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第89話:君こそが、ヒロイン
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最終選考に残った全ての候補者たちが、再びステージの上に並んでいた。
誰もが固唾を飲んで運命の瞬間を待っている。朝霧陽葵は、その列の端で静かに目を閉じていた。自分の全ては出し切った。あとは天命を待つだけだ。
審査員席から黒崎監督がゆっくりと立ち上がった。その威厳に満ちた佇まいに、オーディションルームの空気がさらに張り詰める。
監督はステージの上に並ぶ若き才能たちを、一人一人、温かい、しかし厳しい目で見つめた。
「……まず、今日この場に集まってくれた全ての皆さんに感謝したい」
低い、威厳のある声が響き渡る。
「素晴らしい演技だった。日本の声優界の未来は明るいと確信したよ」
その言葉に、候補者たちの顔にほんの少しだけ安堵の色が浮かんだ。
「だが、ヒロイン・リリアという役はたった一つしかない」
監督の言葉に再び緊張が走る。
「この役は、ただ技術が上手いだけでは務まらない。百年の孤独と絶望の闇、そしてそれでもなお人を愛し、世界を信じようとする鋼の魂が必要だ。……我々は、その稀有な魂を持つ一人の役者を今日、見つけ出すことができた」
監督はそこで一度言葉を切った。
ゴクリ、と誰かが唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえる。
陽葵はぎゅっと拳を握りしめた。
そして黒崎監督は、はっきりとその名前を告げた。
「リリア役は……朝霧陽葵さん。君にお願いしたい」
その瞬間、陽葵の頭の中は真っ白になった。
自分の名前が呼ばれた。
信じられない。
夢じゃないだろうか。
隣にいた候補者が悔しそうな、しかし祝福するような表情で陽葵の肩をぽんと叩いた。
それでようやく、これが現実なのだと理解した。
会場が割れんばかりの拍手に包まれる。
陽葵の瞳から熱い涙が溢れ出した。
だが、それは以前のようなただの嬉し涙ではなかった。
自分が一人の役者として認められたことへの誇りと、そしてこれから始まる壮絶な創作への覚悟が入り混じった、プロフェッショナルとしての涙だった。
拍手が鳴り止むのを待って。
今度は音楽監督である藤堂蓮が立ち上がった。
彼はマイクを手に取ると、ステージの上に立つ恋人の姿を真っ直ぐに見つめた。
その瞳にはプロデューサーとしての厳しさと、そして恋人としてのどうしようもないほどの愛情と誇りが浮かんでいた。
蓮はゆっくりと口を開いた。
その声は会場の隅々にまで響き渡った。
「……朝霧さん。まずはおめでとうございます」
その少しだけ他人行儀な呼び方。
だが、その声には誰よりも深い想いが込められていた。
「今日のあなたの演技、そして歌声は、僕がこの物語から感じ取っていた全てを完璧に、そして僕の想像を遥かに超える形で表現してくれました」
蓮は一度言葉を切ると、最高の笑顔で続けた。
「僕がこの物語のために作った音楽の最後のピースは、あなたの声でした。あなたがいなければ、この作品の音楽は完成しない。……そう、確信しました」
そして彼は、審査員としてではなく、この作品の音楽の総責任者として。
一人のクリエイターとして、彼女に最高の言葉を贈った。
「この役は、朝霧さん、君に任せたい」
その力強い宣言。
それは、他の誰でもない藤堂蓮という天才クリエイターからの最高の賛辞だった。
陽葵の胸はもう張り裂けそうだった。
嬉しくて、誇らしくて、そして愛おしくて。
彼女は涙でぐしゃぐしゃの顔で、それでも最高の笑顔を蓮に向けた。
そしてマイクを通して、はっきりと答えた。
「……はいっ! 私に任せてください、ren監督!」
その声はもう震えてはいなかった。
ヒロイン・リリアとして、この壮大な物語を背負って立つ女優の決意の声だった。
君こそが、ヒロイン。
蓮のその想いは、確かに彼女に届いた。
そして彼女もまた、その想いに完璧な形で応えてみせた。
オーディションは終わった。
だが、二人の本当の戦いはここから始まる。
最高のパートナーとして互いを高め合い、歴史に残る最高の作品を生み出すための、長くそして幸福な戦いが。
その夜。
蓮のアパートの部屋で、二人はささやかな祝杯をあげていた。
「……改めて、おめでとう、陽葵」
「……ありがとうございます、監督」
陽葵が悪戯っぽくそう言うと、二人は顔を見合わせて笑い合った。
もうプロフェッショナルな距離は必要ない。
ここにはただ愛し合う一組の恋人がいるだけだ。
「……本当に、びっくりしました」
陽葵がシャンパングラスを見つめながら呟いた。
「先輩が音楽監督だったなんて」
「サプライズ、成功したか?」
「……はい。心臓、止まるかと思いました」
陽葵は少しだけ頬を膨らませた。その仕草が蓮にはたまらなく愛おしかった。
蓮はグラスを置くと、そっと陽葵の手を握った。
「……俺は信じてたよ」
その声は真剣だった。
「お前なら絶対にこの役を掴むって。誰よりもお前がリリアに相応しいってこと、俺は最初から分かってたから」
そのあまりにもストレートな愛の言葉。
陽葵は顔を真っ赤にした。
「……もう、先輩のばか」
そう言いながらも、その表情は幸せに満ち溢れていた。
蓮はそんな彼女の体を優しく引き寄せた。
そして、その唇に深く、深くキスを落とす。
それは祝福と愛情と、そしてこれからの未来への全ての想いが込められた、誓いのキスだった。
二人の新しい物語が、今、最高の形で再び始まろうとしていた。
誰もが固唾を飲んで運命の瞬間を待っている。朝霧陽葵は、その列の端で静かに目を閉じていた。自分の全ては出し切った。あとは天命を待つだけだ。
審査員席から黒崎監督がゆっくりと立ち上がった。その威厳に満ちた佇まいに、オーディションルームの空気がさらに張り詰める。
監督はステージの上に並ぶ若き才能たちを、一人一人、温かい、しかし厳しい目で見つめた。
「……まず、今日この場に集まってくれた全ての皆さんに感謝したい」
低い、威厳のある声が響き渡る。
「素晴らしい演技だった。日本の声優界の未来は明るいと確信したよ」
その言葉に、候補者たちの顔にほんの少しだけ安堵の色が浮かんだ。
「だが、ヒロイン・リリアという役はたった一つしかない」
監督の言葉に再び緊張が走る。
「この役は、ただ技術が上手いだけでは務まらない。百年の孤独と絶望の闇、そしてそれでもなお人を愛し、世界を信じようとする鋼の魂が必要だ。……我々は、その稀有な魂を持つ一人の役者を今日、見つけ出すことができた」
監督はそこで一度言葉を切った。
ゴクリ、と誰かが唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえる。
陽葵はぎゅっと拳を握りしめた。
そして黒崎監督は、はっきりとその名前を告げた。
「リリア役は……朝霧陽葵さん。君にお願いしたい」
その瞬間、陽葵の頭の中は真っ白になった。
自分の名前が呼ばれた。
信じられない。
夢じゃないだろうか。
隣にいた候補者が悔しそうな、しかし祝福するような表情で陽葵の肩をぽんと叩いた。
それでようやく、これが現実なのだと理解した。
会場が割れんばかりの拍手に包まれる。
陽葵の瞳から熱い涙が溢れ出した。
だが、それは以前のようなただの嬉し涙ではなかった。
自分が一人の役者として認められたことへの誇りと、そしてこれから始まる壮絶な創作への覚悟が入り混じった、プロフェッショナルとしての涙だった。
拍手が鳴り止むのを待って。
今度は音楽監督である藤堂蓮が立ち上がった。
彼はマイクを手に取ると、ステージの上に立つ恋人の姿を真っ直ぐに見つめた。
その瞳にはプロデューサーとしての厳しさと、そして恋人としてのどうしようもないほどの愛情と誇りが浮かんでいた。
蓮はゆっくりと口を開いた。
その声は会場の隅々にまで響き渡った。
「……朝霧さん。まずはおめでとうございます」
その少しだけ他人行儀な呼び方。
だが、その声には誰よりも深い想いが込められていた。
「今日のあなたの演技、そして歌声は、僕がこの物語から感じ取っていた全てを完璧に、そして僕の想像を遥かに超える形で表現してくれました」
蓮は一度言葉を切ると、最高の笑顔で続けた。
「僕がこの物語のために作った音楽の最後のピースは、あなたの声でした。あなたがいなければ、この作品の音楽は完成しない。……そう、確信しました」
そして彼は、審査員としてではなく、この作品の音楽の総責任者として。
一人のクリエイターとして、彼女に最高の言葉を贈った。
「この役は、朝霧さん、君に任せたい」
その力強い宣言。
それは、他の誰でもない藤堂蓮という天才クリエイターからの最高の賛辞だった。
陽葵の胸はもう張り裂けそうだった。
嬉しくて、誇らしくて、そして愛おしくて。
彼女は涙でぐしゃぐしゃの顔で、それでも最高の笑顔を蓮に向けた。
そしてマイクを通して、はっきりと答えた。
「……はいっ! 私に任せてください、ren監督!」
その声はもう震えてはいなかった。
ヒロイン・リリアとして、この壮大な物語を背負って立つ女優の決意の声だった。
君こそが、ヒロイン。
蓮のその想いは、確かに彼女に届いた。
そして彼女もまた、その想いに完璧な形で応えてみせた。
オーディションは終わった。
だが、二人の本当の戦いはここから始まる。
最高のパートナーとして互いを高め合い、歴史に残る最高の作品を生み出すための、長くそして幸福な戦いが。
その夜。
蓮のアパートの部屋で、二人はささやかな祝杯をあげていた。
「……改めて、おめでとう、陽葵」
「……ありがとうございます、監督」
陽葵が悪戯っぽくそう言うと、二人は顔を見合わせて笑い合った。
もうプロフェッショナルな距離は必要ない。
ここにはただ愛し合う一組の恋人がいるだけだ。
「……本当に、びっくりしました」
陽葵がシャンパングラスを見つめながら呟いた。
「先輩が音楽監督だったなんて」
「サプライズ、成功したか?」
「……はい。心臓、止まるかと思いました」
陽葵は少しだけ頬を膨らませた。その仕草が蓮にはたまらなく愛おしかった。
蓮はグラスを置くと、そっと陽葵の手を握った。
「……俺は信じてたよ」
その声は真剣だった。
「お前なら絶対にこの役を掴むって。誰よりもお前がリリアに相応しいってこと、俺は最初から分かってたから」
そのあまりにもストレートな愛の言葉。
陽葵は顔を真っ赤にした。
「……もう、先輩のばか」
そう言いながらも、その表情は幸せに満ち溢れていた。
蓮はそんな彼女の体を優しく引き寄せた。
そして、その唇に深く、深くキスを落とす。
それは祝福と愛情と、そしてこれからの未来への全ての想いが込められた、誓いのキスだった。
二人の新しい物語が、今、最高の形で再び始まろうとしていた。
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