異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜

芍薬甘草湯

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その後

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 あれから3日後、エリーゼ様が隔離病棟から一般病棟の個室に移られたと聞いてお見舞いに向かった。

「まぁ、エドガー様!」
「エリーゼ様、お加減はいかがですか?」

「わたくし、お陰様でもうすっかり良くなりましたのよ」
「まだ無理してはいけませんよ」
 ベッドから起きあがろうとするのを制した。ポーションの使い方が限定的な肺のみの使用で体力の回復まではできなかったのだから。

「エドガー様がそうおっしゃるならそうさせていただきますわね。ドクターエミリアから伺いましたわ、この度はメッサーラの民を救っていただきありがとうございました」
 エリーゼ様は自分がこんな状態でも民の事を考えているらしい。素晴らしい、貴族令嬢の鑑だな。

「いや、俺は何も‥‥‥」
「エドガー様がいろいろと考えてくださらなかったらこの街は未だに感染が拡大していた事でしょう。全ての民に代わってお礼を言わせてくださいませ」

 絶世の美少女からこう面と向かってお礼を言われると恥ずかしいやらなんとやら。

「そ、そういえばドクターエミリアは?」
「ドクターは今も治療の真っ最中ですわ。そういえばマスクにも工夫を凝らして下さったそうですわね」
「いやぁ、それはマッシュ達が‥‥‥」
 マッシュは今回の件で大活躍だったな。
 浄化マスクは予想以上に効果を発揮したようだな。ここの医療官はもちろんみんな着けている。

「エドガー様、そろそろお暇《いとま》されては?」
「そうだな、エリーゼ様は病み上がりだし。また来ますよ」
「絶対ですわよ!? ワタクシ待ってますからね?」

 だいぶ元気になったようで良かった。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

その後、ドクターエミリアによる緊急時のポーションミスト治療法の確立やフィルさんの感染拡大防止活動、マッシュ達の作った浄化マスクの普及に伴い急速に感染症は落ち着いていった。
 そして俺が来てから二週間ののちに衛生保健所より終息宣言が出された。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 ゲオルグ様に呼ばれた。と言っても寝泊まりしているのはそのゲオルグ様のお屋敷なんだけど。

 臣下の礼の姿勢で待つ。程なくやってきて領主の席に座る気配がした。

「エドガー・テオドールよ。かつてない程の此度の活躍ぶり、ウェストール領主として心より感謝する」
「勿体なきお言葉にございます」

「お主の考案した治療法と予防法については王都にも伝えておいた。王都も感染状況が深刻だからな。事後報告で悪いが」
「いえ、王国のために役立てて頂ければ幸いでございます」
 そりゃ衛生レベルは高い方がいいからな。
 ‥‥‥ちょっと待てよ、王都? 

「閣下、質問失礼致します。先程王都と仰いましたでしょうか?」

「あぁ、言った。この国の中枢は王都だからな。何かまずかったか? それともうその姿勢はいいぞ。楽にせい」
「‥‥‥あ、はい。えっと一応私の故郷になりますので」

「おお、そうであったな。ならば胸を張って凱旋出来るではないか!!」
 ちょーっとそういう感じじゃないんだよなぁ。帰りたいという感情も微塵もないし‥‥‥。
 ん? 凱旋?

「あの‥‥‥、私はこの後テオドールに戻ってよろしいのですよね?」
「いや、明日から王都に向かってもらう。王都の衛生庁にて治療法と予防法について説明してもらいたいのだ」

「えぇ!? ドクターエミリアとかが行けばいいじゃないですか!?」
「ドクターはここの医官だ。そして叙爵の件もあるのでちょうど良かろう?」

ん? また何か変な言葉が聞こえたぞ?

「‥‥‥先程叙爵と聞こえましたが?」
「これだけの活躍をしたら王国としてもちゃんとした爵位を授けねばなるまいよ。当たり前であろう?」
 ちゃんとした爵位‥‥‥国王陛下から賜るやつか!
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