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第43話 連絡
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病院の帰りに役所へ寄って、番の登録も済ませて、アキヤさんの家に帰ってきた。
これで名実ともに「番」なので、まだ夕方だけどお祝いにちょっと良いワインを開けた。
「ミチくん、体調はどう?」
「びっくりするほど元気です」
ヒート明けすぐに病院や役所を回ったのに……昨日の夜まで五日間セックスしまくりだったのに、アナルも股関節も気分も元気。微かな筋肉痛はあるけど大きな不調は無かった。
普段のヒート明けの方が、抑制剤や鎮痛剤の副作用で体がだるい。
番とのヒートだからか、ここ二ヶ月ちょっとの練習の成果か……どちらにしろ、明日にはもう出社もできそうだった。
「じゃあ、会社に連絡入れないとな。仕事は嫌じゃないけど、ミチくんとの同棲生活が終わるのは嫌だなー……」
アキヤさんがワイングラスを置いて、スマートフォン取り出しながら寂しそうに呟く。
え……そんなの……俺だってそう。
「ねぇミチくん。もうここに住んじゃわない?」
「はい、そうします」
「え?」
アキヤさんがサラっと言った言葉に、自然に頷くとなぜかアキヤさんがめちゃくちゃ動揺した声をあげた。
あれ? もしかして冗談だった?
「いいの? 本当に?」
「えーっと……今の家の更新が再来月なので、ちょうどいいし、それに合わせて徐々に、とか?」
気持ち的には今日から住みたいけど、色々荷物や手続きもあるし、ある意味ちょうどいいかなと思って言うと、アキヤさんが大きく目を見開いた後、力強くガッツポーズを決めた。
「やった! ミチくんと、もっと一緒にいられる! 最高!」
「ふふっ。転職するよりも同棲の方がいいなと思っていたんですよ」
「え? あ、ヒート中に言ったやつ? あれは忘れてよ……」
アキヤさんが誤魔化すように俺の体を抱き寄せて、嬉しそうにキスをしてくれる。
……一緒に住んだら、毎日こういうことできるんだ。最高だなぁ……。
「よし、ミチくんと一緒に住めると思うと出社も嫌じゃないな。会社にもさっさと報告するか」
「そうですね。俺もいつものヒートより長めに休みをもらったので、なるべく早く出社しないと」
お互いスマートフォンを手に持って、名残惜しいけど少しだけ離れてそれぞれの会社に番契約終了の報告と、明日には出社できるという連絡を入れた。
『春野くん、本当におめでとう! 明日会えるのを楽しみにしているけど、体調優先だから無理はしないでね』
「はい。無理そうなら早めに連絡しますけど、多分だいじょうぶです。では、失礼します」
女性の先輩が電話口で喜んでくれている後ろで、微かに他の同僚たちの「番だって!」「おぉ! よかったなぁ!」「めでたいですね!」という声が漏れ聞こえて……恥ずかしいけど嬉しいなと思いながら通話を終了した。
アキヤさんはまだ通話中か……家族には朝連絡したから、モニくんとヨナちゃんにも報告しておこうかな。
二人にはたくさん相談に乗ってもらったし。
ちょっと照れるけど、シンプルに……「無事、番になれたよ! 検査と届け出も完了」でいいか。
メッセージアプリのグループトークに文字を打ち込むと、一瞬で既読がついて、二人から返事が来た。
シンプルな「おめでとう!」に続いて、体調を心配するコメントやお祝いに奢るからレストランを予約しておくね、なんていう言葉と店の候補のURL……早い。用意していたのかな? 今までに沢山相談に乗ってもらって、お礼をしたいのは俺なのに。
『祝いたいっていうのもあるけど、早く会ってミチくんの幸せそうな顔が見たいな!』
『私は惚気が聞きたい。惚気ている時のミチ、良い顔するから』
モニくん、ヨナちゃん……。
運命の相手と出会ってから今日まで、何度も何度もいい友達を持ったなって思ったけど、本当に、本当の本当に、俺はいい友達を持ったな。
病院の先生や家族に「おめでとう」と言われるのとはまた違った感動を噛みしめながら、三日後に会う予定を立てて返信を終えた。
アキヤさんは……まだ通話中か。長いな……。
「あ、はい。そうです。え? あぁ、番と確認して明日報告します。はい。はい、解りました。では失礼します」
あ、番って言ってる! 俺のことだよね?
ちょっとこそばゆいし、新鮮……!
ちょっとした一言で勝手に感動している間に、アキヤさんは通話を終えると、ソファに戻りながら俺の顔を覗き込んだ。
「ミチくん、社内報とホームページに『わが社の社員に番ができました』ってお祝いを載せたいって言われて……いい? できれば名前も載せたいって」
「名前……?」
そういえば、そういうのたまに見る。
ホームページやSNS、昔は新聞広告を出す企業や垂れ幕を出す役所もあったとか。
番ってこんなに祝福されるの?
優秀な日本の未来、社会の宝とか言われるけどピンとこない……。
それに恥ずかしい。
だけど……番がいるって公になる方が俺の大好きな世界一素敵なアルファのアキヤさんを、他の人に狙われなくなっていいかもしれない。俺のだって大声で言っているようなものだし。うん。むしろ掲載してもらいたい!
「はい、いいですよ。名前も大丈夫です」
「ありがとう。もしミチくんの会社の方でも言われたら、好きにしていいからね」
「わかりました」
俺の会社の人も、番を喜んでくれていたからこういうこともありそう。
アキヤさんと離れるのは寂しいけど、一週間ぶりの出社がちょっと楽しみになった。
これで名実ともに「番」なので、まだ夕方だけどお祝いにちょっと良いワインを開けた。
「ミチくん、体調はどう?」
「びっくりするほど元気です」
ヒート明けすぐに病院や役所を回ったのに……昨日の夜まで五日間セックスしまくりだったのに、アナルも股関節も気分も元気。微かな筋肉痛はあるけど大きな不調は無かった。
普段のヒート明けの方が、抑制剤や鎮痛剤の副作用で体がだるい。
番とのヒートだからか、ここ二ヶ月ちょっとの練習の成果か……どちらにしろ、明日にはもう出社もできそうだった。
「じゃあ、会社に連絡入れないとな。仕事は嫌じゃないけど、ミチくんとの同棲生活が終わるのは嫌だなー……」
アキヤさんがワイングラスを置いて、スマートフォン取り出しながら寂しそうに呟く。
え……そんなの……俺だってそう。
「ねぇミチくん。もうここに住んじゃわない?」
「はい、そうします」
「え?」
アキヤさんがサラっと言った言葉に、自然に頷くとなぜかアキヤさんがめちゃくちゃ動揺した声をあげた。
あれ? もしかして冗談だった?
「いいの? 本当に?」
「えーっと……今の家の更新が再来月なので、ちょうどいいし、それに合わせて徐々に、とか?」
気持ち的には今日から住みたいけど、色々荷物や手続きもあるし、ある意味ちょうどいいかなと思って言うと、アキヤさんが大きく目を見開いた後、力強くガッツポーズを決めた。
「やった! ミチくんと、もっと一緒にいられる! 最高!」
「ふふっ。転職するよりも同棲の方がいいなと思っていたんですよ」
「え? あ、ヒート中に言ったやつ? あれは忘れてよ……」
アキヤさんが誤魔化すように俺の体を抱き寄せて、嬉しそうにキスをしてくれる。
……一緒に住んだら、毎日こういうことできるんだ。最高だなぁ……。
「よし、ミチくんと一緒に住めると思うと出社も嫌じゃないな。会社にもさっさと報告するか」
「そうですね。俺もいつものヒートより長めに休みをもらったので、なるべく早く出社しないと」
お互いスマートフォンを手に持って、名残惜しいけど少しだけ離れてそれぞれの会社に番契約終了の報告と、明日には出社できるという連絡を入れた。
『春野くん、本当におめでとう! 明日会えるのを楽しみにしているけど、体調優先だから無理はしないでね』
「はい。無理そうなら早めに連絡しますけど、多分だいじょうぶです。では、失礼します」
女性の先輩が電話口で喜んでくれている後ろで、微かに他の同僚たちの「番だって!」「おぉ! よかったなぁ!」「めでたいですね!」という声が漏れ聞こえて……恥ずかしいけど嬉しいなと思いながら通話を終了した。
アキヤさんはまだ通話中か……家族には朝連絡したから、モニくんとヨナちゃんにも報告しておこうかな。
二人にはたくさん相談に乗ってもらったし。
ちょっと照れるけど、シンプルに……「無事、番になれたよ! 検査と届け出も完了」でいいか。
メッセージアプリのグループトークに文字を打ち込むと、一瞬で既読がついて、二人から返事が来た。
シンプルな「おめでとう!」に続いて、体調を心配するコメントやお祝いに奢るからレストランを予約しておくね、なんていう言葉と店の候補のURL……早い。用意していたのかな? 今までに沢山相談に乗ってもらって、お礼をしたいのは俺なのに。
『祝いたいっていうのもあるけど、早く会ってミチくんの幸せそうな顔が見たいな!』
『私は惚気が聞きたい。惚気ている時のミチ、良い顔するから』
モニくん、ヨナちゃん……。
運命の相手と出会ってから今日まで、何度も何度もいい友達を持ったなって思ったけど、本当に、本当の本当に、俺はいい友達を持ったな。
病院の先生や家族に「おめでとう」と言われるのとはまた違った感動を噛みしめながら、三日後に会う予定を立てて返信を終えた。
アキヤさんは……まだ通話中か。長いな……。
「あ、はい。そうです。え? あぁ、番と確認して明日報告します。はい。はい、解りました。では失礼します」
あ、番って言ってる! 俺のことだよね?
ちょっとこそばゆいし、新鮮……!
ちょっとした一言で勝手に感動している間に、アキヤさんは通話を終えると、ソファに戻りながら俺の顔を覗き込んだ。
「ミチくん、社内報とホームページに『わが社の社員に番ができました』ってお祝いを載せたいって言われて……いい? できれば名前も載せたいって」
「名前……?」
そういえば、そういうのたまに見る。
ホームページやSNS、昔は新聞広告を出す企業や垂れ幕を出す役所もあったとか。
番ってこんなに祝福されるの?
優秀な日本の未来、社会の宝とか言われるけどピンとこない……。
それに恥ずかしい。
だけど……番がいるって公になる方が俺の大好きな世界一素敵なアルファのアキヤさんを、他の人に狙われなくなっていいかもしれない。俺のだって大声で言っているようなものだし。うん。むしろ掲載してもらいたい!
「はい、いいですよ。名前も大丈夫です」
「ありがとう。もしミチくんの会社の方でも言われたら、好きにしていいからね」
「わかりました」
俺の会社の人も、番を喜んでくれていたからこういうこともありそう。
アキヤさんと離れるのは寂しいけど、一週間ぶりの出社がちょっと楽しみになった。
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