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王都学院 編
入学式
しおりを挟むクリフと友達になった。優秀なのにいい奴だ。魔法科は120人いて5クラスに上からSABCと別れる。一年で入れ替えがあり成績次第で上下する。
クリフはSクラスだろうから同じになれるといいのだが。
さて入学式が始まる。みんな制服に着られているな、精神年齢50過ぎのおっさんから見れば初々しい。
学院長挨拶だ。クリフに似てるな、親戚か?
エステル エステラーゼ うん、似てるよな。あとで聞いてみよう。
「新入生諸君、入学おめでとう。学院長のマチルダ•エステルだ。これから諸君らはこの学院で学び育つ訳だが自分の行動に責任と誇りを持っていただきたい。ここを卒業すれば社会人である。校風は自由だが規則もある。それと学院内に於いては身分の差は無い。身分による差別や忖度は禁止する。肝に銘じておくように。
それでは皆が素晴らしい学院生活を送れる事を心より願い学院長挨拶とする。以上だ。」
次は新入生代表挨拶だ。
「新入生代表 シャルロット•ヤーパニー」
あ、殿下だ。殿下とマリアは武術科だろうな。
「新入生代表のシャルロット•ヤーパニーです。ワタクシは王族ではありますが先程学院長先生の仰った通り身分の差なく皆様と親しくなりたく存じます。どうぞ気軽にお声掛けください。皆様と共にこの学院生活を充実して過ごせるよう期待しております。新入生の皆様、先生方、諸先輩方今後ともよろしくお願い致します。 新入生代表 シャルロット•ヤーパニー」
割れんばかりの拍手喝采を受け殿下が退場する。目があって微笑まれたのは気のせいじゃないだろう。
「ネロ!来ていたのね⁉︎」
殿下が話しかけてきた、有言実行だな。
「殿下もご機嫌麗しく。」
「やめて、その口調、殿下もダメよ。シャルと呼びなさい」
「シャル様‥‥‥」
「ダメ」
「‥‥‥シャル、挨拶決まってたよ」
「ありがとう、ネロは特待生合格でしょ」
「お陰様で」
「さすがは神きゅ‥」
思わずシャルの唇に手を当て小声で
「こんな所でバラすな」
「ごめんなさい」
それを見た護衛っぽいメガネ美人にすごく怒られる。
「未婚の女性の口に手を当てるなんて‥‥‥、貴方、覚悟は出来ておりますか?」
「やめなさい、ララ。ネロなら構わないわ」
「‥‥‥わかりました」
怖ぇー、気を付けよう。
「あー、ネロ。と、王女様、ご機嫌麗しゅう」
「アナタもその口調やめなさい。えーっと」
「マリアです、シャルロットさん」
「ネロの友達ね?シャルでいいわ。同じ武術科よね?」
「うん、私は槍術。シャルは剣術よね?」
対応早いな、さすがマリア。
「殿下、そろそろ」
「わかったわ、ネロ、またね」
「私も行こう、じゃあね、ネロ」
二人で話しながら行ってしまった。
「すごいね、ネロ。さっきの王女殿下だよね?」
「見てたの、クリフ。声掛けてくれれば紹介したのに。」
「いやいや、いいよ。それより教室に行こう。クラス分け発表になってるよ。」
「あ、そうだね。一緒だと良いけどね」
会場を後にして教室に戻る事にした。
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