アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯

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トーナメント地方予選編

予選当日

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 武術トーナメント予選当日になった。上位二名まで、つまり決勝まで残れば王国で行われる本戦に出場する資格が得られる。

 人の多さにソフィアが目を丸くする。
「しかしものすごい人数じゃな、これが全て参加者なのか?」
 確かにお祭り騒ぎにしか思えないほどの人数だ。

 そして冒険者ギルドで見かけたことのあるような顔がちらほらと。冒険者なんて奴らは一攫千金を狙うのがある意味当たり前だもんな。
 
 
「まぁ付き添いとかもいるだろうから全員出るわけではないだろ。でも毎年出場人数が多いから予備予選をするらしいぜ」

 予選トーナメント(本予選)に出場するためにさらにその下の予備予選(今日の試合)を勝ち抜かないといけないらしい。

 俺とソフィアは受付へと向かう。
 今日はルーナは留守番だ。予備予選は観客は入れないらしい。

 受付に到着。参加票に記名して参加料を二人分支払う。ソフィアは相変わらず字が書けない読めないなので俺が代筆した。

 参加者は327人、本予選に出場出来るのは8名。なので8ブロックに分けてブロックで優勝すれば本予選に出場出来るわけだ。ソフィアとはブロック被りたくないな。

 ‥‥‥外れたようだ、良かった。

 俺は8ブロック、ソフィアは1ブロックだった。どうせ当たるのなら本予選で当たりたい。俺は本予選に出場出来るのかわからないけど。

「アル殿、ずいぶんと緊張しとるようじゃの。安心せい、今のお主なら秘薬無しでも充分勝ち抜けるはずじゃ」
「ほんとかよ‥‥‥?」
 軽く言ってくれるなぁ。

「出場者の方は各ブロックの武舞台周辺に集まってください!」
 案内の声が響いた。

「じゃあな、ソフィア。やりすぎるなよ」
「お主もしっかり勝ち抜くんじゃぞ」
 ソフィアと別れた。さてと、頑張りますか。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「ここは第8ブロックです。違う方は今のうちに移動してくださーい」

 間違えずに来られたみたいだ。
 ここにいるのはだいたい40人くらい、女の人も思ったよりいるんだな。

 女の人相手だと少しやりにくいな。そんな事言ってらんないんだけどさ。

「ルールの説明を致します。各ブロックから勝ち抜いた一名が明日からの本予選に出場出来ます。本予選からは一人一日一試合の日程になっております。武器や魔法、魔道具の使用制限は特にありません。従って命の保証は出来ませんのでご了承ください。相手が強いと思ったらご自分で棄権してください」

 参加者は全員受付で承諾書にサインしているからな。

 そして予備予選は今日一日で本予選出場者を決めるようだな。40人いるとして試合数はマイナス1試合、一試合最大10分だとしても六~七時間くらいで終わるだろう。

 本予選は一日一試合なのであれば竜の秘薬を使ったとしてもポーションを飲んで寝ればなんとかなりそうだな。まぁ寿命は縮むんだけどな。

「説明は以上になります。では始めます。受付番号の8番と16番の方から武舞台に上がってください!」
 なるほど、そういう順番か。わかりやすいな。
 俺は168番だからまだまだかかりそうだな。
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