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第七十四話 水の神殿と囚われの継承者
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セイレーンとの激闘が終わり、嵐が去った海は、嘘のように穏やかだった。シーサーペント号は、傷ついた船体を休ませるかのように、静かに波に揺られている。
「……やったんですね、ノア様」
クロエが、まだ興奮の冷めやらぬ様子でノアの元へ駆け寄る。仲間たちも、互いの健闘を称え合い、安堵の表情を浮かべていた。
「皆のおかげだよ。僕一人じゃ、何もできなかった」
ノアは、仲間たちの顔を見渡し、心からの感謝を告げた。風と大地、剣と魔法、そして呪い。それぞれの力が一つになった時、魔王軍の幹部という強大な敵さえも打ち破ることができた。この勝利は、彼らに大きな自信と、そしてより深い絆をもたらした。
「見てください!」
ミオが、前方を指さして声を上げた。
濃い霧が晴れていくと、その先に、巨大な島影が姿を現した。島全体が、美しい白亜の神殿で構成されており、その中央からは、巨大な滝が流れ落ちて、海へと注いでいる。あれが、目的地『アクア・サンクタム』だ。
だが、その神聖な光景とは裏腹に、島全体からは禍々しい魔力の澱みが立ち上っていた。
「間違いない。セイレーンは、この島を守る番人だったんだ。そして、この島の魔力を利用して、あの嵐を……」
エリオが、眉をひそめて分析する。
「つまり、本丸はこれから、ということか」
ルナの言葉に、皆の表情が再び引き締まった。
船が島の港に着くと、そこは不気味なほど静まり返っていた。本来なら、神殿に仕える神官や巡礼者で賑わっているはずの場所だ。だが、人影は一つも見当たらない。
一行は、船を降り、神殿の内部へと足を踏み入れた。回廊の壁には、水の精霊や、海の生物たちの美しい彫刻が施されている。だが、その神聖な空間は、邪悪な魔力によって汚され、淀んだ空気が漂っていた。
「酷い……。水の精霊たちが、苦しんでいる……」
水の流れに敏感なミオが、悲しそうに呟く。
一行が神殿の中央、大聖堂へとたどり着いた時、その異様な光景に息を呑んだ。
大聖堂の中央にあるはずの聖なる泉は、黒く濁り、ヘドロのような泡を立てていた。そして、その泉の中央に、一人の青年が、黒い魔力の鎖で縛り付けられ、宙吊りにされていたのだ。
青年の体はぐったりとしており、意識はないようだった。その体からは、絶えず生命力と魔力が吸い上げられ、汚れた泉へと注ぎ込まれている。彼が、『水の呪い』の継承者に違いなかった。
そして、その泉のほとりには、一体の巨大な魔物が鎮座していた。その姿は、蟹と蜘蛛を合わせたような、甲殻を持つ異形の怪物。その全身からは、セイレーンをも上回る、強大な魔王軍の気配が放たれている。
「ようこそ、人間の子供たちよ」
怪物の、いくつもの目が一斉にノアたちを見た。その声は、甲殻を擦り合わせるような、不快な響きを持っていた。
「我が名は、魔将軍キャンサー。この聖域を、我が主、魔王様の新たな拠点とするため、浄化作業を行っているところだ。この小僧の力を使えば、この海の全てを、我が主の意のままに染め上げることができる」
キャンサーは、楽しそうに言った。
「邪魔をした罪は重いぞ。セイレーンのように、海の藻屑となるか。それとも、この小僧のように、我が主の糧となるか。選ばせてやろう」
「ふざけるな!」
クロエが、怒りに任せて斬りかかろうとする。だが、キャンサーはその巨体を揺らし、嘲笑った。
「無駄だ。この神殿は、すでに我が魔力に満ちている。ここでは、お前たちの力は半減し、我が力は倍増する。地の利は、完全に我にあるのだ」
キャンサーの言う通り、神殿に満ちる邪悪な魔力が、仲間たちの動きを鈍らせ、魔力の流れを阻害していた。
「くっ……。体が、重い……」
ジンでさえ、大地との繋がりを妨げられ、苦しげな表情を浮かべている。
絶望的な状況。敵の本拠地で、最悪の敵と対峙する。
「……ノア、どうする?」
ルナが、小声でノアに尋ねる。
ノアは、黙って泉の中央に囚われている青年を見つめていた。彼の苦しみが、痛いほど伝わってくる。そして、ノアは、この状況を打破するための、ただ一つの方法に気づいていた。
それは、今までで最も危険で、そして無謀な賭けだった。
「僕が、あの泉を浄化する」
ノアは、静かに、しかしきっぱりと言った。
「えっ!?」
仲間たちが、驚愕の声を上げる。
「あの泉は、この神殿の魔力の源泉だ。そして、今は魔王軍の呪いの坩堝になっている。僕が、あの呪いの奔流に直接触れて、【呪物錬成】で、その流れを書き換えるんだ」
「無茶だ、ノア! そんなことをすれば、お前の魂ごと呪いに飲み込まれてしまうぞ!」
エリオが、必死で止めようとする。
「でも、それしか方法はない。この神殿の呪いを浄化できれば、彼の力は弱まり、僕たちの力は元に戻る。勝機は、そこにしかない」
ノアは、仲間たちの顔を見渡し、微笑んだ。
「僕を、信じてくれ。皆が、僕が浄化を終えるまでの時間を稼いでくれれば、必ず勝てる」
その瞳には、揺るぎない覚悟と、仲間への絶対的な信頼が宿っていた。
仲間たちは、もう何も言えなかった。彼らは、ノアの覚悟を受け止め、それぞれの武器を固く握りしめた。
「……分かった。死ぬなよ、ノア」
ルナの言葉を合図に、【ノアの箱舟】の、最も困難な戦いが始まった。ノアの命を賭けた儀式が完了するまで、彼らは、この絶望的な戦場で、魔将軍を足止めしなければならないのだ。
「……やったんですね、ノア様」
クロエが、まだ興奮の冷めやらぬ様子でノアの元へ駆け寄る。仲間たちも、互いの健闘を称え合い、安堵の表情を浮かべていた。
「皆のおかげだよ。僕一人じゃ、何もできなかった」
ノアは、仲間たちの顔を見渡し、心からの感謝を告げた。風と大地、剣と魔法、そして呪い。それぞれの力が一つになった時、魔王軍の幹部という強大な敵さえも打ち破ることができた。この勝利は、彼らに大きな自信と、そしてより深い絆をもたらした。
「見てください!」
ミオが、前方を指さして声を上げた。
濃い霧が晴れていくと、その先に、巨大な島影が姿を現した。島全体が、美しい白亜の神殿で構成されており、その中央からは、巨大な滝が流れ落ちて、海へと注いでいる。あれが、目的地『アクア・サンクタム』だ。
だが、その神聖な光景とは裏腹に、島全体からは禍々しい魔力の澱みが立ち上っていた。
「間違いない。セイレーンは、この島を守る番人だったんだ。そして、この島の魔力を利用して、あの嵐を……」
エリオが、眉をひそめて分析する。
「つまり、本丸はこれから、ということか」
ルナの言葉に、皆の表情が再び引き締まった。
船が島の港に着くと、そこは不気味なほど静まり返っていた。本来なら、神殿に仕える神官や巡礼者で賑わっているはずの場所だ。だが、人影は一つも見当たらない。
一行は、船を降り、神殿の内部へと足を踏み入れた。回廊の壁には、水の精霊や、海の生物たちの美しい彫刻が施されている。だが、その神聖な空間は、邪悪な魔力によって汚され、淀んだ空気が漂っていた。
「酷い……。水の精霊たちが、苦しんでいる……」
水の流れに敏感なミオが、悲しそうに呟く。
一行が神殿の中央、大聖堂へとたどり着いた時、その異様な光景に息を呑んだ。
大聖堂の中央にあるはずの聖なる泉は、黒く濁り、ヘドロのような泡を立てていた。そして、その泉の中央に、一人の青年が、黒い魔力の鎖で縛り付けられ、宙吊りにされていたのだ。
青年の体はぐったりとしており、意識はないようだった。その体からは、絶えず生命力と魔力が吸い上げられ、汚れた泉へと注ぎ込まれている。彼が、『水の呪い』の継承者に違いなかった。
そして、その泉のほとりには、一体の巨大な魔物が鎮座していた。その姿は、蟹と蜘蛛を合わせたような、甲殻を持つ異形の怪物。その全身からは、セイレーンをも上回る、強大な魔王軍の気配が放たれている。
「ようこそ、人間の子供たちよ」
怪物の、いくつもの目が一斉にノアたちを見た。その声は、甲殻を擦り合わせるような、不快な響きを持っていた。
「我が名は、魔将軍キャンサー。この聖域を、我が主、魔王様の新たな拠点とするため、浄化作業を行っているところだ。この小僧の力を使えば、この海の全てを、我が主の意のままに染め上げることができる」
キャンサーは、楽しそうに言った。
「邪魔をした罪は重いぞ。セイレーンのように、海の藻屑となるか。それとも、この小僧のように、我が主の糧となるか。選ばせてやろう」
「ふざけるな!」
クロエが、怒りに任せて斬りかかろうとする。だが、キャンサーはその巨体を揺らし、嘲笑った。
「無駄だ。この神殿は、すでに我が魔力に満ちている。ここでは、お前たちの力は半減し、我が力は倍増する。地の利は、完全に我にあるのだ」
キャンサーの言う通り、神殿に満ちる邪悪な魔力が、仲間たちの動きを鈍らせ、魔力の流れを阻害していた。
「くっ……。体が、重い……」
ジンでさえ、大地との繋がりを妨げられ、苦しげな表情を浮かべている。
絶望的な状況。敵の本拠地で、最悪の敵と対峙する。
「……ノア、どうする?」
ルナが、小声でノアに尋ねる。
ノアは、黙って泉の中央に囚われている青年を見つめていた。彼の苦しみが、痛いほど伝わってくる。そして、ノアは、この状況を打破するための、ただ一つの方法に気づいていた。
それは、今までで最も危険で、そして無謀な賭けだった。
「僕が、あの泉を浄化する」
ノアは、静かに、しかしきっぱりと言った。
「えっ!?」
仲間たちが、驚愕の声を上げる。
「あの泉は、この神殿の魔力の源泉だ。そして、今は魔王軍の呪いの坩堝になっている。僕が、あの呪いの奔流に直接触れて、【呪物錬成】で、その流れを書き換えるんだ」
「無茶だ、ノア! そんなことをすれば、お前の魂ごと呪いに飲み込まれてしまうぞ!」
エリオが、必死で止めようとする。
「でも、それしか方法はない。この神殿の呪いを浄化できれば、彼の力は弱まり、僕たちの力は元に戻る。勝機は、そこにしかない」
ノアは、仲間たちの顔を見渡し、微笑んだ。
「僕を、信じてくれ。皆が、僕が浄化を終えるまでの時間を稼いでくれれば、必ず勝てる」
その瞳には、揺るぎない覚悟と、仲間への絶対的な信頼が宿っていた。
仲間たちは、もう何も言えなかった。彼らは、ノアの覚悟を受け止め、それぞれの武器を固く握りしめた。
「……分かった。死ぬなよ、ノア」
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