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第32話 引きこもり、空間を掌握す
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『黄昏の蛇』を撃退し、彼らが遺していった空間魔法の魔導書を手に入れてからというもの、俺の生活は、新たな研究テーマに彩られていた。
日中は、ソファの上で、空間魔法の理論書を読み解く。
夜は、完成した温泉に浸かりながら、その応用について思索にふける。
俺の『神の視点』と、この家の主としての全能性をもってすれば、複雑怪奇な空間魔法の術式も、まるでパズルを解くように、すらすらと頭に入ってきた。
「――『亜空間倉庫(ストレージ)』、展開」
ある日の午後。俺は、リビングの中央で、軽く指を鳴らした。
すると、目の前の空間が、水面のように揺らめき、黒い裂け目――亜空間への入り口が、静かに開いた。
「おお……!」
「空間が、裂けて……!」
その光景を見ていたリリアとフィーが、感嘆の声を上げる。
「ご主人様、すごいです! 何でも入るポケットですか!?」
モカが、目をキラキラさせながら、裂け目の向こうを覗き込んでいる。
「まあ、そんなもんだ」
俺は、テーブルの上に山積みになっていた、読み終わった魔導書を、念じるだけで、次々と亜空間倉庫の中へと放り込んでいく。本は、裂け目に吸い込まれるように、跡形もなく消えていった。
「これで、部屋が散らからなくて済むな。収納スペースは、無限だ」
俺は満足げに頷き、再び指を鳴らして、裂け目を閉じた。
これは、空間魔法の、ほんの初歩の初歩。
だが、この技術の応用範囲は、計り知れない。
通販で取り寄せた品物を、直接倉庫に収納する。
工房や農場で収穫したものを、鮮度を保ったまま、無限にストックする。
俺の引きこもり生活の、利便性と快適性が、また一段階、飛躍的に向上した瞬間だった。
「ユータさん、その技術、驚異的です……!」
フィーが、興奮した様子で俺に詰め寄ってきた。
「通常の空間魔法では、作成できる亜空間の容量には、術者の魔力に比例した限界があります。ですが、あなたのそれは、おそらく、無限の容量を持つ。この家の魔力供給と、あなたのスキルが、常識を遥かに超えた奇跡を可能にしているのです!」
「だろうな」
「もし……もし、この技術を応用すれば、この家の中にいながら、外の世界の、任意の場所に、直接アクセスする『扉』を創り出すことも、可能になるやもしれません!」
「『どこでもドア』か。悪くない」
ドラえもんのひみつ道具を思い浮かべながら、俺は頷いた。
王都の市場に直接繋がる扉があれば、通販魔法を使うまでもなく、買い物ができる。リリアが故郷の様子を見に帰るのも、一瞬だ。
何より、何かあった時に、ヒロインたちを、瞬時にこの安全な家の中へ呼び戻すことができる。
これは、俺の平穏を守る上で、極めて有効な防衛手段にもなり得る。
「よし、フィー。その『どこでもドア』、開発計画を進めろ。お前の知識と、俺の力があれば、すぐにでも実現できるはずだ」
「はい! お任せください!」
フィーは、新たな研究テーマを得て、意気揚々と工房へと戻っていった。
俺は、そんな彼女の背中を見送りながら、自らの力が、また一つ、新たな領域へと踏み出したことを、実感していた。
空間を掌握する力。
それは、この『絶対安全領域』を、ただの動けない要塞から、世界のどこにでも偏在できる、究極の聖域へと進化させる、可能性を秘めていた。
◇
そんな、俺が新たな力に浮かれている一方で。
外の世界では、『賢者の家』に関する噂が、さらに、独り歩きを始めていた。
『赤き獅子の牙』が持ち帰った、『賢者の気難しさと、その代理人の圧倒的な強さ』。
そして、『黄昏の蛇』の生き残りが、命からがら辿り着いた先で語った、『不死身のゴーレム軍団と、侵入者を喰らう魔の農場』。
二つの、全く異なる、しかし、どちらも『賢者の家のヤバさ』を物語る噂。
それらは、多くの野心家や冒険者たちを、この森から遠ざける効果があった。
だが、その噂は、逆に、ある特定の者たちの、闘争本能と、征服欲を、激しく刺激することになった。
魔王城――。
漆黒の玉座の間で、魔王ゼノンは、配下からの報告を、不機嫌そうに聞いていた。
「……つまり、炎将軍グレンデルに続き、偵察に送った『黄昏の蛇』までもが、その『賢者の家』とやらに、返り討ちに遭った、と。そういうことか」
ゼノンの、地の底から響くような声に、玉座の間に控える魔族たちが、一斉に、身を縮こまらせた。
報告をしていた、諜報部隊の長が、冷や汗を流しながら、答える。
「は……はい。生き残った者の話によりますと、その家は、魔法が一切効かない結界に守られ、中には、不死身のゴーレムが百体以上もいる、とのこと……。もはや、人間の手に負える要塞ではございません」
「……ふん。面白い」
ゼノンは、玉座の肘掛けに、退屈そうに頬杖をついた。
「人間どもも、我らが少し、見過ごしている間に、面白いオモチャを作り上げたものだ。だが、それも、もう終わりだ」
ゼノンは、玉座の間に控える、一人の男に、視線を向けた。
その男は、四天王の他のメンバーとは、明らかに異質だった。
筋骨隆々の巨漢でも、禍々しい鎧をまとった魔人でもない。
まるで、氷の彫像のように、静かで、冷たい美貌を持つ、痩身の青年。その身にまとうローブは、ダイヤモンドダストのように、きらきらと輝いている。
彼こそは、魔王軍四天王、最強の魔術師。
『氷将軍・アイゼン』。
「アイゼンよ」
ゼノンの呼びかけに、氷将軍アイゼンは、静かに、一礼した。
「お前の出番だ」
「……御意に」
アイゼンの声は、まるで、冬の風のように、冷たく、感情がこもっていなかった。
「グレンデルのような、力任せの馬鹿とは違う。お前の『絶対零度』の魔法ならば、いかなる結界も、その機能を停止させ、分子レベルで、粉々に砕け散るだろう。その家の秘密、根こそぎ、奪ってこい」
「はっ。我が『絶対凍土(コキュートス)』の前には、いかなる生命も、いかなる魔法も、ただ、静かに、停止するのみ。その『賢者の家』とやらを、永遠の氷の墓標に変えてご覧にいれましょう」
アイゼンは、そう言うと、その姿を、ふっと、冷たい霧と共に、掻き消した。
魔王ゼノンは、その様子を、満足げに見届けると、玉座から立ち上がり、玉座の間の窓から、遥か彼方の人間の世界を見下ろした。
「……賢者、か。我以外の、絶対的な力を持つ者が、この世界に存在することは、許さん。お前が、何者であろうと、この魔王ゼノンが、すべてを、無に帰してくれるわ」
その、傲慢な独裁者の宣言は、しかし、まだ、森の奥の、平和な一軒家には、届いていなかった。
だが、静かに、そして確実に。
最強の『氷』が、俺の『絶対安全領域』へと、迫りつつあった。
それは、この家が、初めて経験するであろう、本物の『脅威』。
そして、俺の、完璧な引きこもり生活の、根幹を揺るがしかねない、最大の、試練の始まりだった。
日中は、ソファの上で、空間魔法の理論書を読み解く。
夜は、完成した温泉に浸かりながら、その応用について思索にふける。
俺の『神の視点』と、この家の主としての全能性をもってすれば、複雑怪奇な空間魔法の術式も、まるでパズルを解くように、すらすらと頭に入ってきた。
「――『亜空間倉庫(ストレージ)』、展開」
ある日の午後。俺は、リビングの中央で、軽く指を鳴らした。
すると、目の前の空間が、水面のように揺らめき、黒い裂け目――亜空間への入り口が、静かに開いた。
「おお……!」
「空間が、裂けて……!」
その光景を見ていたリリアとフィーが、感嘆の声を上げる。
「ご主人様、すごいです! 何でも入るポケットですか!?」
モカが、目をキラキラさせながら、裂け目の向こうを覗き込んでいる。
「まあ、そんなもんだ」
俺は、テーブルの上に山積みになっていた、読み終わった魔導書を、念じるだけで、次々と亜空間倉庫の中へと放り込んでいく。本は、裂け目に吸い込まれるように、跡形もなく消えていった。
「これで、部屋が散らからなくて済むな。収納スペースは、無限だ」
俺は満足げに頷き、再び指を鳴らして、裂け目を閉じた。
これは、空間魔法の、ほんの初歩の初歩。
だが、この技術の応用範囲は、計り知れない。
通販で取り寄せた品物を、直接倉庫に収納する。
工房や農場で収穫したものを、鮮度を保ったまま、無限にストックする。
俺の引きこもり生活の、利便性と快適性が、また一段階、飛躍的に向上した瞬間だった。
「ユータさん、その技術、驚異的です……!」
フィーが、興奮した様子で俺に詰め寄ってきた。
「通常の空間魔法では、作成できる亜空間の容量には、術者の魔力に比例した限界があります。ですが、あなたのそれは、おそらく、無限の容量を持つ。この家の魔力供給と、あなたのスキルが、常識を遥かに超えた奇跡を可能にしているのです!」
「だろうな」
「もし……もし、この技術を応用すれば、この家の中にいながら、外の世界の、任意の場所に、直接アクセスする『扉』を創り出すことも、可能になるやもしれません!」
「『どこでもドア』か。悪くない」
ドラえもんのひみつ道具を思い浮かべながら、俺は頷いた。
王都の市場に直接繋がる扉があれば、通販魔法を使うまでもなく、買い物ができる。リリアが故郷の様子を見に帰るのも、一瞬だ。
何より、何かあった時に、ヒロインたちを、瞬時にこの安全な家の中へ呼び戻すことができる。
これは、俺の平穏を守る上で、極めて有効な防衛手段にもなり得る。
「よし、フィー。その『どこでもドア』、開発計画を進めろ。お前の知識と、俺の力があれば、すぐにでも実現できるはずだ」
「はい! お任せください!」
フィーは、新たな研究テーマを得て、意気揚々と工房へと戻っていった。
俺は、そんな彼女の背中を見送りながら、自らの力が、また一つ、新たな領域へと踏み出したことを、実感していた。
空間を掌握する力。
それは、この『絶対安全領域』を、ただの動けない要塞から、世界のどこにでも偏在できる、究極の聖域へと進化させる、可能性を秘めていた。
◇
そんな、俺が新たな力に浮かれている一方で。
外の世界では、『賢者の家』に関する噂が、さらに、独り歩きを始めていた。
『赤き獅子の牙』が持ち帰った、『賢者の気難しさと、その代理人の圧倒的な強さ』。
そして、『黄昏の蛇』の生き残りが、命からがら辿り着いた先で語った、『不死身のゴーレム軍団と、侵入者を喰らう魔の農場』。
二つの、全く異なる、しかし、どちらも『賢者の家のヤバさ』を物語る噂。
それらは、多くの野心家や冒険者たちを、この森から遠ざける効果があった。
だが、その噂は、逆に、ある特定の者たちの、闘争本能と、征服欲を、激しく刺激することになった。
魔王城――。
漆黒の玉座の間で、魔王ゼノンは、配下からの報告を、不機嫌そうに聞いていた。
「……つまり、炎将軍グレンデルに続き、偵察に送った『黄昏の蛇』までもが、その『賢者の家』とやらに、返り討ちに遭った、と。そういうことか」
ゼノンの、地の底から響くような声に、玉座の間に控える魔族たちが、一斉に、身を縮こまらせた。
報告をしていた、諜報部隊の長が、冷や汗を流しながら、答える。
「は……はい。生き残った者の話によりますと、その家は、魔法が一切効かない結界に守られ、中には、不死身のゴーレムが百体以上もいる、とのこと……。もはや、人間の手に負える要塞ではございません」
「……ふん。面白い」
ゼノンは、玉座の肘掛けに、退屈そうに頬杖をついた。
「人間どもも、我らが少し、見過ごしている間に、面白いオモチャを作り上げたものだ。だが、それも、もう終わりだ」
ゼノンは、玉座の間に控える、一人の男に、視線を向けた。
その男は、四天王の他のメンバーとは、明らかに異質だった。
筋骨隆々の巨漢でも、禍々しい鎧をまとった魔人でもない。
まるで、氷の彫像のように、静かで、冷たい美貌を持つ、痩身の青年。その身にまとうローブは、ダイヤモンドダストのように、きらきらと輝いている。
彼こそは、魔王軍四天王、最強の魔術師。
『氷将軍・アイゼン』。
「アイゼンよ」
ゼノンの呼びかけに、氷将軍アイゼンは、静かに、一礼した。
「お前の出番だ」
「……御意に」
アイゼンの声は、まるで、冬の風のように、冷たく、感情がこもっていなかった。
「グレンデルのような、力任せの馬鹿とは違う。お前の『絶対零度』の魔法ならば、いかなる結界も、その機能を停止させ、分子レベルで、粉々に砕け散るだろう。その家の秘密、根こそぎ、奪ってこい」
「はっ。我が『絶対凍土(コキュートス)』の前には、いかなる生命も、いかなる魔法も、ただ、静かに、停止するのみ。その『賢者の家』とやらを、永遠の氷の墓標に変えてご覧にいれましょう」
アイゼンは、そう言うと、その姿を、ふっと、冷たい霧と共に、掻き消した。
魔王ゼノンは、その様子を、満足げに見届けると、玉座から立ち上がり、玉座の間の窓から、遥か彼方の人間の世界を見下ろした。
「……賢者、か。我以外の、絶対的な力を持つ者が、この世界に存在することは、許さん。お前が、何者であろうと、この魔王ゼノンが、すべてを、無に帰してくれるわ」
その、傲慢な独裁者の宣言は、しかし、まだ、森の奥の、平和な一軒家には、届いていなかった。
だが、静かに、そして確実に。
最強の『氷』が、俺の『絶対安全領域』へと、迫りつつあった。
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