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第18話 賢者の代理人は伊達じゃない
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玄関のドアが、ゆっくりと開いた。
そこに立っていたのは、森の木漏れ日を背にした、一人のエルフの女性。
銀糸の髪、エメラルドの瞳。その知的で冷ややかな美貌は、およそ人里離れた森の奥に住んでいるとは思えない気品を漂わせている。
突然現れたフィーの姿に、商人とその護衛たちは、息をのんだ。
「……な、何者だ、貴様は」
商人は、動揺を隠せないまま、絞り出すように声を上げた。
「わたくしはフィオナ。この『賢者の家』の主に仕える、しがない代理人にすぎません」
フィーは、優雅に、しかし相手を値踏みするような視線を隠さずに、そう名乗った。その落ち着き払った態度は、商人に得体の知れない圧力を与える。
「賢者の……代理人だと? では、この家の主であるという賢者様は、どこにおられるのだ!」
「主は、俗世の者と顔を合わせることを好まれません。ご用件でしたら、このわたくしが承ります。……もっとも、あなた方のような、金銭の匂いしかしない方々に、お話しできることがあるとは思えませんが」
フィーの言葉は、丁寧でありながら、容赦なく商人の欲望を切り捨てた。その冷たい物言いに、商人の額に脂汗が浮かぶ。
「い、いや、我々は、先日エルム村を救ったという『銀の姫騎士』様の噂を聞きつけて……! その方がお使いになっていたという、素晴らしい武具を、ぜひとも拝見し、正当な価格でお譲りいただけないかと……!」
「ああ、あの剣のことですか」
フィーは、まるで道端の石ころの話でもするかのように、気のない相槌を打った。
「残念ですが、あれは主が戯れに創りたもうた、ただの試作品。売り物ではございません。それに、仮に売り物だったとしても、あなた方に支払えるような、はした金で買える代物ではありませんよ」
その言葉は、商人のプライドをいたく傷つけた。彼は、この辺りでは名の知れた豪商だ。買えない物などないと自負していた。
「なっ……! 我々を誰だと心得る! このマルコ商会に、買えぬものなど……!」
「では、お帰りください」
フィーは、商人の言葉をバッサリと切り捨てた。
「価値の分からぬ方とは、お話しても時間の無駄です。主の静寂をこれ以上乱すというのなら、今度こそ、実力行使もやむを得ません」
フィーがそう言った瞬間、彼女の背後、家の庭の地面から、先日俺が作った農業用ゴーレムたちが、もぞもぞと姿を現した。その数は十体。無機質な土の塊が、一斉に商人たちに視線を向けたかのような、不気味な圧力を放つ。
「ひっ……!」
傭兵たちが、思わず武器に手をかける。
その一触即発の空気を、俺はリビングのディスプレイで高みの見物を決め込んでいた。
「やるじゃないか、フィー。完全に場を支配してる」
フィーの交渉術は、俺の想像以上だった。相手を突き放し、こちらの力を誇示することで、交渉の主導権を完全に握っている。
案の定、商人のマルコは、すっかり戦意を喪失したようだった。
「ま、待ってくだされ! 確かに、我々の申し出は無礼だったかもしれん! だが、手ぶらで帰るわけには……! 何か、何かこのマルコ商会がお役に立てることはないだろうか!」
必死に食い下がるマルコに、フィーは「ふむ」と、わずかに考える素振りを見せた。
「……主は、金銭にはさほど興味をお持ちではありません。ですが、知的好奇心を満たす、珍しい品物や、価値ある情報には、ご関心を示されるやもしれません」
その言葉は、まさに地獄に垂らされた一本の蜘蛛の糸だった。マルコは、ぱあっと顔を輝かせる。
「珍しい品物! ございますとも! 大陸中を旅する中で手に入れた、曰く付きの骨董品がいくつか! 情報も、王都の貴族たちとの繋がりから、表には出ない裏話なども!」
「……では、試しに、あなた方の『誠意』を見せていただきましょうか」
フィーはそう言うと、懐から、俺が先ほど生成した『畑の秘薬』の小瓶を取り出した。黄金色に輝く液体が、太陽の光を浴びてキラキラと輝く。
「これは?」
「主が、庭いじりのために創られた『生命の雫』。その価値が、あなたにお分かりになるかどうか」
フィーは、小瓶の蓋を開けると、近くに生えていた、枯れかかった一輪の野花に、その雫をぽつりと一滴だけ垂らした。
その瞬間、信じられない光景が起こった。
枯れて茶色く変色していた花が、みるみるうちに生気を取り戻し、鮮やかな色彩を取り戻し、ついには、以前よりも大きく、美しい花を咲かせたのだ。
「なっ……!?」
マルコも、その護衛たちも、魔法のような光景に言葉を失った。鑑定スキルを持つ傭兵が、震える声で叫ぶ。
「だ、旦那様! あの花から、信じられないほどの生命力が……! まるで、大地の恵みを凝縮したかのようです!」
「こ、これほどの秘薬が……庭いじりのため、だと……!?」
マルコは、ゴクリと喉を鳴らした。彼の商人の勘が、目の前の小瓶に、国家予算級の価値があることを告げていた。これ一本あれば、どんな不毛の地も、瞬く間に豊かな穀倉地帯に変えることができる。それは、金では計れないほどの価値を持つ。
「い、いかがでしょう、代理人様!」
マルコは、態度を百八十度変え、へりくだった様子でフィーに詰め寄った。
「この『生命の雫』を、ぜひとも我々にお譲りいただきたい! 我々の持つ、すべてを差し出しても構いません!」
「……ほう。すべて、ですか」
フィーの口元に、一瞬だけ、悪魔のような笑みが浮かんだ。
「では、まず、あなたが今お持ちの金貨を、すべてこの場に置いていきなさい。それから、その『曰く付きの骨董品』とやらも見せていただきましょう。主が、その価値を認めれば、この雫を一本、特別にお分けして差し上げます」
交渉は、そこからは早かった。
マルコは、護衛たちが止めるのも聞かず、有り金すべてが入った革袋を、恭しく地面に置いた。さらに、馬車から、厳重に布で包まれた三つの品物を持ってきた。
一つは、不気味なオーラを放つ、黒い短剣。
一つは、何が書かれているか全く読めない、石板のかけら。
そして最後の一つは、なぜかコンパスのように常に北を指し続ける、奇妙な鳥の卵だった。
フィーは、それらを鑑定するふりをして、俺に念話で情報を送ってくる。
『ユータさん。短剣は、持ち主に悪夢を見せる呪いの品です。石板は、古代文明の遺物で間違いなさそうですが、解読は困難を極めます。卵は……不明です。ただ、微弱な魔力を帯びています』
『面白い。全部もらっておけ』
俺が許可を出すと、フィーは尊大な態度でマルコに告げた。
「……よろしいでしょう。主が、あなたの誠意をお認めになりました。この『生命の雫』を、あなたに授けます」
フィーは『畑の秘薬』の小瓶を、まるで神からの下賜品のように、マルコに手渡した。
「あ、ありがとうございます……!」
マルコは、震える手でそれを受け取ると、まるで国宝のように大切に懐へしまった。大金を失ったことなど、もはや彼の頭にはない。それ以上の価値を持つ『宝』を手に入れたのだ。
「代理人様! 我々は、今後も、定期的に主のお役に立てるような品々を携えて、参上してもよろしいでしょうか!」
「……主のお考え次第です。ですが、もし次に来るのなら、もっと我々の知的好奇心を揺さぶるような『お土産』を用意してくることですね」
フィーはそう言い残すと、マルコたちが差し出した金品をゴーレムに運ばせ、静かに家の中へと戻っていった。
残されたマルコたちは、しばらく呆然としていたが、やがて、とんでもない取引を成功させたという興奮に、顔を紅潮させて引き返していった。
彼は確信していただろう。この森の奥には、計り知れない富と奇跡を生み出す、本物の『賢者』が存在するのだ、と。
そして、自分は、その唯一の取引相手になったのだ、と。
「――というわけで、これが今回の戦利品です」
リビングに戻ってきたフィーは、テーブルの上に、ずっしりと重い金貨の袋と、三つの曰く付きの品を並べた。その顔は、知的探求の時とはまた違う、新たなゲームをクリアしたかのような満足感に満ちていた。
「おお……! これだけあれば、当面の活動資金には困りませんわね!」
リリアが、金貨の量に目を丸くする。
「ご主人様! このお金で、新しいふかふかのベッドを買いましょう!」
モカが、無邪気に提案する。
俺は、ソファに寝転がったまま、マルコが置いていった三つの品に、興味深そうに視線を向けた。
呪われた短剣。古代の石板。謎の卵。
どれもこれも、俺の退屈な引きこもり生活に、新たな刺激を与えてくれそうな、面白そうなオモチャばかりだった。
「よくやったな、フィー。お前、商人の才能もあるんじゃないか?」
俺の労いの言葉に、フィーは少し得意げに胸を張った。
「すべては、ユータさんという、絶対的な『切り札』があってこそ、ですよ」
こうして、我が家は、外の世界と繋がる、最初の、そして極めて一方的な交易ルートを手に入れた。
マルコが持ち帰った『生命の雫』が、やがて王都でとんでもない騒動を引き起こすことになるなど、この時の俺たちは、まだ知る由もなかった。
俺はただ、手に入れた新しいオモチャをどうやって弄ろうかと考えながら、次なる面倒事(楽しみ)の到来を、静かに待つのであった。
そこに立っていたのは、森の木漏れ日を背にした、一人のエルフの女性。
銀糸の髪、エメラルドの瞳。その知的で冷ややかな美貌は、およそ人里離れた森の奥に住んでいるとは思えない気品を漂わせている。
突然現れたフィーの姿に、商人とその護衛たちは、息をのんだ。
「……な、何者だ、貴様は」
商人は、動揺を隠せないまま、絞り出すように声を上げた。
「わたくしはフィオナ。この『賢者の家』の主に仕える、しがない代理人にすぎません」
フィーは、優雅に、しかし相手を値踏みするような視線を隠さずに、そう名乗った。その落ち着き払った態度は、商人に得体の知れない圧力を与える。
「賢者の……代理人だと? では、この家の主であるという賢者様は、どこにおられるのだ!」
「主は、俗世の者と顔を合わせることを好まれません。ご用件でしたら、このわたくしが承ります。……もっとも、あなた方のような、金銭の匂いしかしない方々に、お話しできることがあるとは思えませんが」
フィーの言葉は、丁寧でありながら、容赦なく商人の欲望を切り捨てた。その冷たい物言いに、商人の額に脂汗が浮かぶ。
「い、いや、我々は、先日エルム村を救ったという『銀の姫騎士』様の噂を聞きつけて……! その方がお使いになっていたという、素晴らしい武具を、ぜひとも拝見し、正当な価格でお譲りいただけないかと……!」
「ああ、あの剣のことですか」
フィーは、まるで道端の石ころの話でもするかのように、気のない相槌を打った。
「残念ですが、あれは主が戯れに創りたもうた、ただの試作品。売り物ではございません。それに、仮に売り物だったとしても、あなた方に支払えるような、はした金で買える代物ではありませんよ」
その言葉は、商人のプライドをいたく傷つけた。彼は、この辺りでは名の知れた豪商だ。買えない物などないと自負していた。
「なっ……! 我々を誰だと心得る! このマルコ商会に、買えぬものなど……!」
「では、お帰りください」
フィーは、商人の言葉をバッサリと切り捨てた。
「価値の分からぬ方とは、お話しても時間の無駄です。主の静寂をこれ以上乱すというのなら、今度こそ、実力行使もやむを得ません」
フィーがそう言った瞬間、彼女の背後、家の庭の地面から、先日俺が作った農業用ゴーレムたちが、もぞもぞと姿を現した。その数は十体。無機質な土の塊が、一斉に商人たちに視線を向けたかのような、不気味な圧力を放つ。
「ひっ……!」
傭兵たちが、思わず武器に手をかける。
その一触即発の空気を、俺はリビングのディスプレイで高みの見物を決め込んでいた。
「やるじゃないか、フィー。完全に場を支配してる」
フィーの交渉術は、俺の想像以上だった。相手を突き放し、こちらの力を誇示することで、交渉の主導権を完全に握っている。
案の定、商人のマルコは、すっかり戦意を喪失したようだった。
「ま、待ってくだされ! 確かに、我々の申し出は無礼だったかもしれん! だが、手ぶらで帰るわけには……! 何か、何かこのマルコ商会がお役に立てることはないだろうか!」
必死に食い下がるマルコに、フィーは「ふむ」と、わずかに考える素振りを見せた。
「……主は、金銭にはさほど興味をお持ちではありません。ですが、知的好奇心を満たす、珍しい品物や、価値ある情報には、ご関心を示されるやもしれません」
その言葉は、まさに地獄に垂らされた一本の蜘蛛の糸だった。マルコは、ぱあっと顔を輝かせる。
「珍しい品物! ございますとも! 大陸中を旅する中で手に入れた、曰く付きの骨董品がいくつか! 情報も、王都の貴族たちとの繋がりから、表には出ない裏話なども!」
「……では、試しに、あなた方の『誠意』を見せていただきましょうか」
フィーはそう言うと、懐から、俺が先ほど生成した『畑の秘薬』の小瓶を取り出した。黄金色に輝く液体が、太陽の光を浴びてキラキラと輝く。
「これは?」
「主が、庭いじりのために創られた『生命の雫』。その価値が、あなたにお分かりになるかどうか」
フィーは、小瓶の蓋を開けると、近くに生えていた、枯れかかった一輪の野花に、その雫をぽつりと一滴だけ垂らした。
その瞬間、信じられない光景が起こった。
枯れて茶色く変色していた花が、みるみるうちに生気を取り戻し、鮮やかな色彩を取り戻し、ついには、以前よりも大きく、美しい花を咲かせたのだ。
「なっ……!?」
マルコも、その護衛たちも、魔法のような光景に言葉を失った。鑑定スキルを持つ傭兵が、震える声で叫ぶ。
「だ、旦那様! あの花から、信じられないほどの生命力が……! まるで、大地の恵みを凝縮したかのようです!」
「こ、これほどの秘薬が……庭いじりのため、だと……!?」
マルコは、ゴクリと喉を鳴らした。彼の商人の勘が、目の前の小瓶に、国家予算級の価値があることを告げていた。これ一本あれば、どんな不毛の地も、瞬く間に豊かな穀倉地帯に変えることができる。それは、金では計れないほどの価値を持つ。
「い、いかがでしょう、代理人様!」
マルコは、態度を百八十度変え、へりくだった様子でフィーに詰め寄った。
「この『生命の雫』を、ぜひとも我々にお譲りいただきたい! 我々の持つ、すべてを差し出しても構いません!」
「……ほう。すべて、ですか」
フィーの口元に、一瞬だけ、悪魔のような笑みが浮かんだ。
「では、まず、あなたが今お持ちの金貨を、すべてこの場に置いていきなさい。それから、その『曰く付きの骨董品』とやらも見せていただきましょう。主が、その価値を認めれば、この雫を一本、特別にお分けして差し上げます」
交渉は、そこからは早かった。
マルコは、護衛たちが止めるのも聞かず、有り金すべてが入った革袋を、恭しく地面に置いた。さらに、馬車から、厳重に布で包まれた三つの品物を持ってきた。
一つは、不気味なオーラを放つ、黒い短剣。
一つは、何が書かれているか全く読めない、石板のかけら。
そして最後の一つは、なぜかコンパスのように常に北を指し続ける、奇妙な鳥の卵だった。
フィーは、それらを鑑定するふりをして、俺に念話で情報を送ってくる。
『ユータさん。短剣は、持ち主に悪夢を見せる呪いの品です。石板は、古代文明の遺物で間違いなさそうですが、解読は困難を極めます。卵は……不明です。ただ、微弱な魔力を帯びています』
『面白い。全部もらっておけ』
俺が許可を出すと、フィーは尊大な態度でマルコに告げた。
「……よろしいでしょう。主が、あなたの誠意をお認めになりました。この『生命の雫』を、あなたに授けます」
フィーは『畑の秘薬』の小瓶を、まるで神からの下賜品のように、マルコに手渡した。
「あ、ありがとうございます……!」
マルコは、震える手でそれを受け取ると、まるで国宝のように大切に懐へしまった。大金を失ったことなど、もはや彼の頭にはない。それ以上の価値を持つ『宝』を手に入れたのだ。
「代理人様! 我々は、今後も、定期的に主のお役に立てるような品々を携えて、参上してもよろしいでしょうか!」
「……主のお考え次第です。ですが、もし次に来るのなら、もっと我々の知的好奇心を揺さぶるような『お土産』を用意してくることですね」
フィーはそう言い残すと、マルコたちが差し出した金品をゴーレムに運ばせ、静かに家の中へと戻っていった。
残されたマルコたちは、しばらく呆然としていたが、やがて、とんでもない取引を成功させたという興奮に、顔を紅潮させて引き返していった。
彼は確信していただろう。この森の奥には、計り知れない富と奇跡を生み出す、本物の『賢者』が存在するのだ、と。
そして、自分は、その唯一の取引相手になったのだ、と。
「――というわけで、これが今回の戦利品です」
リビングに戻ってきたフィーは、テーブルの上に、ずっしりと重い金貨の袋と、三つの曰く付きの品を並べた。その顔は、知的探求の時とはまた違う、新たなゲームをクリアしたかのような満足感に満ちていた。
「おお……! これだけあれば、当面の活動資金には困りませんわね!」
リリアが、金貨の量に目を丸くする。
「ご主人様! このお金で、新しいふかふかのベッドを買いましょう!」
モカが、無邪気に提案する。
俺は、ソファに寝転がったまま、マルコが置いていった三つの品に、興味深そうに視線を向けた。
呪われた短剣。古代の石板。謎の卵。
どれもこれも、俺の退屈な引きこもり生活に、新たな刺激を与えてくれそうな、面白そうなオモチャばかりだった。
「よくやったな、フィー。お前、商人の才能もあるんじゃないか?」
俺の労いの言葉に、フィーは少し得意げに胸を張った。
「すべては、ユータさんという、絶対的な『切り札』があってこそ、ですよ」
こうして、我が家は、外の世界と繋がる、最初の、そして極めて一方的な交易ルートを手に入れた。
マルコが持ち帰った『生命の雫』が、やがて王都でとんでもない騒動を引き起こすことになるなど、この時の俺たちは、まだ知る由もなかった。
俺はただ、手に入れた新しいオモチャをどうやって弄ろうかと考えながら、次なる面倒事(楽しみ)の到来を、静かに待つのであった。
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