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第40話
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ヴァリウスの冷酷な宣言は、現実の攻撃となって帝都に降り注いだ。
司令室を、いや、皇宮全体を、根底から揺さぶる凄まじい衝撃。天井から粉塵が降り注ぎ、モニターのいくつかは火花を散らして沈黙した。
「皇宮外壁のエネルギーシールド、第一層、突破されました!」
「敵地上部隊、降下を開始! 数、およそ一個師団!」
「市街地からも爆発を確認! 無差別攻撃です!」
オペレーターたちの悲痛な叫びが、司令室の混乱を加速させる。
メインスクリーンには、もはや信じがたい光景が映し出されていた。
天上から幾筋もの破壊の光が降り注ぎ、白亜の美しい街並みを次々と炎に包んでいく。つい先ほどまで人々が平和に暮らしていた場所が、一瞬にして地獄の業火に焼かれていた。爆炎がきのこ雲となって立ち上り、黒煙が青い空をみるみるうちに覆い隠していく。
「なんて、ことを……」
エリアーナは、自分の民が、街が蹂躙されていく光景を前に、唇を噛み締め、涙をこらえていた。
大和は、その隣で言葉を失っていた。
これが、戦争。
映画やゲームの中でしか知らなかった、人の手による無慈悲な破壊。圧倒的な暴力の奔流。彼の日常から、あまりにもかけ離れた現実が、目の前に広がっていた。
「全騎士に通達! 皇宮の各防衛ポイントに付け! 何としても、陛下とエリアーナ様をお守りするのだ!」
ゼノの咆哮が、混乱の極みにあった司令室に、一筋の秩序を取り戻した。
騎士たちは、その声に奮い立ち、それぞれの持ち場へと散っていく。
「陛下、ここは危険です! 地下のシェルターへ!」
「ならん。朕は、ここを動かぬ」
皇帝は、揺れる司令室の中、玉座に座るかのように泰然と、しかし断固たる口調で言った。
「ここが、帝国の心臓部だ。朕がここを離れれば、帝国は本当に終わる」
その覚悟は、もはや誰にも覆せない。
窓の外では、反乱軍の降下艇が次々と着陸し、中から武装した兵士たちが皇宮の庭園へと雪崩れ込んでくるのが見えた。迎え撃つ近衛騎士団との間で、激しい戦闘が始まる。レーザーが飛び交い、爆発が大地を抉る。
平和だったはずの帝都は、わずか数分で、血と炎と硝煙の匂いが立ち込める、本物の戦場と化した。
その全ての光景を、大和は為すすべもなく、ただ見ていることしかできなかった。
彼の心に渦巻いていたのは、恐怖でも、怒りでもない。
ただ、圧倒的なまでの、無力感だった。
――第一部・完――
司令室を、いや、皇宮全体を、根底から揺さぶる凄まじい衝撃。天井から粉塵が降り注ぎ、モニターのいくつかは火花を散らして沈黙した。
「皇宮外壁のエネルギーシールド、第一層、突破されました!」
「敵地上部隊、降下を開始! 数、およそ一個師団!」
「市街地からも爆発を確認! 無差別攻撃です!」
オペレーターたちの悲痛な叫びが、司令室の混乱を加速させる。
メインスクリーンには、もはや信じがたい光景が映し出されていた。
天上から幾筋もの破壊の光が降り注ぎ、白亜の美しい街並みを次々と炎に包んでいく。つい先ほどまで人々が平和に暮らしていた場所が、一瞬にして地獄の業火に焼かれていた。爆炎がきのこ雲となって立ち上り、黒煙が青い空をみるみるうちに覆い隠していく。
「なんて、ことを……」
エリアーナは、自分の民が、街が蹂躙されていく光景を前に、唇を噛み締め、涙をこらえていた。
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これが、戦争。
映画やゲームの中でしか知らなかった、人の手による無慈悲な破壊。圧倒的な暴力の奔流。彼の日常から、あまりにもかけ離れた現実が、目の前に広がっていた。
「全騎士に通達! 皇宮の各防衛ポイントに付け! 何としても、陛下とエリアーナ様をお守りするのだ!」
ゼノの咆哮が、混乱の極みにあった司令室に、一筋の秩序を取り戻した。
騎士たちは、その声に奮い立ち、それぞれの持ち場へと散っていく。
「陛下、ここは危険です! 地下のシェルターへ!」
「ならん。朕は、ここを動かぬ」
皇帝は、揺れる司令室の中、玉座に座るかのように泰然と、しかし断固たる口調で言った。
「ここが、帝国の心臓部だ。朕がここを離れれば、帝国は本当に終わる」
その覚悟は、もはや誰にも覆せない。
窓の外では、反乱軍の降下艇が次々と着陸し、中から武装した兵士たちが皇宮の庭園へと雪崩れ込んでくるのが見えた。迎え撃つ近衛騎士団との間で、激しい戦闘が始まる。レーザーが飛び交い、爆発が大地を抉る。
平和だったはずの帝都は、わずか数分で、血と炎と硝煙の匂いが立ち込める、本物の戦場と化した。
その全ての光景を、大和は為すすべもなく、ただ見ていることしかできなかった。
彼の心に渦巻いていたのは、恐怖でも、怒りでもない。
ただ、圧倒的なまでの、無力感だった。
――第一部・完――
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