ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ

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第1話 無能の烙印

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地響きと共に巨大な影が動く。石斧が薙ぎ払った風圧だけで、洞窟の壁から砂塵が舞い落ちた。
「セシリア、回復を! ヴォルフは正面から抑えろ!」
勇者アレクサンダーの鋭い声が響く。声には焦燥が滲んでいた。ここはBランクダンジョン『暗黒竜の顎』の第五階層。僕たちのパーティ『サンクチュアリ』は、フロアボスであるミノタウロス・ロードを相手に苦戦を強いられていた。
輝く聖剣を構えたアレクサンダーが、稲妻のような剣技を繰り出す。隣では大盾を構えた戦士ヴォルフが、獣の咆哮を上げてミノタウロスの突進を受け止めていた。後方からは聖女セシリアが放つ癒やしの光が二人を包み込み、致命傷を防いでいる。そして、さらに後ろで賢者グレンが詠唱を完了させた。
「焦熱の槍よ、敵を貫け! フレイムランス!」
炎の槍がミノタウロスの分厚い胸板を焼く。しかし、決定打には至らない。敵の体力はまだ半分以上残っているように見えた。
その光景を、僕はパーティの最後方から眺めていた。背には皆の荷物が詰まった大きなバックパック。手には武器ではなく、羊皮紙と炭のペン。僕の役割は荷物持ちと、そして斥候だ。
スキルは【地図化(マッピング)】。訪れた場所の構造を記憶し、地図に描き出すだけの地味なスキル。戦闘能力は皆無に等しい。
「ユキナガ! 次の部屋へのルートはどうなっている! こいつを倒した後、すぐに安全な場所まで退避するぞ!」
グレンが忌々しげに叫ぶ。僕は脳内に記憶されたこのダンジョンの立体図を即座に呼び起こした。
「この部屋を抜けた先、右の通路を進めば小部屋がある。そこは行き止まりだが、モンスターの反応はない。休憩には最適だ」
「左の通路はどうなってる」
「罠がある。おそらく落とし穴だ。床の構造が一部不自然に薄い。絶対に近づくな」
「チッ、相変わらず使えない情報ばかり寄越しやがって。罠の有無なんぞ、俺の魔力感知でも分かる」
グレンは吐き捨てるように言った。彼の言う通り、高レベルの魔法使いなら罠の魔力反応をある程度は感知できる。だが、僕の【地図化】は魔力に頼らない。構造そのものの異変を「見る」ことができる。だから、魔力を隠蔽した物理的な罠も見抜けるはずだ。しかし、その違いを彼らが理解したことは一度もなかった。
戦いは佳境を迎えていた。ヴォルフの体勢が崩れ、ミノタウロスの石斧がセシリアのいる後方へ向かって振り下ろされる。
「まずい!」
「聖剣技、流星斬!」
アレクサンダーが渾身のスキルを放つ。幾条もの光の斬撃がミノタウロスに殺到し、その巨体をわずかに怯ませた。石斧の軌道が逸れ、セシリアのすぐ横の壁を砕く。
「今だ、グレン!」
「分かっている! インフェルノ!」
グレンの最大魔法である地獄の業火がミノタウロスを包み込んだ。断末魔の叫びを上げて、巨体がゆっくりと地面に倒れ伏す。黒い魔石だけを残して、その体は灰へと変わっていった。
「はぁ……はぁ……。なんてタフな奴だ」
アレクサンダーが肩で息をする。セシリアはまだ少し震えていた。
「皆さん、お怪我は」
「俺は大丈夫だ。それより、ユキナガの言っていた小部屋へ行くぞ。少し休まないと次へは進めん」
パーティは僕の先導で右の通路へと向かった。その時、アレクサンダーがふと足を止める。彼の視線は、僕が危険だと告げた左の通路に向いていた。
「なあ、ユキナガ」
「なんだ」
「お前の言う罠というのは、本当にあるのか? こっちの通路の方が、明らかに奥へ続いているように見えるが」
彼の声には疑念が満ちていた。自信に満ちた普段の彼とは違う、苛立ちのようなものが感じられる。最近、彼のダンジョン攻略は精彩を欠いていた。思うように進めない焦りが、判断を鈍らせているのかもしれない。
「ああ。間違いない。あの先は危険だ」
「だが、お前のスキルはただの地図だろう。大した根拠もない予感のようなもので、俺たちの足を引っ張っているんじゃないのか?」
「予感じゃない。構造の違いが見えるんだ。俺のスキルを信じてくれ」
僕の言葉に、アレクサンダーは鼻で笑った。
「信じる? 戦うこともできないお前の、ハズレスキルをか? 笑わせるな」
彼はそう言うと、僕の警告を無視して左の通路へ数歩足を踏み入れた。
「ほら見ろ。何もないじゃないか。お前のせいで、どれだけ俺たちが遠回りさせられてきたことか」
アレクサンダーが勝ち誇ったように言った、その瞬間だった。
彼の足元で、空気が軋むような音がした。
「アレクサンダー様!」
セシリアの悲鳴が響く。アレクサンダーの足下の床が、音もなく消失した。咄嗟に後ろへ跳んで落下は免れたが、その衝撃で天井から吊り下げられていた巨大な岩塊が落下してくる。隠されていた連動式の罠だ。
「くそっ!」
アレクサンダーは聖剣で岩塊を打ち払おうとするが、体勢が悪すぎる。グレンの魔法も間に合わない。
万事休すかと思われたその時、ヴォルフが雄叫びを上げてアレクサンダーを突き飛ばした。そして、自らは大盾を構えて落下してくる岩塊の前に立ちはだかる。
凄まじい轟音と衝撃。ヴォルフの巨体がくの字に折れ曲がり、口から血を噴き出した。大盾には大きな亀裂が入っている。
「ヴォルフ!」
「ぐっ……。だ、大丈夫だ、勇者様……。これくらい……」
強がる彼の足は、ガクガクと震えていた。セシリアが慌てて駆け寄り、回復魔法をかける。
「なんてことだ……。すまない、ヴォルフ」
「いえ……。ですが、しばらくはまともに戦えそうにありません」
パーティの主戦力であるタンクが戦闘不能。それは、この先の攻略が不可能になったことを意味していた。僕たちは重い空気の中、地上への撤退を余儀なくされた。

野営地の焚き火が、気まずそうに揺らめいていた。
ダンジョンから脱出した僕たちは、王都へ戻る前に一晩を明かすことにした。ヴォルフはセシリアの治療で一命を取り留めたものの、全治一ヶ月の重傷だ。パーティの雰囲気は最悪だった。
その沈黙を破ったのは、やはりアレクサンダーだった。彼は立ち上がると、まっすぐに僕を睨みつけた。
「ユキナガ。お前に話がある」
「……なんだ」
「今日の失態は、元を辿ればお前のせいだ」
予想通りの言葉だった。だが、直接聞くと腹の底から冷たい怒りが湧き上がってくる。
「俺のせい? 警告を無視したのは君だろう」
「言い方が悪かった! 『罠がある』などと曖昧に言うから、俺も油断したんだ! もっと具体的に、どんな罠がどう作動するのか説明していれば、こんなことにはならなかった!」
理不尽にも程がある。そんなことまで分かるなら、それはもう【地図化】ではなく【予知】スキルだ。
「それに」とアレクサンダーは続ける。「そもそも、戦闘に参加しないお前がパーティにいる意味はあるのか? 荷物持ちなら誰でもできる。斥候と言ったって、お前の情報は曖昧で不確かだ。我々が高難易度ダンジョンに挑む上で、お前は完全な足手まといなんだよ」
冷酷な宣告。それに追随するように、賢者のグレンが眼鏡の位置を直しながら言った。
「勇者の言う通りだ、ユキナガ。君のスキルでは、我々の成長についてこられない。これ以上、君にパーティの貴重な経験値を割くのは無駄な投資というものだ」
ヴォルフは黙って焚き火を見つめている。助けを求めても無駄だろう。
ただ一人、セシリアだけが悲痛な顔で口を開いた。
「待ってください、アレクサンダー様! ユキナガさんのおかげで、私たちは何度も助けられています! 道に迷った時も、隠し通路を見つけてくれた時も……!」
「黙れセシリア! それは結果論だ! 俺の聖剣技やグレンの魔法があれば、多少の遠回りなど問題にならん! それにお前は優しすぎる。そんな甘さが、パーティ全体の命を危険に晒すのだとまだ分からんのか!」
アレクサンダーの一喝に、セシリアは唇を噛んで俯いてしまった。
これで、決定だ。
僕の居場所は、もうここにはない。
これまでの貢献も、忠誠も、すべてが否定された。彼らにとって、僕はただの「戦えないハズレスキル持ち」。それ以上でも、それ以下でもなかった。
失望、怒り、そしてほんの少しの悲しみ。様々な感情が渦巻いたが、僕の口から出た言葉は、驚くほど静かなものだった。
「……そうか。分かった」
僕は無様に命乞いをしたり、過去の功績を並べ立てて食い下がったりはしなかった。そんなことをしても無意味だと分かっていたし、何より僕自身のプライドがそれを許さなかった。
僕のあっさりとした態度が、逆にアレクサンダーを苛立たせたらしい。彼は懐から革袋を取り出すと、中から数枚の銅貨を掴み、僕の足元に投げ捨てた。
チャリン、と虚しい音が響く。
「これまでの働き分だ。それを持って、とっとと俺たちの前から消えろ。無能」
侮辱。これ以上ないほどの。
パーティの共有財産からではなく、自分の小遣いから恵んでやるという、彼の傲慢さの表れだった。
僕は足元の銅貨を一瞥もせず、背負っていたバックパックを静かに下ろした。中にはまだ、彼らの分の食料やポーションが残っている。
「これは置いていく。せいぜい、帰り道で迷わないように祈っているよ」
皮肉を込めてそう言うと、僕は彼らに背を向けた。
「ユキナガさん……」
背後からセシリアの悲しそうな声が聞こえたが、僕は振り返らなかった。もう、何も言うことはない。
勇者パーティ『サンクチュアリ』と、ハズレスキル持ちのユキナガ。僕たちの関係は、今この瞬間に終わった。

一人、荒野を歩く。夕日が地平線を赤く染めていた。
パーティを離れてから、どれくらい歩いただろうか。王都の城壁が、ようやく遠くに見えてきた。
足は棒のようだ。しかし、それ以上に心が軋んでいた。
思い出すのは、パーティ結成当初のことだ。異世界であるこの世界に転移してきて、右も左も分からなかった僕を拾ってくれたのは、アレクサンダーだった。
【地図化】スキルは戦闘には役立たないが、ダンジョン探索には有用だと彼は言った。だから、僕は彼らを信じた。パーティのために、自分の持てる全てを捧げてきたつもりだった。
徹夜で踏破したダンジョンの地図を清書し、モンスターの出現パターンを分析して報告書にまとめた。戦闘訓練の代わりに、文献を漁ってダンジョンの構造力学や古代トラップの知識を詰め込んだ。危険な斥候役も、戦闘能力のない僕がやるべき当然の役目だと思って引き受けてきた。
それら全てが、今日、無に帰した。
「無能、か」
自嘲の笑みが漏れる。
確かに、彼らの言う通りかもしれない。聖剣や大魔法のような派手さはない。一撃で敵を屠る力もない。僕のスキルは、しょせん地味な補助の域を出ないのかもしれない。
……本当に、そうだろうか?
いや、違う。
ふつふつと、心の底から熱いものが込み上げてくる。感傷は、いつしか灼けつくような怒りへと変わっていた。
僕の【地図化】は、ただの地図作成スキルじゃない。集中すれば、視界に入っていない場所の構造すら、脳内に三次元のワイヤーフレームとして描き出せる。モンスターの位置も、赤いシンボルとして表示される。罠の気配は、床や壁の構造的な歪みとして「見える」。
彼らは、僕のスキルのほんの上澄みしか見ていなかった。僕自身も、彼らに合わせてその能力を過小評価していただけだ。
「笑わせるな」
僕は誰に言うでもなく呟いた。
「俺の力がなければ、お前たちなんて最初のダンジョンすらまともにクリアできなかったくせに」
アレクサンダーの傲慢な顔。グレンの冷たい視線。セシリアの同情的な瞳。その全てが脳裏に焼き付いて、僕を苛む。
だが、もういい。もう振り返らない。
彼らが僕を切り捨てたのだ。ならば、僕も彼らを切り捨てる。
見返してやる。必ず。
僕の【地図化】スキルが、ただのハズレスキルではないことを。この世界で最も価値のある、唯一無二の力だということを。
彼らが僕を追放したことを、骨の髄まで後悔させてやる。僕がいなければ、彼らは何一つ成し遂げられないのだと、思い知らせてやる。
夕日を背に、僕は固く拳を握りしめた。
その瞳には、もはや過去への未練はなく、未来への揺るぎない決意の光だけが宿っていた。
王都の門が、僕の新しい始まりを待っている。
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