異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜

芍薬甘草湯

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風呂上がりには

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「エドガーくん! 温泉って最高ね!」
「エドガー様、とっても気持ちよかったです。また入りたいですわ!」

 イザベラ様、エリーゼ様と気に入ってくれたようで良かった。
 まぁぶっちゃけ反対意見が出た事はない。

 あ、そういえばティナは‥‥‥?

 ‥‥‥視界の端をそそくさと去って行ったのであの後は女湯に戻ったのだろう。
 

「お気に召しましたようで何よりです。お風呂上がりのお飲み物をご用意致します。まずは是非そちらにお掛けになってお寛ぎください」
 二人を畳敷きの部屋に座らせる。

「? これは‥‥‥?」
「『畳』という床材です。植物で編んだものを重ねて作ってます。独特の感触と香りがすると思います。どうぞ横になってみてください」
 温泉といえば和風、和風建築に畳は外せないからな。井草っぽい草を見つけてイブに作ってもらった。

 言われるままにゴロンと横になる母娘。
 この貴族様はこういうの躊躇しないな。

「固いでもなく柔らかいでもない不思議な感触ですわ」
「確かに独特な感じね。私はコレ好きだわ」

 戻って来たティナが見えた。

「ティナ、飲み物の用意を頼む」
「かしこまりました。先程は失礼致しました」

 イザベラ様にはキンキンに冷えたビールを。
 エリーゼ様にはキンキンに冷えた炭酸入り果実水を。

「ッ!!! ビールってこんなに美味しいんですの!?」
「!!!!? 口の中に何かいますわ!? シュワーってしますもの!」

 あつく火照った身体に沁み渡る事でしょう。
 あー、俺もビール飲みたいわ‥‥‥。
 年齢的に飲めないのでエリーゼ様とお揃いの炭酸果実水だけどな。

 にしてもエリーゼ様のリアクションかわいいな。炭酸飲料なんてないもんな。ちなみにソーダ◯トリーム的な魔道具で作った。

「エリーゼ様、それは炭酸ガスという物が溶けておりまして‥‥‥」
「‥‥‥シュワーが消えましたわ」
「ふふふ、かわいいわね」

 イザベラ様は冷たいビールとかわいい娘のリアクションにご満悦だ。俺も自然と頬が緩む。

「もう、二人して子供扱いして!! ヒドイですわ!」
 ぷーっとエリーゼ様が膨れてしまった。

「お代わりいかがですか? エリーゼ様」
「‥‥‥いただきますわ」

「こちらもお願い、エドガーくん」
「あ、もうすぐ夕飯ですのでビールはご遠慮ください」

「そんな‥‥‥ヒドイわ。もう‥‥‥」
 ぷーっとイザベラ様も膨れた。
 リアクションが娘と同じじゃないか。
 そっくり母娘だな!
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