅を使った料理とか」
「そういえば、オメガの母も似たようなことを言っていたな。オメガの体にいいのかな?」
俺のオメガの父も同じだからオメガ特有のものではあると思うんだけど……。
「うーん。前にテレビで『ヒート中は体を酸性にした方がいいので酸性のものが食べたくなるんですよ』って言っているオメガセラピーの先生みたいな人がいたけど、ちょっとうさん臭かったですね。単純に体が火照るからスッキリさせたいだけなのかなって。風邪の時に食べたくなるものとだいたい一緒ですし」
「あぁ、なるほどじゃあ……」
アキヤさんが空になった皿にナイフを置いて一度紅茶で口を潤してからにっこりと……少しだけ色気のある笑顔を向けてくれた。
「じゃあ、もう少ししたら家の冷蔵庫にサッパリした食べもの、沢山詰め込んでおかないとね」
「……!」
それって……そういうこと、だよね?
次にヒートになったら、俺の家はアルファが入れないのでアキヤさんの家の方に泊まる、って決めているから……。
「あ、そ、そういえばアキヤさん、小説好きなんですか?」
別に、今後のために決めていることなのに、こんな明るいカフェの店内で言われると妙に照れてしまって、不自然に話題を変えてしまった。
あー……ほら。アキヤさんくすくす笑ってる。
「ふふ、急に何?」
「この前、本棚を見て……」
「あぁ。賞をとるような話題作を買うだけで、月に一冊読むくらいかな」
「それが趣味ですか?」
アキヤさんは笑顔のまま首をひねる。
「趣味の一つと言えばそうだけど……追っている作家もいないし、ミーハーな読書だよ」
「趣味の一つ……じゃあ、他の趣味は?」
「今度は俺が答えにくいな。中学から大学までサッカー部だったから、観るのもするのも好きで……応援している海外のクラブチームの試合は一応だいたい観るし、月一で友達とやっているフットサルも趣味と言えば趣味だし、デパ地下で毎週ひとつスイーツを買うのも趣味だし、ジムで泳ぐのも趣味だし……ちょっと話題になるような邦画を観に行くのも好きかな。一時期ハマっていて今も時々するのはダーツ、ボーリング、ビリヤード、ボルダリング……浅く広く、色々なんだよ」
アキヤさんは苦笑いになってしまっているけど、なんで?
「すごい! 何でもできてすごいです! フットワーク軽いのも憧れます。俺、もくもくとひとつに集中する方が得意で、新しいことを始めるのも苦手だから……尊敬します!」
「ひとつに集中できる方がすごいよ」
「フットワーク軽い方が絶対にすごいですよ!」
「いや、絶対にひとつに集中できる方が……」
二人ともちょっと語気が強くなった後……顔を見合わせて笑ってしまった。
「これ、お互い自分に無い物が眩しく見えちゃうのかな?」
「ふふっ、そうかもしれないですね」
正反対なのに一緒なんだな……なんか嬉しい。
「それにしても、『ご趣味は?』なんてお見合いの最初に聞きそうなのに。言ってなかったね?」
今まで何度か会っているのに……毎回何の話しをしていたっけ?
セックスして、距離が近づいて、安心してやっと普通のカップルみたいになれた気がする。
「確かに。俺の趣味はバレバレですけど」
「手芸……編み物だよね」
「はい。あ、そうだ。マフラーできたんです」
土曜日に作って欲しいと言われて、家に帰ってから早速作り始めたマフラー……またアキヤさんに会えない時間にもんもんとしてしまうのを紛らわすように、編んで編んで編みまくった力作のマフラーを紙袋から取り出した。
「え、すごい。これ……シンプルだけどしっかりしていて普通に売り物みたいだね。この編み目……機械じゃないの? 手?」
できるだけ細かい網目で丁寧に編んだ濃いグレーのマフラーは、シンプル過ぎるかもしれないけど仕事でも普段でも使ってもらえるものにしたつもりだ。
そう、できるだけ、長い時間付けてもらえるように……。
「あの、色々リクエストしてもらった中で、マフラーって時期が少し早いかもしれないんですけど」
「もう付けている人もいるし、急に寒くなるからありがたいよ」
「あ、あの、えっと」
アキヤさんは早速首に巻いてくれている。
あぁ、その色似合う。似合うと思って選んだ色が似合うの、最高。
っていうか、そうじゃなくて……。
「やっぱり、番に最初にあげるのは、首に……触れるものがいいなって……思って」
フェロモンが一番出る所だから。
そこに俺の手編みのマフラーが巻いてあるの……なんかいいなって。
「……そんなこと考えてくれたの?」
「……はい」
アキヤさんがぽつりとつぶやいた後、しばらく無言になってしまう。
俺、独占欲強すぎ?
重い?
呆れちゃった……?
「うわ、俺のオメガマジでかわいい……」
あ、大丈夫みたいだ。
「これ、宝物にする。常に巻く! 仕事中も! 寝る時も!」
「……次はカーディガンかセーターでも編もうかと思ったんですけど、洗い替え先に作ろうかな」
「これ、洗っていいの?」
「手洗いなら大丈夫です。あの、手間だと思うので俺がお家に行った時に洗いますから」
ニットってそういう所が面倒だよね。
だから、渡したからには俺が責任をもって……と思うのに、アキヤさんは急に、たぶん出会って初めて、少し不機嫌そうに眉をひそめた。
「は? 何言ってるのミチくん? 俺、宝物のケアは自分でしたい派だから」
「え?」
「ミチくんに家事させる時間があるなら、その分イチャイチャしたいし」
「イチャイチャ……?」
「あ、でもミチくんの手料理は食べたいな……考えが古いかもしれないけど、恋人の手料理ってなんか……憧れがあって」
今度は照れ笑い! かわいい……!
アキヤさん、今日は表情がころころ良く変わる。
ちょっと素の部分を見せてくれている気もする。
これもやっぱり……セックス……したから?
「……あの、アキヤさん」
「ん?」
「俺、編み物も好きですけど、家族や友達に料理を食べてもらうのも結構好きで……今週末、俺が夕飯作っていいですか?」
「いいの? やった!」
目の前で小さくガッツポーズまでして喜んでくれるアキヤさんを見ていると、「俺、この人のこと本当に好きだな」と自然に思えた。
運命の番なんて、出会った瞬間の一目惚れが気持ちのピークだと思ったのに……アキヤさんと距離が近くなるほどにどんどん好きになる。
うん。俺、アキヤさんのことオメガとして、番として、男として、恋人として……とにかく好きだ。
今日はアキヤさんが本当はずっと行きたかったというパンケーキの店だ。
アキヤさんの前にはクリームとフルーツが山になっているパンケーキ。俺の前にはベーコンや目玉焼きが乗ったパンケーキ。
……店員さんが最初逆に置いたけど。
「はぁ……うまい! 居酒屋の料理も普通に好きなんだけど、今日は特に頭使う仕事が多かったからどうしても食べたかったんだよね。付き合ってくれてありがとう」
「ふふっ。アキヤさんのそんな顔が見られるならどこでもお供します」
アキヤさんは俺に向けてくれる幸せいっぱい笑顔とはまた違った、子どものような天真爛漫な笑顔でパンケーキをほおばっている。
甘い物は別に好きでも嫌いでもなくて、ケーキとかも普通に美味しいと思うって程度だけど……今度スイーツビュッフェとかアフタヌーンティーとか調べて置こう。
「そうだ、ミチくんは何でも好きって言うけど、特に好きな食べ物ないの?」
「そうですね……美味しい物は何でも好きだから答えにくいんですけど、強いて言えばイタリアンとか中華とかの味がハッキリしたものが好きです。あ、韓国料理も。濃厚な味付けにチーズがかかっているのとか、ついつい選びがちですね」
「薄味より濃い味?」
「はい、普段は。ただ、ヒートの時とか他にも時々、サッパリしたものが大好きになるんですよね。大葉やレモン、梅を使った料理とか」
「そういえば、オメガの母も似たようなことを言っていたな。オメガの体にいいのかな?」
俺のオメガの父も同じだからオメガ特有のものではあると思うんだけど……。
「うーん。前にテレビで『ヒート中は体を酸性にした方がいいので酸性のものが食べたくなるんですよ』って言っているオメガセラピーの先生みたいな人がいたけど、ちょっとうさん臭かったですね。単純に体が火照るからスッキリさせたいだけなのかなって。風邪の時に食べたくなるものとだいたい一緒ですし」
「あぁ、なるほどじゃあ……」
アキヤさんが空になった皿にナイフを置いて一度紅茶で口を潤してからにっこりと……少しだけ色気のある笑顔を向けてくれた。
「じゃあ、もう少ししたら家の冷蔵庫にサッパリした食べもの、沢山詰め込んでおかないとね」
「……!」
それって……そういうこと、だよね?
次にヒートになったら、俺の家はアルファが入れないのでアキヤさんの家の方に泊まる、って決めているから……。
「あ、そ、そういえばアキヤさん、小説好きなんですか?」
別に、今後のために決めていることなのに、こんな明るいカフェの店内で言われると妙に照れてしまって、不自然に話題を変えてしまった。
あー……ほら。アキヤさんくすくす笑ってる。
「ふふ、急に何?」
「この前、本棚を見て……」
「あぁ。賞をとるような話題作を買うだけで、月に一冊読むくらいかな」
「それが趣味ですか?」
アキヤさんは笑顔のまま首をひねる。
「趣味の一つと言えばそうだけど……追っている作家もいないし、ミーハーな読書だよ」
「趣味の一つ……じゃあ、他の趣味は?」
「今度は俺が答えにくいな。中学から大学までサッカー部だったから、観るのもするのも好きで……応援している海外のクラブチームの試合は一応だいたい観るし、月一で友達とやっているフットサルも趣味と言えば趣味だし、デパ地下で毎週ひとつスイーツを買うのも趣味だし、ジムで泳ぐのも趣味だし……ちょっと話題になるような邦画を観に行くのも好きかな。一時期ハマっていて今も時々するのはダーツ、ボーリング、ビリヤード、ボルダリング……浅く広く、色々なんだよ」
アキヤさんは苦笑いになってしまっているけど、なんで?
「すごい! 何でもできてすごいです! フットワーク軽いのも憧れます。俺、もくもくとひとつに集中する方が得意で、新しいことを始めるのも苦手だから……尊敬します!」
「ひとつに集中できる方がすごいよ」
「フットワーク軽い方が絶対にすごいですよ!」
「いや、絶対にひとつに集中できる方が……」
二人ともちょっと語気が強くなった後……顔を見合わせて笑ってしまった。
「これ、お互い自分に無い物が眩しく見えちゃうのかな?」
「ふふっ、そうかもしれないですね」
正反対なのに一緒なんだな……なんか嬉しい。
「それにしても、『ご趣味は?』なんてお見合いの最初に聞きそうなのに。言ってなかったね?」
今まで何度か会っているのに……毎回何の話しをしていたっけ?
セックスして、距離が近づいて、安心してやっと普通のカップルみたいになれた気がする。
「確かに。俺の趣味はバレバレですけど」
「手芸……編み物だよね」
「はい。あ、そうだ。マフラーできたんです」
土曜日に作って欲しいと言われて、家に帰ってから早速作り始めたマフラー……またアキヤさんに会えない時間にもんもんとしてしまうのを紛らわすように、編んで編んで編みまくった力作のマフラーを紙袋から取り出した。
「え、すごい。これ……シンプルだけどしっかりしていて普通に売り物みたいだね。この編み目……機械じゃないの? 手?」
できるだけ細かい網目で丁寧に編んだ濃いグレーのマフラーは、シンプル過ぎるかもしれないけど仕事でも普段でも使ってもらえるものにしたつもりだ。
そう、できるだけ、長い時間付けてもらえるように……。
「あの、色々リクエストしてもらった中で、マフラーって時期が少し早いかもしれないんですけど」
「もう付けている人もいるし、急に寒くなるからありがたいよ」
「あ、あの、えっと」
アキヤさんは早速首に巻いてくれている。
あぁ、その色似合う。似合うと思って選んだ色が似合うの、最高。
っていうか、そうじゃなくて……。
「やっぱり、番に最初にあげるのは、首に……触れるものがいいなって……思って」
フェロモンが一番出る所だから。
そこに俺の手編みのマフラーが巻いてあるの……なんかいいなって。
「……そんなこと考えてくれたの?」
「……はい」
アキヤさんがぽつりとつぶやいた後、しばらく無言になってしまう。
俺、独占欲強すぎ?
重い?
呆れちゃった……?
「うわ、俺のオメガマジでかわいい……」
あ、大丈夫みたいだ。
「これ、宝物にする。常に巻く! 仕事中も! 寝る時も!」
「……次はカーディガンかセーターでも編もうかと思ったんですけど、洗い替え先に作ろうかな」
「これ、洗っていいの?」
「手洗いなら大丈夫です。あの、手間だと思うので俺がお家に行った時に洗いますから」
ニットってそういう所が面倒だよね。
だから、渡したからには俺が責任をもって……と思うのに、アキヤさんは急に、たぶん出会って初めて、少し不機嫌そうに眉をひそめた。
「は? 何言ってるのミチくん? 俺、宝物のケアは自分でしたい派だから」
「え?」
「ミチくんに家事させる時間があるなら、その分イチャイチャしたいし」
「イチャイチャ……?」
「あ、でもミチくんの手料理は食べたいな……考えが古いかもしれないけど、恋人の手料理ってなんか……憧れがあって」
今度は照れ笑い! かわいい……!
アキヤさん、今日は表情がころころ良く変わる。
ちょっと素の部分を見せてくれている気もする。
これもやっぱり……セックス……したから?
「……あの、アキヤさん」
「ん?」
「俺、編み物も好きですけど、家族や友達に料理を食べてもらうのも結構好きで……今週末、俺が夕飯作っていいですか?」
「いいの? やった!」
目の前で小さくガッツポーズまでして喜んでくれるアキヤさんを見ていると、「俺、この人のこと本当に好きだな」と自然に思えた。
運命の番なんて、出会った瞬間の一目惚れが気持ちのピークだと思ったのに……アキヤさんと距離が近くなるほどにどんどん好きになる。
うん。俺、アキヤさんのことオメガとして、番として、男として、恋人として……とにかく好きだ。
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