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第79話
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数日後。
大和の体は、完全に、回復した。
医務室に、これ以上、いる理由もなくなり、彼は、久しぶりに、皇宮の外へと、足を踏み出した。
帝都は、急ピッチで、復興作業が、進められていた。
兵士や、作業用の、ロボットたちが、瓦礫の、撤去や、道路の、修復に、あたっている。
その、光景を見て、大和の、中で、一つの、感情が、芽生えた。
(……俺も、何か、手伝わないと、バチが当たるな)
この、動乱の、原因の、一端が、自分にある、という、自覚は、ない。
だが、多くの、人が、自分のために、戦い、傷ついた。
その、負い目は、感じていたのだ。
そして、何より、彼は、根っからの、お人好しだった。
困っている人を、見過ごせない。
彼は、復興作業の、現場監督をしていた、騎士の、元へと、歩み寄った。
「あの、すみません。俺にも、何か、手伝えることは、ありませんか?」
その、声に、騎士は、ぎょっとして、振り返った。
「し、師匠!? なぜ、このような場所に!」
「いや、見てたら、じっとしてられなくて。何か、力仕事とか、あります?」
その、申し出に、騎士は、恐縮しきって、何度も、首を、横に振った。
「と、とんでもない! 帝国を、お救いになった、英雄様に、このような、雑務を、させるわけには……!」
「いいから、いいから。体を、動かしたいだけなんで」
大和は、有無を言わさず、近くに、山積みになっていた、瓦礫の、山へと、向かった。
それは、崩壊した、ビルの、壁の一部。
数トンは、あろうかという、巨大な、コンクリートの、塊だ。
作業用の、大型クレーンで、ようやく、一つ、動かせるか、どうか、という、代物。
兵士たちが、数人がかりで、ワイヤーを、かけようと、四苦八苦している。
大和は、その、巨大な、瓦礫の塊を、じっと、見つめた。
そして、その、下に、両手を、差し込んだ。
「……よっ、こいしょっと」
掛け声と共に、彼は、その、数トンの、塊を、ひょいと、軽々と、持ち上げた。
まるで、発泡スチロールの、ブロックでも、持ち上げるかのように。
「…………え?」
その場にいた、全員が、動きを、止めた。
兵士も、騎士も、作業員も、皆、信じられない、という、目で、その光景を、見ている。
大和は、そんな、周囲の、視線には、全く、気づかず、
「これ、どこに、運べばいいですか?」と、平然と、尋ねた。
騎士が、震える指で、遠くの、集積所を、指差す。
「は、はい! あ、あちらへ……!」
「了解です」
大和は、巨大な、瓦礫の塊を、小脇に、抱え、スタスタと、歩き始めた。
その後ろ姿を、人々は、ただ、呆然と、見送るだけだった。
その日から、帝都の、復興現場に、奇妙な、光景が、見られるようになった。
一人だけ、作業効率が、異常な、男。
大型クレーンが、数人がかりで、一日、かかるような、作業を、一人で、数分で、終わらせてしまう。
巨大な、鉄骨を、数本、まとめて、担ぎ、
トラックを、片手で、持ち上げて、移動させ、
固い、岩盤を、素手で、砕いていく。
その、超人的な、働きぶりは、復興作業の、速度を、劇的に、向上させた。
そして、その姿は、民衆の、目に、新たな、伝説として、焼き付いた。
破壊神を、倒す、戦闘の、神。
そして、破壊された、街を、再生させる、創造の、神。
大和は、ただ、罪滅ぼしの、つもりで、ボランティア活動に、勤しんでいるだけ。
その、善意の、行動が、またしても、自身の、神格化を、加速させているとは、夢にも、思っていなかった。
大和の体は、完全に、回復した。
医務室に、これ以上、いる理由もなくなり、彼は、久しぶりに、皇宮の外へと、足を踏み出した。
帝都は、急ピッチで、復興作業が、進められていた。
兵士や、作業用の、ロボットたちが、瓦礫の、撤去や、道路の、修復に、あたっている。
その、光景を見て、大和の、中で、一つの、感情が、芽生えた。
(……俺も、何か、手伝わないと、バチが当たるな)
この、動乱の、原因の、一端が、自分にある、という、自覚は、ない。
だが、多くの、人が、自分のために、戦い、傷ついた。
その、負い目は、感じていたのだ。
そして、何より、彼は、根っからの、お人好しだった。
困っている人を、見過ごせない。
彼は、復興作業の、現場監督をしていた、騎士の、元へと、歩み寄った。
「あの、すみません。俺にも、何か、手伝えることは、ありませんか?」
その、声に、騎士は、ぎょっとして、振り返った。
「し、師匠!? なぜ、このような場所に!」
「いや、見てたら、じっとしてられなくて。何か、力仕事とか、あります?」
その、申し出に、騎士は、恐縮しきって、何度も、首を、横に振った。
「と、とんでもない! 帝国を、お救いになった、英雄様に、このような、雑務を、させるわけには……!」
「いいから、いいから。体を、動かしたいだけなんで」
大和は、有無を言わさず、近くに、山積みになっていた、瓦礫の、山へと、向かった。
それは、崩壊した、ビルの、壁の一部。
数トンは、あろうかという、巨大な、コンクリートの、塊だ。
作業用の、大型クレーンで、ようやく、一つ、動かせるか、どうか、という、代物。
兵士たちが、数人がかりで、ワイヤーを、かけようと、四苦八苦している。
大和は、その、巨大な、瓦礫の塊を、じっと、見つめた。
そして、その、下に、両手を、差し込んだ。
「……よっ、こいしょっと」
掛け声と共に、彼は、その、数トンの、塊を、ひょいと、軽々と、持ち上げた。
まるで、発泡スチロールの、ブロックでも、持ち上げるかのように。
「…………え?」
その場にいた、全員が、動きを、止めた。
兵士も、騎士も、作業員も、皆、信じられない、という、目で、その光景を、見ている。
大和は、そんな、周囲の、視線には、全く、気づかず、
「これ、どこに、運べばいいですか?」と、平然と、尋ねた。
騎士が、震える指で、遠くの、集積所を、指差す。
「は、はい! あ、あちらへ……!」
「了解です」
大和は、巨大な、瓦礫の塊を、小脇に、抱え、スタスタと、歩き始めた。
その後ろ姿を、人々は、ただ、呆然と、見送るだけだった。
その日から、帝都の、復興現場に、奇妙な、光景が、見られるようになった。
一人だけ、作業効率が、異常な、男。
大型クレーンが、数人がかりで、一日、かかるような、作業を、一人で、数分で、終わらせてしまう。
巨大な、鉄骨を、数本、まとめて、担ぎ、
トラックを、片手で、持ち上げて、移動させ、
固い、岩盤を、素手で、砕いていく。
その、超人的な、働きぶりは、復興作業の、速度を、劇的に、向上させた。
そして、その姿は、民衆の、目に、新たな、伝説として、焼き付いた。
破壊神を、倒す、戦闘の、神。
そして、破壊された、街を、再生させる、創造の、神。
大和は、ただ、罪滅ぼしの、つもりで、ボランティア活動に、勤しんでいるだけ。
その、善意の、行動が、またしても、自身の、神格化を、加速させているとは、夢にも、思っていなかった。
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