3 / 62
第3話 静寂を破る闖入者
しおりを挟む
最高の露天風呂で心身ともにリフレッシュした俺は、生成したばかりのふかふかのパジャマに身を包み、これまた生成したばかりのキングサイズのベッドにダイブした。前世では考えられなかった豪遊だ。いや、これは豪遊ではない。これが俺の日常、俺の標準(スタンダード)なのだ。
スプリングが心地よく体を弾ませ、羽毛の枕が優しく頭を包み込む。完璧な寝具に完璧な静寂。眠るなという方が無理な話だ。俺の意識は、あっという間に安らかな眠りの海へと沈んでいった。
次に目が覚めた時、窓から差し込む光の角度からして、たぶん翌日の昼前くらいだろうと見当をつけた。もっとも、この世界に正確な時計があるのかも知らないし、知る必要もない。腹が減ったら飯を食い、眠くなったら寝る。それが俺の新しい生き方だ。
ベッドから起き上がり、リビングへ向かう。昨日あれだけ散らかしたリビングは、俺が眠っている間に「自動清掃」を念じておいたおかげで、チリ一つなく綺麗になっていた。ソファに寝転がり、ローテーブルの上にコーヒーと焼きたてのクロワッサンを生成する。サクサクの生地をかじり、香り高いコーヒーで喉を潤す。
「……ああ、ダメ人間になる」
だが、それがいい。それが最高だ。
もうあの、時間に追われ、納期に追われ、上司に追われる地獄の日々はないのだ。俺は自由。完全に、何にも縛られない。
食後のコーヒーを楽しみながら、俺は昨日出現させた壁一面のディスプレイに意識を向けた。
(何か、綺麗な景色でも映せないものか)
そう念じると、黒い板だったディスプレイに、鮮やかな映像が浮かび上がった。それは、どこまでも広がる青い海と白い砂浜の映像だった。波の音が、昨日のオーディオセットからリアルに響いてくる。
「ほう。外の世界のリアルタイム映像か? それとも、俺のイメージを映し出してるだけか?」
スキルについての詳細な説明書はなかったので、一つ一つ手探りで試していくしかない。まあ、その試行錯誤すら、今の俺にとっては楽しい娯楽の一つだ。
(じゃあ、次は……雪山)
念じると、映像は雄大な雪山に切り替わる。ディスプレイの表面がひんやりと冷気を帯びたような錯覚さえ覚えた。
「なるほどな。情報走査能力ってやつか。この家の外の世界を、安全な家の中から観測できるわけだ。最高の引きこもりツールじゃないか」
これなら、外の世界がどうなっていようと、俺の知ったことではない。高みの見物を決め込むことができる。俺はにやりと笑い、ソファにさらに深く体を沈めた。
この静寂。この孤独。これこそが俺の求めていた至高の時間。誰にも邪魔されず、世界から切り離されたこの空間こそが、俺の楽園なのだ。
――その、はずだった。
俺がディスプレイに映し出されたオーロラの映像にうっとりしていた、その時。
森の静寂を切り裂くように、甲高い女性の悲鳴が聞こえてきた。
「ひっ!?」
ソファからずり落ちそうになる。心臓が嫌な音を立てて跳ねた。なんだ? 今のは。空耳か?
耳を澄ますと、今度はもっとはっきりと聞こえてきた。複数の男たちの怒声、馬のいななき、そして、金属が激しくぶつかり合う剣戟の音。
「……おいおい、冗談だろ」
俺は顔をしかめた。どう考えても、穏やかな音ではない。争いの音だ。戦闘の音だ。
俺の『絶対安全領域(マイホーム)』のすぐそばで、物騒なことが起きている。
「面倒くさいことの匂いしかしない……」
舌打ちし、そっと窓に近づいてカーテンの隙間から外を覗く。
森の木々の間を縫うように、一人の少女がこちらに向かって必死の形相で走ってくるのが見えた。歳は十六、七歳くらいだろうか。陽光を浴びて輝く美しい金色の髪は乱れ、着ている豪奢なドレスは泥に汚れ、あちこちがビリビリに破れている。土と涙で汚れたその顔には、恐怖と絶望が色濃く浮かんでいた。
そして、その少女の背後からは、見るからに物々しい全身鎧に身を固めた兵士たちが、剣を抜き放って追いかけてきていた。その数、五人。彼らの顔には、獲物を追い詰める狩人のような、残忍な笑みが浮かんでいた。
「……見てはいけないものを見てしまった」
俺はすぐにカーテンを閉め、窓から離れた。関わる気は毛頭ない。あれは俺の世界とは関係ない出来事だ。見て見ぬふり、決め込むに限る。
俺はソファに戻り、両手で耳を塞いだ。聞こえない、俺には何も聞こえない。
だが、騒音はどんどん近づいてくる。少女の切羽詰まった呼吸音、兵士たちの荒々しい足音。
「お願い! 誰か、助けて……っ!」
少女の悲痛な叫びが、すぐ近くで聞こえた。
(来るな、来るな、こっちに来るな!)
俺は心の中で必死に念じた。俺の平穏を乱さないでくれ。俺の聖域に足を踏み入れないでくれ。
しかし、俺の願いは届かなかった。
少女は、森の中に不自然に佇む俺の家を見つけたのだろう。最後の望みを託すように、よろめく足で、必死に俺の家の敷地に向かって走ってくる。
そして。
ザッと土を蹴る音と共に、少女は俺の家の敷地の境界線――石畳の小道を飛び越え、庭先へと転がり込んできた。
「はあっ、はあっ……!」
倒れ込んだまま、ぜえぜえと激しく肩で息をする少女。その直後、追いかけてきた兵士たちが、まるで透明な壁にでもぶつかったかのように、石畳の境界線の寸前でピタリと足を止めた。
「なっ!?」
「ぐっ……! 進めないぞ!」
兵士たちが困惑の声を上げる。一人が境界線を越えようと無理やり足を踏み出そうとするが、バチッと鈍い音を立てて弾き飛ばされた。
『絶対安全領域』の防御性能は、どうやら本物のようだ。
庭に倒れ込んでいた少女も、追手が中に入ってこられないことに気づいたらしい。恐怖に染まっていたその顔に、わずかな安堵と、それ以上の混乱の色が浮かんだ。
「こ、ここは……?」
兵士たちの中から、リーダー格と思しき、兜の飾りが立派な男が一歩前に出た。
「隊長! やはり噂は本当でした! この森の奥には、何人たりとも立ち入れぬ『賢者の聖域』があるというのは!」
「ちっ、忌々しい……!」
隊長と呼ばれた男は忌々しげに舌打ちすると、庭にいる少女――リリアーナとやらを睨みつけ、声を張り上げた。
「リリアーナ様! いつまでもそこに隠れていられると思うなよ! その結界も、永遠に続くわけではあるまい! 大人しく我々に投降すれば、公爵様にお願いして、命だけは保証してやろう!」
リリアーナ、という名前に、少女の肩がびくりと震えた。どうやら王族か、それに準ずる高貴な身分らしい。
ますます、面倒くさいことこの上ない。国家レベルの内乱か何かに巻き込まれるなど、冗談ではない。
俺は深く、深いため息をつくと、玄関の鍵を閉め、リビングのソファにごろんと寝転がった。オーディオのボリュームを上げて、外の音をシャットアウトする。
これでいい。これで万事解決だ。俺は悪くない。勝手に敷地内に入ってきたあの少女が悪いのだ。俺は俺の平穏を守る。
そう自分に言い聞かせた。
だが。
オーディオのクラシック音楽の合間を縫って、どうしても外の音が耳に入ってくる。
「おい、いつまでそこにいるつもりだ! 出てこい!」
「反逆者めが!」
「くそっ、この結界さえなければ……!」
兵士たちの罵声。時折聞こえる、少女のか細いすすり泣き。
それらが、俺の脳をじわじわと侵食してくる。せっかくの最高級ソファも、最高品質の音楽も、まったく心に響かない。イライラする。静かな環境が、台無しだ。
「…………うるさい」
ぽつりと、呟きが漏れた。
そうだ。うるさいのだ。俺の理想の引きこもり空間が、騒音によって汚されている。この状況は、断じて看過できない。
俺の平穏を、俺の静寂を、取り戻さなければならない。
そのためにはどうすればいい?
答えは簡単だ。騒音の発生源を、排除すればいい。
「……はあ」
もう何度目かわからないため息をつきながら、俺はのっそりと重い体を起こした。
別に、あの少女を助けたいわけじゃない。正義感なんてものは、前世のオフィスに捨ててきた。ただ、俺は静かに過ごしたいだけだ。
そう、すべては俺の安眠のため。快適な引きこもりライフのためだ。
俺はパジャマ姿のまま、玄関の鍵を開けた。そして、なんの気負いもなく、心底面倒くさそうにドアノブに手をかける。
ガチャリ、と音を立てて、俺は玄関のドアを開けた。
午後の穏やかな日差しが、俺の顔を照らす。
突然開いたドアに、庭でいがみ合っていた少女と兵士たちの視線が、一斉に俺に集中した。
鎧の兵士たちは「何者だ」と怪訝な顔を。
地に伏していた金髪の少女は「家の人が……?」と驚きとわずかな希望が入り混じったような顔を。
それぞれが、それぞれの感情で俺を見つめている。
そんな視線を一身に浴びながら、俺は眠そうな目をこすり、ふぁ、と大きなあくびを一つ。
「……人の家の前で騒ぐなよ。迷惑だ」
俺の静寂を取り戻すための、最低限の行動。
その第一声は、あまりにも気怠く、場違いな響きをもって、森の空気に溶けていった。
スプリングが心地よく体を弾ませ、羽毛の枕が優しく頭を包み込む。完璧な寝具に完璧な静寂。眠るなという方が無理な話だ。俺の意識は、あっという間に安らかな眠りの海へと沈んでいった。
次に目が覚めた時、窓から差し込む光の角度からして、たぶん翌日の昼前くらいだろうと見当をつけた。もっとも、この世界に正確な時計があるのかも知らないし、知る必要もない。腹が減ったら飯を食い、眠くなったら寝る。それが俺の新しい生き方だ。
ベッドから起き上がり、リビングへ向かう。昨日あれだけ散らかしたリビングは、俺が眠っている間に「自動清掃」を念じておいたおかげで、チリ一つなく綺麗になっていた。ソファに寝転がり、ローテーブルの上にコーヒーと焼きたてのクロワッサンを生成する。サクサクの生地をかじり、香り高いコーヒーで喉を潤す。
「……ああ、ダメ人間になる」
だが、それがいい。それが最高だ。
もうあの、時間に追われ、納期に追われ、上司に追われる地獄の日々はないのだ。俺は自由。完全に、何にも縛られない。
食後のコーヒーを楽しみながら、俺は昨日出現させた壁一面のディスプレイに意識を向けた。
(何か、綺麗な景色でも映せないものか)
そう念じると、黒い板だったディスプレイに、鮮やかな映像が浮かび上がった。それは、どこまでも広がる青い海と白い砂浜の映像だった。波の音が、昨日のオーディオセットからリアルに響いてくる。
「ほう。外の世界のリアルタイム映像か? それとも、俺のイメージを映し出してるだけか?」
スキルについての詳細な説明書はなかったので、一つ一つ手探りで試していくしかない。まあ、その試行錯誤すら、今の俺にとっては楽しい娯楽の一つだ。
(じゃあ、次は……雪山)
念じると、映像は雄大な雪山に切り替わる。ディスプレイの表面がひんやりと冷気を帯びたような錯覚さえ覚えた。
「なるほどな。情報走査能力ってやつか。この家の外の世界を、安全な家の中から観測できるわけだ。最高の引きこもりツールじゃないか」
これなら、外の世界がどうなっていようと、俺の知ったことではない。高みの見物を決め込むことができる。俺はにやりと笑い、ソファにさらに深く体を沈めた。
この静寂。この孤独。これこそが俺の求めていた至高の時間。誰にも邪魔されず、世界から切り離されたこの空間こそが、俺の楽園なのだ。
――その、はずだった。
俺がディスプレイに映し出されたオーロラの映像にうっとりしていた、その時。
森の静寂を切り裂くように、甲高い女性の悲鳴が聞こえてきた。
「ひっ!?」
ソファからずり落ちそうになる。心臓が嫌な音を立てて跳ねた。なんだ? 今のは。空耳か?
耳を澄ますと、今度はもっとはっきりと聞こえてきた。複数の男たちの怒声、馬のいななき、そして、金属が激しくぶつかり合う剣戟の音。
「……おいおい、冗談だろ」
俺は顔をしかめた。どう考えても、穏やかな音ではない。争いの音だ。戦闘の音だ。
俺の『絶対安全領域(マイホーム)』のすぐそばで、物騒なことが起きている。
「面倒くさいことの匂いしかしない……」
舌打ちし、そっと窓に近づいてカーテンの隙間から外を覗く。
森の木々の間を縫うように、一人の少女がこちらに向かって必死の形相で走ってくるのが見えた。歳は十六、七歳くらいだろうか。陽光を浴びて輝く美しい金色の髪は乱れ、着ている豪奢なドレスは泥に汚れ、あちこちがビリビリに破れている。土と涙で汚れたその顔には、恐怖と絶望が色濃く浮かんでいた。
そして、その少女の背後からは、見るからに物々しい全身鎧に身を固めた兵士たちが、剣を抜き放って追いかけてきていた。その数、五人。彼らの顔には、獲物を追い詰める狩人のような、残忍な笑みが浮かんでいた。
「……見てはいけないものを見てしまった」
俺はすぐにカーテンを閉め、窓から離れた。関わる気は毛頭ない。あれは俺の世界とは関係ない出来事だ。見て見ぬふり、決め込むに限る。
俺はソファに戻り、両手で耳を塞いだ。聞こえない、俺には何も聞こえない。
だが、騒音はどんどん近づいてくる。少女の切羽詰まった呼吸音、兵士たちの荒々しい足音。
「お願い! 誰か、助けて……っ!」
少女の悲痛な叫びが、すぐ近くで聞こえた。
(来るな、来るな、こっちに来るな!)
俺は心の中で必死に念じた。俺の平穏を乱さないでくれ。俺の聖域に足を踏み入れないでくれ。
しかし、俺の願いは届かなかった。
少女は、森の中に不自然に佇む俺の家を見つけたのだろう。最後の望みを託すように、よろめく足で、必死に俺の家の敷地に向かって走ってくる。
そして。
ザッと土を蹴る音と共に、少女は俺の家の敷地の境界線――石畳の小道を飛び越え、庭先へと転がり込んできた。
「はあっ、はあっ……!」
倒れ込んだまま、ぜえぜえと激しく肩で息をする少女。その直後、追いかけてきた兵士たちが、まるで透明な壁にでもぶつかったかのように、石畳の境界線の寸前でピタリと足を止めた。
「なっ!?」
「ぐっ……! 進めないぞ!」
兵士たちが困惑の声を上げる。一人が境界線を越えようと無理やり足を踏み出そうとするが、バチッと鈍い音を立てて弾き飛ばされた。
『絶対安全領域』の防御性能は、どうやら本物のようだ。
庭に倒れ込んでいた少女も、追手が中に入ってこられないことに気づいたらしい。恐怖に染まっていたその顔に、わずかな安堵と、それ以上の混乱の色が浮かんだ。
「こ、ここは……?」
兵士たちの中から、リーダー格と思しき、兜の飾りが立派な男が一歩前に出た。
「隊長! やはり噂は本当でした! この森の奥には、何人たりとも立ち入れぬ『賢者の聖域』があるというのは!」
「ちっ、忌々しい……!」
隊長と呼ばれた男は忌々しげに舌打ちすると、庭にいる少女――リリアーナとやらを睨みつけ、声を張り上げた。
「リリアーナ様! いつまでもそこに隠れていられると思うなよ! その結界も、永遠に続くわけではあるまい! 大人しく我々に投降すれば、公爵様にお願いして、命だけは保証してやろう!」
リリアーナ、という名前に、少女の肩がびくりと震えた。どうやら王族か、それに準ずる高貴な身分らしい。
ますます、面倒くさいことこの上ない。国家レベルの内乱か何かに巻き込まれるなど、冗談ではない。
俺は深く、深いため息をつくと、玄関の鍵を閉め、リビングのソファにごろんと寝転がった。オーディオのボリュームを上げて、外の音をシャットアウトする。
これでいい。これで万事解決だ。俺は悪くない。勝手に敷地内に入ってきたあの少女が悪いのだ。俺は俺の平穏を守る。
そう自分に言い聞かせた。
だが。
オーディオのクラシック音楽の合間を縫って、どうしても外の音が耳に入ってくる。
「おい、いつまでそこにいるつもりだ! 出てこい!」
「反逆者めが!」
「くそっ、この結界さえなければ……!」
兵士たちの罵声。時折聞こえる、少女のか細いすすり泣き。
それらが、俺の脳をじわじわと侵食してくる。せっかくの最高級ソファも、最高品質の音楽も、まったく心に響かない。イライラする。静かな環境が、台無しだ。
「…………うるさい」
ぽつりと、呟きが漏れた。
そうだ。うるさいのだ。俺の理想の引きこもり空間が、騒音によって汚されている。この状況は、断じて看過できない。
俺の平穏を、俺の静寂を、取り戻さなければならない。
そのためにはどうすればいい?
答えは簡単だ。騒音の発生源を、排除すればいい。
「……はあ」
もう何度目かわからないため息をつきながら、俺はのっそりと重い体を起こした。
別に、あの少女を助けたいわけじゃない。正義感なんてものは、前世のオフィスに捨ててきた。ただ、俺は静かに過ごしたいだけだ。
そう、すべては俺の安眠のため。快適な引きこもりライフのためだ。
俺はパジャマ姿のまま、玄関の鍵を開けた。そして、なんの気負いもなく、心底面倒くさそうにドアノブに手をかける。
ガチャリ、と音を立てて、俺は玄関のドアを開けた。
午後の穏やかな日差しが、俺の顔を照らす。
突然開いたドアに、庭でいがみ合っていた少女と兵士たちの視線が、一斉に俺に集中した。
鎧の兵士たちは「何者だ」と怪訝な顔を。
地に伏していた金髪の少女は「家の人が……?」と驚きとわずかな希望が入り混じったような顔を。
それぞれが、それぞれの感情で俺を見つめている。
そんな視線を一身に浴びながら、俺は眠そうな目をこすり、ふぁ、と大きなあくびを一つ。
「……人の家の前で騒ぐなよ。迷惑だ」
俺の静寂を取り戻すための、最低限の行動。
その第一声は、あまりにも気怠く、場違いな響きをもって、森の空気に溶けていった。
310
あなたにおすすめの小説
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。
異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。
桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。
だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。
そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。
異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。
チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!?
“真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる