転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー

芍薬甘草湯

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冒険者 編

新ダンジョン

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 水神様になってしまった俺は、魔力が人の基準では計れなくなってしまった。魔力の訓練も、もうあまり必要無くなってしまっている。

 魔力増強の訓練に当てていた時間をどうするか?
とりあえずは、剣術でもやってみるか?
 腕力、体力の向上に努めておくのは悪い事では有るまい。あまりに腕が残念なので、シャルやローズには見せられないのだが。

 あ、マチルダ先生には伝えておかないとな。あの人鑑定出来るし、後からバレると面倒だ。
 大事な収入源なのでそういうところはキチンとしておこう。

「ネロ、どうしたニャ?黄昏てるニャ」
「旦那、考え事かい?」

 ローズとサラがやって来て俺の隣に座り、身体を擦り付ける。コレは意識的にしているものではなく、本能的に無意識で行なっているのだと言う。
 つまり、二人からは警戒されなくなったという事だろう。

「今回の件でSランクには上がらないようだ。と、なるとダンジョンにでも潜ろうかなと思ってな」

「いいニャ、付き合うニャ」
「旦那、あちしも行くぜ。貴族領じゃ役に立たなかったからな」

 よし、決まりだ。装備も出来たようだし、少し潜るか。

「そう言えば新しいダンジョンが見つかったらしいニャ。ネロなら、うってつけニャ」
「あそこか。確かに旦那なら楽勝だろうぜ」

「ん?どんなダンジョンなんだ?」
「「海のダンジョン」ニャ」
 おぉぅ、何というご都合主義。

「ネロ、ありがとう。呼ぼうと思っていたところだったんだよ」
「海のダンジョンなんですか?海の中?」

「そうなんだ、だから普通には誰も入れない。しかしモンスターだけは出てきてしまう。冒険者を送り込めれば素材が回収出来るから、通常のダンジョンなら旨味があるんだがな」
 新しく見つかったダンジョンではたまにあるらしいが、旨味が少ないから潰してしまった方が良いケースがあるらしい。

「じゃあ無くなった方がいいんですか?」
「出来るならそうして貰いたいが‥‥‥」

「ダンジョンボスを倒して、コアを抜き取ればいいんですよね?」

「その通りだ、頼めるか?」
「まぁ、多分大丈夫です。お任せください」

 場所を聞き、向かう。一応猫二人も連れてきた。

「うちら、入れないニャ?」
「あちし達行っても意味ねーんじゃね?」

「まぁまぁ、試してみたい事が有るからさ。付き合ってくれよ」

 ダンジョンに到着、入り口の半分くらい海水に浸かっている。全部じゃないんだな。

「やっぱり駄目だぜ、旦那。装備も濡れるし、こんなに水に浸かったら普段通りに動けねーよ」
「せっかくの新装備、海水に浸けたくないニャ~」

「まぁ、見てろって」

 要するにこのダンジョンの水位を減らせば良いのだ、リヴィアもやってたから今の俺なら出来るだろう。

 はい、出来ました。
 そんなに難しくなかった。
 俺にとっては剣を振る方が難しい。

「水位が下がって、ちょっと濡れてるダンジョンくらいになったニャ。ネロのせいニャ?」
「コレなら、あちし達でも入れるぜ」

「よし、行こう。サラ、罠対応と索敵頼むぞ」
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