8 / 87
第8話 鞘の証明
しおりを挟む
僕の言葉に、リリアナの碧い瞳が危険な光を宿した。彼女は冷ややかに唇の端を吊り上げる。それは、嘲笑と侮蔑が入り混じった、美しいが人を寄せ付けない表情だった。
「鞘、ですって? 聞き飽きたわ、その手の口説き文句。あなたみたいな男、これまでにも何人もいた」
彼女の声は、冬の湖面のように静かで冷たかった。
「『俺なら君を使いこなせる』『俺を信じろ』。誰もがそう言って私をパーティに誘った。そして結果はどう? 仲間を傷つけ、パーティを壊滅させ、私はいつも一人になる。あなたも、その一人になりたいのかしら」
自嘲気味にそう言うと、彼女は僕から視線を外し、再び手元のグラスに落とした。その横顔は、まるで精巧な氷の彫刻のようだ。だが、その内側には、何度も裏切られてきたことによる深い絶望と疲労の色が滲んでいた。
周囲の冒険者たちも、僕を面白半分に見ている。「ほら見ろ、相手にされてない」「無謀な奴だ」という囁き声が聞こえてくる。
だが、僕は一歩も引かなかった。彼らの無理解も、彼女の拒絶も、全ては想定の内だ。
「他の連中と俺を一緒にするな」
僕は静かに、しかしはっきりとした口調で言った。「彼らは君のスキルの本質を、何も理解していなかった。ただ、その派手な結果に目がくらんだだけだ」
「……何が言いたいの」
リリアナは視線を上げないまま、低い声で問う。
「君の【縮地】は、暴発なんかしていない」
僕の言葉に、彼女の肩が微かに震えた。僕は構わず続ける。
「君は、脳内でイメージした空間座標に寸分の狂いもなく跳んでいる。問題は、その君がイメージする座標と、実際の空間との間に、ほんの僅かな誤差が生まれることだ。戦闘の混乱の中では、その誤差が命取りになる。違うか?」
それは、僕の完全な推測だった。だが、絶対の自信があった。
僕がそう言った瞬間、リリアナは弾かれたように顔を上げた。その碧眼には、隠しきれない驚愕の色が浮かんでいる。彼女が鉄壁のように纏っていた氷の仮面に、初めて大きな亀裂が入った。
「……どうして、それを」
絞り出すような声だった。それは彼女自身も感覚的にしか理解していなかった、誰にも話したことのないスキルの秘密のはずだ。それを、今日会ったばかりの、素性も知れない男が、いとも簡単に見抜いてみせた。
僕は彼女の動揺を見逃さず、畳み掛けた。
「俺のスキルは【地図化】。ハズレスキルだと、誰もが笑う」
僕は自分の胸を指差した。「だが、その本当の力は、ただ地図を描くだけじゃない。俺の頭の中には、この世界の正確な三次元マップが、リアルタイムで構築されている」
周囲の冒険者たちが、いよいよ何を言っているんだこいつは、という顔で僕を見ている。だが、僕は彼らを無視し、リリアナの瞳だけをまっすぐに見つめて続けた。
「俺には見えるんだ。君が立っている場所の座標が。敵の位置が。障害物の位置が。その全てが、誤差なく把握できる。だから、俺は君に指示できる。君が跳ぶべき、たった一点の絶対座標を」
僕は一歩、彼女のテーブルに近づいた。
「君は、自分の感覚で座標を探る必要はない。ただ、俺が告げる座標だけをイメージして跳べばいい。俺が、君の『眼』になる。俺が、君の『コンパス』になる。そうすれば、君の【縮地】は二度と暴発しない。それは、神速を誇る必殺の剣技と化す」
酒場が、水を打ったように静まり返っていた。
僕のあまりに突拍子もない言葉に、誰もが呆気に取られている。
やがて、その沈黙を破るように、一人の男が腹を抱えて笑い出した。
「ぶはははは! なんだそりゃ! 地図スキルがコンパスだと? 今年の最高傑作のジョークだぜ!」
その声に同調するように、あちこちから嘲笑が巻き起こる。
「頭がおかしくなっちまったのか、あいつ」
「リリアナも可哀想だな。今度は大ボラ吹きのキザ野郎に絡まれるとは」
「おい坊主、夢見てんのは寝床の中だけにしな!」
罵声と野次が、雨のように僕に降り注ぐ。リリアナの瞳に浮かんだ驚きと期待の光は、その嘲笑にかき消されるように、再び冷たい不信の色へと戻っていった。
彼女は僕を睨みつけた。その視線は、僕の言葉の真偽を値踏みしているようだった。
「……面白いことを言うのね」
彼女はゆっくりと立ち上がった。銀色の髪が、さらりと肩から滑り落ちる。小柄だが、その立ち姿には、孤高の獣のような緊張感が漂っていた。
「あなたの言うことが本当なら、それは確かに魅力的だわ。でも、口だけなら何とでも言える。私を騙そうとした愚かな男たちの言葉を、どうして私が信じられるの?」
その通りだ。言葉だけでは、積み重なった不信を覆すことはできない。証明が必要だ。
僕が望んでいたのは、まさにその言葉だった。
「なら、証明させてくれ」僕は即答した。「俺の力が本物かどうか、君のその眼で確かめればいい」
「証明? どうやって?」
「ダンジョンに行く。それが一番手っ取り早い」
僕の提案に、リリアナは少し考えるように目を伏せた。彼女の心の中で、最後の葛藤が渦巻いているのが見て取れた。ここで僕を拒絶すれば、元の孤独な日々に逆戻りだ。だが、もし僕を信じて、また裏切られたら? その傷は、今度こそ彼女の心を完全に壊してしまうかもしれない。
それは、彼女にとって大きな賭けだった。
しばらくの沈黙の後、彼女は決意を固めたように顔を上げた。その碧眼には、先ほどまでの冷たさは消え、代わりに挑戦的な光が宿っていた。
「いいわ。あなたのその戯言に乗ってあげる」
彼女はテーブルの上の水の代金を置くと、僕の横を通り過ぎ、酒場の出口へと向かった。すれ違いざま、彼女は僕にだけ聞こえる声で囁いた。
「でも、勘違いしないで。これはパーティを組む約束じゃない。あなたの力が本物かどうかを確かめるための、ただの『試験』よ」
「それで構わない」
「もし、あなたが口先だけの大ボラ吹きだと分かったら……」
彼女はそこで一度言葉を切り、ゆっくりと振り返った。その顔には、ぞっとするほど美しい、しかし底知れない凄みを帯びた笑みが浮かんでいた。
「その時は、私のスキルの最初の標的が、あなたになる。覚えておきなさい」
その言葉を最後に、彼女はひらりと身を翻し、夜の闇へと消えていった。
後に残された酒場では、冒険者たちが僕を哀れむような、あるいは面白がるような視線で見つめていた。
「おいおい、死刑宣告されちまったぞ」
「あの『暴発』に巻き込まれて、ミンチになるのがオチだな」
僕はそんな野次を背中で聞きながら、空になったジョッキをカウンターに返した。そして、エールのお代として銀貨を一枚置く。釣りは要らない、という意思表示だ。
店主が驚いた顔をしたが、僕は何も言わずに店を出た。
夜風が、興奮で火照った体を冷ましてくれる。
リリアナ。彼女はまさに、僕が求めていた剣そのものだった。荒々しく、誰にも心を開かない。だが、その芯には、誰よりも鋭く、純粋な力が眠っている。
彼女の試験、受けて立とう。
僕の【地図化】が、彼女の【縮地】が、そして僕たち二人が出会ったことが、ただの偶然ではないことを。
それは、世界をひっくり返すほどの、必然の出会いなのだということを。
僕は次の戦いの舞台に、思いを馳せた。
証明の場所は、やはりあそこしかないだろう。
僕の新たな人生が始まった場所。『ゴブリンの洞窟』。
あそこなら、僕たちの力を試すのに、ちょうどいい相手がいるはずだ。
「鞘、ですって? 聞き飽きたわ、その手の口説き文句。あなたみたいな男、これまでにも何人もいた」
彼女の声は、冬の湖面のように静かで冷たかった。
「『俺なら君を使いこなせる』『俺を信じろ』。誰もがそう言って私をパーティに誘った。そして結果はどう? 仲間を傷つけ、パーティを壊滅させ、私はいつも一人になる。あなたも、その一人になりたいのかしら」
自嘲気味にそう言うと、彼女は僕から視線を外し、再び手元のグラスに落とした。その横顔は、まるで精巧な氷の彫刻のようだ。だが、その内側には、何度も裏切られてきたことによる深い絶望と疲労の色が滲んでいた。
周囲の冒険者たちも、僕を面白半分に見ている。「ほら見ろ、相手にされてない」「無謀な奴だ」という囁き声が聞こえてくる。
だが、僕は一歩も引かなかった。彼らの無理解も、彼女の拒絶も、全ては想定の内だ。
「他の連中と俺を一緒にするな」
僕は静かに、しかしはっきりとした口調で言った。「彼らは君のスキルの本質を、何も理解していなかった。ただ、その派手な結果に目がくらんだだけだ」
「……何が言いたいの」
リリアナは視線を上げないまま、低い声で問う。
「君の【縮地】は、暴発なんかしていない」
僕の言葉に、彼女の肩が微かに震えた。僕は構わず続ける。
「君は、脳内でイメージした空間座標に寸分の狂いもなく跳んでいる。問題は、その君がイメージする座標と、実際の空間との間に、ほんの僅かな誤差が生まれることだ。戦闘の混乱の中では、その誤差が命取りになる。違うか?」
それは、僕の完全な推測だった。だが、絶対の自信があった。
僕がそう言った瞬間、リリアナは弾かれたように顔を上げた。その碧眼には、隠しきれない驚愕の色が浮かんでいる。彼女が鉄壁のように纏っていた氷の仮面に、初めて大きな亀裂が入った。
「……どうして、それを」
絞り出すような声だった。それは彼女自身も感覚的にしか理解していなかった、誰にも話したことのないスキルの秘密のはずだ。それを、今日会ったばかりの、素性も知れない男が、いとも簡単に見抜いてみせた。
僕は彼女の動揺を見逃さず、畳み掛けた。
「俺のスキルは【地図化】。ハズレスキルだと、誰もが笑う」
僕は自分の胸を指差した。「だが、その本当の力は、ただ地図を描くだけじゃない。俺の頭の中には、この世界の正確な三次元マップが、リアルタイムで構築されている」
周囲の冒険者たちが、いよいよ何を言っているんだこいつは、という顔で僕を見ている。だが、僕は彼らを無視し、リリアナの瞳だけをまっすぐに見つめて続けた。
「俺には見えるんだ。君が立っている場所の座標が。敵の位置が。障害物の位置が。その全てが、誤差なく把握できる。だから、俺は君に指示できる。君が跳ぶべき、たった一点の絶対座標を」
僕は一歩、彼女のテーブルに近づいた。
「君は、自分の感覚で座標を探る必要はない。ただ、俺が告げる座標だけをイメージして跳べばいい。俺が、君の『眼』になる。俺が、君の『コンパス』になる。そうすれば、君の【縮地】は二度と暴発しない。それは、神速を誇る必殺の剣技と化す」
酒場が、水を打ったように静まり返っていた。
僕のあまりに突拍子もない言葉に、誰もが呆気に取られている。
やがて、その沈黙を破るように、一人の男が腹を抱えて笑い出した。
「ぶはははは! なんだそりゃ! 地図スキルがコンパスだと? 今年の最高傑作のジョークだぜ!」
その声に同調するように、あちこちから嘲笑が巻き起こる。
「頭がおかしくなっちまったのか、あいつ」
「リリアナも可哀想だな。今度は大ボラ吹きのキザ野郎に絡まれるとは」
「おい坊主、夢見てんのは寝床の中だけにしな!」
罵声と野次が、雨のように僕に降り注ぐ。リリアナの瞳に浮かんだ驚きと期待の光は、その嘲笑にかき消されるように、再び冷たい不信の色へと戻っていった。
彼女は僕を睨みつけた。その視線は、僕の言葉の真偽を値踏みしているようだった。
「……面白いことを言うのね」
彼女はゆっくりと立ち上がった。銀色の髪が、さらりと肩から滑り落ちる。小柄だが、その立ち姿には、孤高の獣のような緊張感が漂っていた。
「あなたの言うことが本当なら、それは確かに魅力的だわ。でも、口だけなら何とでも言える。私を騙そうとした愚かな男たちの言葉を、どうして私が信じられるの?」
その通りだ。言葉だけでは、積み重なった不信を覆すことはできない。証明が必要だ。
僕が望んでいたのは、まさにその言葉だった。
「なら、証明させてくれ」僕は即答した。「俺の力が本物かどうか、君のその眼で確かめればいい」
「証明? どうやって?」
「ダンジョンに行く。それが一番手っ取り早い」
僕の提案に、リリアナは少し考えるように目を伏せた。彼女の心の中で、最後の葛藤が渦巻いているのが見て取れた。ここで僕を拒絶すれば、元の孤独な日々に逆戻りだ。だが、もし僕を信じて、また裏切られたら? その傷は、今度こそ彼女の心を完全に壊してしまうかもしれない。
それは、彼女にとって大きな賭けだった。
しばらくの沈黙の後、彼女は決意を固めたように顔を上げた。その碧眼には、先ほどまでの冷たさは消え、代わりに挑戦的な光が宿っていた。
「いいわ。あなたのその戯言に乗ってあげる」
彼女はテーブルの上の水の代金を置くと、僕の横を通り過ぎ、酒場の出口へと向かった。すれ違いざま、彼女は僕にだけ聞こえる声で囁いた。
「でも、勘違いしないで。これはパーティを組む約束じゃない。あなたの力が本物かどうかを確かめるための、ただの『試験』よ」
「それで構わない」
「もし、あなたが口先だけの大ボラ吹きだと分かったら……」
彼女はそこで一度言葉を切り、ゆっくりと振り返った。その顔には、ぞっとするほど美しい、しかし底知れない凄みを帯びた笑みが浮かんでいた。
「その時は、私のスキルの最初の標的が、あなたになる。覚えておきなさい」
その言葉を最後に、彼女はひらりと身を翻し、夜の闇へと消えていった。
後に残された酒場では、冒険者たちが僕を哀れむような、あるいは面白がるような視線で見つめていた。
「おいおい、死刑宣告されちまったぞ」
「あの『暴発』に巻き込まれて、ミンチになるのがオチだな」
僕はそんな野次を背中で聞きながら、空になったジョッキをカウンターに返した。そして、エールのお代として銀貨を一枚置く。釣りは要らない、という意思表示だ。
店主が驚いた顔をしたが、僕は何も言わずに店を出た。
夜風が、興奮で火照った体を冷ましてくれる。
リリアナ。彼女はまさに、僕が求めていた剣そのものだった。荒々しく、誰にも心を開かない。だが、その芯には、誰よりも鋭く、純粋な力が眠っている。
彼女の試験、受けて立とう。
僕の【地図化】が、彼女の【縮地】が、そして僕たち二人が出会ったことが、ただの偶然ではないことを。
それは、世界をひっくり返すほどの、必然の出会いなのだということを。
僕は次の戦いの舞台に、思いを馳せた。
証明の場所は、やはりあそこしかないだろう。
僕の新たな人生が始まった場所。『ゴブリンの洞窟』。
あそこなら、僕たちの力を試すのに、ちょうどいい相手がいるはずだ。
90
あなたにおすすめの小説
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる