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冒険者 編
竜の剣 竜の槍
しおりを挟む武器が出来たようなので、ガンドルフさんの工房へ向かう。代金も王家持ちなのでせめて何か持って行こうと考えて、ドワーフなら酒だろうと酒屋に行って強くて美味い酒を購入した。ウィスキーなら喜ぶんじゃないかな?
で、思いついたことが有って、ウィスキーから魔法で水分を減らしてみた。すごく濃くて強くなってしまったが、ドワーフなら喜ぶかもと、ニ本分のウィスキーから濃厚ウィスキーを一本作ってみた。
「どうだ?持って振ってみてくれ」
工房の裏庭に出て、まずはシャルが振ってみる。
ヒュンヒュン!!!!
「すごいわ!さすがガンドルフさんね!」
火竜鱗剣 45 火属性
なるほど、レッドドラゴンの鱗で作られた剣だから火属性になるだろうな。
マリアも槍を振ってみる、みんな少し離れる。
ブン!!ブン!!
「こんなに手に馴染む槍は初めてです!」
竜牙槍 42 無属性
固有技 ドラゴンダイブ
牙は無属性になるのか、あと技が付いてる!
あとでやってもらおう。
「ふむ、問題無さそうだな」
二人は夢中で剣と槍を振ってる。
「良かった。二人が気に入って貰えれば何よりだよ。ガンドルフさんありがとう」
「なに、お主こそドラゴン素材の仕事をくれてありがとよ」
「せめてものお礼にコレどうぞ」
「ん?酒か?やたら色が濃いが?」
「俺が作ってみたものなのでお試しください。あと普通のも有りますんで」
濃厚ウィスキーと普通のウィスキー両方持ってきた。さすがドワーフ、早速開け始める。
「どれ、‥‥‥グホォッ!!!!ゲホゲホ‥‥‥なんじゃコレは?」
「大丈夫ですか?」
「美味い!!!!濃くて強い!どうやって作ったんじゃ?教えてくれい!」
ドワーフの太い腕で両肩を揺すられる、ぐぇ、気持ち悪い。マリアが助けてくれた。
「ガンドルフさん、ネロが死んじゃう」
「あ、すまん。しかしこの酒は‥‥‥」
「ネロ、大丈夫?」
「うぅ~ん、なんとか‥‥」
「すまんのう、ネロとやら。しかしお主貧弱じゃの」
正に貧弱な男の見本です、ってやかましいわ!
「これでもマシになってますけどね」
「物理攻撃に弱いもんね、ネロ」
マリアぶっちゃけたな。
「魔力が有り余って強過ぎるからこれくらいは仕方ないわよ」
シャルはフォローになってないぞ。
濃厚ウィスキーの作り方は俺にしか出来ない話をしたら、ガンドルフさんがガックリ肩を落としていた。
まぁ、たまに持ってくるから楽しみにしててよ。
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