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4 聖魔術師の幻影編
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それから、最後に、新リテラ王国の魔術師についての話を聞いているうちに、車は王城へとたどり着いた。
車から降りると、案内の人間に先導されて、だだっ広い城内をひたすら歩かされる。
ダイアナ嬢が足が痛い、いつまで歩かせるつもりか、と文句を言い始める頃には、謁見の間に到着した。
「着きましたわね」
国王との謁見をすみやかに終わらせると、ようやく到着した実感が湧いてきたようだ。ソニアも珍しくはしゃいでいる。
言葉にははしゃいでいる感じが微塵もないけど、これでもソニアはかなり興奮していた。
表情もふだんと大差ないけど、よくよく見ると耳がほんのり赤い。
興奮するソニアに「うん」と同意すると、今度はリュリュ先輩が周りを見上げながらぐるっと一回転した。
「建物の感じとか、グラディアとあまり変わらないんだねー」
リュリュ先輩も新リテラ王国へは初めてなようで、かなり興奮しているようだった。
ソニアへの返事と同じように、リュリュ先輩に対しても、私は「うん」と同意する。
少し離れたところには、カス王子とダイアナ嬢、そしてフォセル嬢がいて、ダイアナ嬢が、
「まったくこれだから。国外に不慣れな人とは行動したくないんですわ!」
と、嫌味な声をあげるのが聞こえてきた。
「セイクリウス先輩は、よく国外に行かれてるんですね」
感心したような声をあげているのはフォセル嬢だ。
「わたくしくらいの人間になると、国外にもあちこち出かけるものですのよ!」
「凄いですね! 今までどちらに行かれたんですか?」
「アルゲン大公国やアユリ海岸ですけど、ご存知かしら? どちらも保養にちょうどいいところですのよ?」
うん、どちらも正確には国外じゃないよね?
アルゲン大公国はアエレウス大公国と同じで、グラディア王国の一地方。大公領という方がしっくりくる。
アユリ海岸に至っては完全に国内だ。南部の温かな海に面した貴族の別荘地が密集している。
もしかしなくても、国内なのに国外と勘違いをしている様子。それも自信満々に。
あー、そういえば、グリプス伯が言ってたな。他人の話は聞かないって。
それって勉強の話も聞かないってことだったんだと、改めて、ダイアナ嬢のヤバさを知った。
そうこうしているうちに、私たちは次の目的地に到着する。
王城内の建物はどれも真っ白な外観で、ところどころに複雑な紋様が刻まれていた。
今、目の前にある建物は、紋様がさらに複雑に絡まっていて、数も多い。
建物の感じは確かにグラディア王国と似ているけれど、この紋様は新リテラ王国独特のもの。
国内では見たことがない。
たぶん。
あれ?
たぶんだけど、見覚えがあるような気もしてくる。
どこで見たんだっけな。
魔法陣とも少し違うようで、私は建物の外観をじっと眺める。眺めてもどこで見たのかまでは思い出せなかった。
そして、建物からはぞろぞろと白い服装の人々が出てくる。私たちが到着するのを待ちかまえていたかのように。
あまりにもタイミングが良すぎるので、私たちが来たのをどこかで見張っていたのかもしれない。
白い服装の人々は、綺麗に一列に整列し、身体を半分折って、一礼をした。
「ようこそ、新リテラ王国へ」
そう言って出迎えてくれたのは、茶色の色ガラスを嵌め込んだ眼鏡が特徴的な、細身で背の高い金髪の女性。年の頃は四十代くらいだろうか。
最初に声を発した女性の合図で、折った身体を一斉に起こす。
女性は一歩前に歩み出ると、自己紹介を始めた。
「王宮魔術師長を勤めます、メッサリーナ・サンクタスです。お披露目会は二日後ですが、それまで皆様の案内を担当しますので、よろしくお願いいたします」
どうやら、ここは王宮魔術師の建物のようで、白い服装の人たちは全員、魔術師のようだ。
魔力はそこそこ感じられる。ただし、強くはない。
魔術師長を名乗るメッサリーナ殿でも、ダイアナ嬢程度。
魔術師たちが着ている白い服をよく見ると、襟首のところや袖の先など、ところどころに建物と似たような紋様が刺繍されている。
魔術師たちの服にまで入っているとなると、やはり、紋様はただの飾りではなさそうだ。魔法陣か魔法的な印か何か。
とにかく、今の私の知識には無いものなので、後でケルビウスにまとめて聞いてみよう。
「続いて、皆様の警護を担当する騎士隊を紹介を…………」
遠い昔にどこかで見たことのあるような紋様を眺めながら、私は魔術師長の話を聞いている振りをした。
自己紹介が終わった後は、王宮魔術師の建物の中に案内され、あちこち連れて歩かされていた。
またもやというか、何というか。
ダイアナ嬢と、今度はカス王子までもが、疲れたとかなんだとかブツブツ言い始める。
子どもか。
いや、子ども以下か。
そう思ったのは私たちだけでなく、白い服装の魔術師たちも同様だった。白い服装に白い目で見られていて、当事者たちはそれに気がつかない。
「まだ終わりませんの?!」
というダイアナ嬢の失礼極まりない金切り声を遮って、メッサリーナ殿は大きな扉を開けた。
中は広く静かな場所。天井が円くドーム状になっていて、足音がやけに大きく響く。
王宮魔術師の建物の中にあるとは思えないくらい、他の部屋とは違った作り。
メッサリーナ殿は入ってすぐの場所で立ち止まり、部屋の奥を指差した。
「あちらが今回、お披露目をする『金冠』です」
ええっ?!
いきなりの紹介に焦る私。
そんな私を押し退けるようにして、ダイアナ嬢が先頭にやってくる。
「おどきなさい!」
むしろ突進。
ドシン
いきなりぶつかられて、よろよろとよろける私。専属護衛が抱き留めてくれなければ、転んでいるところだったよ、まったく。
それにしても。
いつもなら、このくらいさっと避けられるのに、ぶつかったとしてもよろけることはないのに。
どうやら本当に調子が悪いようだ。私の不調を察したのか、専属護衛の一人が私を抱えるようにして後退する。
前を見ると、どうやらダイアナ嬢が先頭を勝ち取ったようだ。
「まぁ、素敵な金の冠ですわ」
ダイアナ嬢はぶつかったことを悪びれるそぶりもなく、何事もなかったように声をあげている。
他のみんなも、ダイアナ嬢に続いてぞろぞろと押し寄せ、金冠を見物していた。
私だけ、遠くからの鑑賞。
「ホント、キラキラ感が内側から湧き出ているみたい」
フォセル嬢やリュリュ先輩がキャーキャー言いながら金冠を眺めている。
ところが。
遠目のせいか、違和感があった。
「あれ?」
「エルシア、どうかしたー?」
私の声が聞こえたようで、リュリュ先輩が後ろにいる私の方を振り向いた。
「うーん、あれ、銀色に見えるんだけど」
「えー? あれがー?」
もう一度前を向き、うーんと首を大きく横に傾けるリュリュ先輩。
すぐさま、ソニアとともに私に近寄ってきた。
「エルシア、やっぱり疲れてるんじゃないのー?」
「そうなのかなぁ」
曖昧に返事をする私のおでこに、リュリュ先輩は手を当てる。
「熱はなさそうだねー そうだ、移動中、頭も痛いような気がするって言ってたよねー」
「言ってたかも」
ソニアも心配そうな顔を私に向けた。
「確かに、いつものエルシアなら、もう少しキョロキョロと辺りを見回したり、動き回ったりしますわよね」
「私。どういう風に見られてるわけ?」
「いつもより、おとなしすぎるということですわ」
「私、いつも、おとなしいから」
ソニアの心配の仕方が酷いような気もするけど、ソニアの表情は真剣で。周りからは、私の調子がかなり悪そうに見えているらしかった。
私たちが集まっているところへ、グリプス伯がやってくる。
「どうしました?」
まぁ、金冠も見ないで固まっているんだから、不審に思われるよな。
「エルシア、移動疲れみたいー」
「本調子ではなさそうですわ」
二人の言い分を私は無言で頷き、肯定する。
グリプス伯も専属護衛に支えられる私を見て、不調を察してくれたようだ。
「今日は見学して終わりでしょうから、早めに部屋で休ませていただきましょうか」
「はい」
私は素直に返事をする。
良かった、これで身体を休められるし、セラフィアスも呼び出せる。
そう思った私の期待は、続いて発せられたメッサリーナ殿の言葉によって、見事に裏切られた。
車から降りると、案内の人間に先導されて、だだっ広い城内をひたすら歩かされる。
ダイアナ嬢が足が痛い、いつまで歩かせるつもりか、と文句を言い始める頃には、謁見の間に到着した。
「着きましたわね」
国王との謁見をすみやかに終わらせると、ようやく到着した実感が湧いてきたようだ。ソニアも珍しくはしゃいでいる。
言葉にははしゃいでいる感じが微塵もないけど、これでもソニアはかなり興奮していた。
表情もふだんと大差ないけど、よくよく見ると耳がほんのり赤い。
興奮するソニアに「うん」と同意すると、今度はリュリュ先輩が周りを見上げながらぐるっと一回転した。
「建物の感じとか、グラディアとあまり変わらないんだねー」
リュリュ先輩も新リテラ王国へは初めてなようで、かなり興奮しているようだった。
ソニアへの返事と同じように、リュリュ先輩に対しても、私は「うん」と同意する。
少し離れたところには、カス王子とダイアナ嬢、そしてフォセル嬢がいて、ダイアナ嬢が、
「まったくこれだから。国外に不慣れな人とは行動したくないんですわ!」
と、嫌味な声をあげるのが聞こえてきた。
「セイクリウス先輩は、よく国外に行かれてるんですね」
感心したような声をあげているのはフォセル嬢だ。
「わたくしくらいの人間になると、国外にもあちこち出かけるものですのよ!」
「凄いですね! 今までどちらに行かれたんですか?」
「アルゲン大公国やアユリ海岸ですけど、ご存知かしら? どちらも保養にちょうどいいところですのよ?」
うん、どちらも正確には国外じゃないよね?
アルゲン大公国はアエレウス大公国と同じで、グラディア王国の一地方。大公領という方がしっくりくる。
アユリ海岸に至っては完全に国内だ。南部の温かな海に面した貴族の別荘地が密集している。
もしかしなくても、国内なのに国外と勘違いをしている様子。それも自信満々に。
あー、そういえば、グリプス伯が言ってたな。他人の話は聞かないって。
それって勉強の話も聞かないってことだったんだと、改めて、ダイアナ嬢のヤバさを知った。
そうこうしているうちに、私たちは次の目的地に到着する。
王城内の建物はどれも真っ白な外観で、ところどころに複雑な紋様が刻まれていた。
今、目の前にある建物は、紋様がさらに複雑に絡まっていて、数も多い。
建物の感じは確かにグラディア王国と似ているけれど、この紋様は新リテラ王国独特のもの。
国内では見たことがない。
たぶん。
あれ?
たぶんだけど、見覚えがあるような気もしてくる。
どこで見たんだっけな。
魔法陣とも少し違うようで、私は建物の外観をじっと眺める。眺めてもどこで見たのかまでは思い出せなかった。
そして、建物からはぞろぞろと白い服装の人々が出てくる。私たちが到着するのを待ちかまえていたかのように。
あまりにもタイミングが良すぎるので、私たちが来たのをどこかで見張っていたのかもしれない。
白い服装の人々は、綺麗に一列に整列し、身体を半分折って、一礼をした。
「ようこそ、新リテラ王国へ」
そう言って出迎えてくれたのは、茶色の色ガラスを嵌め込んだ眼鏡が特徴的な、細身で背の高い金髪の女性。年の頃は四十代くらいだろうか。
最初に声を発した女性の合図で、折った身体を一斉に起こす。
女性は一歩前に歩み出ると、自己紹介を始めた。
「王宮魔術師長を勤めます、メッサリーナ・サンクタスです。お披露目会は二日後ですが、それまで皆様の案内を担当しますので、よろしくお願いいたします」
どうやら、ここは王宮魔術師の建物のようで、白い服装の人たちは全員、魔術師のようだ。
魔力はそこそこ感じられる。ただし、強くはない。
魔術師長を名乗るメッサリーナ殿でも、ダイアナ嬢程度。
魔術師たちが着ている白い服をよく見ると、襟首のところや袖の先など、ところどころに建物と似たような紋様が刺繍されている。
魔術師たちの服にまで入っているとなると、やはり、紋様はただの飾りではなさそうだ。魔法陣か魔法的な印か何か。
とにかく、今の私の知識には無いものなので、後でケルビウスにまとめて聞いてみよう。
「続いて、皆様の警護を担当する騎士隊を紹介を…………」
遠い昔にどこかで見たことのあるような紋様を眺めながら、私は魔術師長の話を聞いている振りをした。
自己紹介が終わった後は、王宮魔術師の建物の中に案内され、あちこち連れて歩かされていた。
またもやというか、何というか。
ダイアナ嬢と、今度はカス王子までもが、疲れたとかなんだとかブツブツ言い始める。
子どもか。
いや、子ども以下か。
そう思ったのは私たちだけでなく、白い服装の魔術師たちも同様だった。白い服装に白い目で見られていて、当事者たちはそれに気がつかない。
「まだ終わりませんの?!」
というダイアナ嬢の失礼極まりない金切り声を遮って、メッサリーナ殿は大きな扉を開けた。
中は広く静かな場所。天井が円くドーム状になっていて、足音がやけに大きく響く。
王宮魔術師の建物の中にあるとは思えないくらい、他の部屋とは違った作り。
メッサリーナ殿は入ってすぐの場所で立ち止まり、部屋の奥を指差した。
「あちらが今回、お披露目をする『金冠』です」
ええっ?!
いきなりの紹介に焦る私。
そんな私を押し退けるようにして、ダイアナ嬢が先頭にやってくる。
「おどきなさい!」
むしろ突進。
ドシン
いきなりぶつかられて、よろよろとよろける私。専属護衛が抱き留めてくれなければ、転んでいるところだったよ、まったく。
それにしても。
いつもなら、このくらいさっと避けられるのに、ぶつかったとしてもよろけることはないのに。
どうやら本当に調子が悪いようだ。私の不調を察したのか、専属護衛の一人が私を抱えるようにして後退する。
前を見ると、どうやらダイアナ嬢が先頭を勝ち取ったようだ。
「まぁ、素敵な金の冠ですわ」
ダイアナ嬢はぶつかったことを悪びれるそぶりもなく、何事もなかったように声をあげている。
他のみんなも、ダイアナ嬢に続いてぞろぞろと押し寄せ、金冠を見物していた。
私だけ、遠くからの鑑賞。
「ホント、キラキラ感が内側から湧き出ているみたい」
フォセル嬢やリュリュ先輩がキャーキャー言いながら金冠を眺めている。
ところが。
遠目のせいか、違和感があった。
「あれ?」
「エルシア、どうかしたー?」
私の声が聞こえたようで、リュリュ先輩が後ろにいる私の方を振り向いた。
「うーん、あれ、銀色に見えるんだけど」
「えー? あれがー?」
もう一度前を向き、うーんと首を大きく横に傾けるリュリュ先輩。
すぐさま、ソニアとともに私に近寄ってきた。
「エルシア、やっぱり疲れてるんじゃないのー?」
「そうなのかなぁ」
曖昧に返事をする私のおでこに、リュリュ先輩は手を当てる。
「熱はなさそうだねー そうだ、移動中、頭も痛いような気がするって言ってたよねー」
「言ってたかも」
ソニアも心配そうな顔を私に向けた。
「確かに、いつものエルシアなら、もう少しキョロキョロと辺りを見回したり、動き回ったりしますわよね」
「私。どういう風に見られてるわけ?」
「いつもより、おとなしすぎるということですわ」
「私、いつも、おとなしいから」
ソニアの心配の仕方が酷いような気もするけど、ソニアの表情は真剣で。周りからは、私の調子がかなり悪そうに見えているらしかった。
私たちが集まっているところへ、グリプス伯がやってくる。
「どうしました?」
まぁ、金冠も見ないで固まっているんだから、不審に思われるよな。
「エルシア、移動疲れみたいー」
「本調子ではなさそうですわ」
二人の言い分を私は無言で頷き、肯定する。
グリプス伯も専属護衛に支えられる私を見て、不調を察してくれたようだ。
「今日は見学して終わりでしょうから、早めに部屋で休ませていただきましょうか」
「はい」
私は素直に返事をする。
良かった、これで身体を休められるし、セラフィアスも呼び出せる。
そう思った私の期待は、続いて発せられたメッサリーナ殿の言葉によって、見事に裏切られた。
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