アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯

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トーナメント地方予選編

決勝前

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 決勝戦当日
「さぁ、いよいよじゃな! 待ち遠しかったぞ」

 昨日の夜はあのソフィアが何もせずに早めに休んだ。こちらが少し拍子抜けしたくらいだ。
「この試合のためにここまで来たと言っても過言ではないのじゃ」
「そうなのか?」

「最初からアル殿と戦うことを想定しておったのじゃ。我の全力が出せる相手はあの薬を使ったアル殿だけじゃと」
「そうだったのか」

「我の魔力を最高まで高めるのにちと時間がかかるでの。合図を出してから薬を使ってくれんか? 一分一秒でも長く楽しみたいのでの」

「わかった、それでいいよ。知っての通り効力が切れた後はほとんど動けなくなるだろうからその後はよろしく頼むぞ」

 大会アナウンスが入る。
「王国武闘トーナメント・メディシス領本予選大会決勝戦を開始致します!! ソフィア選手とアルフレッド選手の入場です!!」

 割れんばかりの大歓声に包まれる。

「二人の護符の確認を行います。‥‥‥はい、OKです。それでは双方準備は良いですか? はじめっ!!」

「はぁぁぁっ!!!」
 ソフィアが魔力を纏い高めていく。俺は竜の秘薬(上)を取り出してスタンバイしておく。

 やがてソフィアの魔力が赤く色付き始める。するとソフィアは目配せをした。これが合図なのだろう。俺は秘薬を頭から掛けた。

「そろそろ頃合いじゃ、では始めようかの」
「こちらもいいぞ」
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