悪役令嬢に転生するも魔法に夢中でいたら王子に溺愛されました

黒木 楓

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2章

17話

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 午前が終わり食堂に到着すると、レックス殿下が私達の元にやって来る。

 昼食の時、アスファは騎士達に私のことを報告したいからと、席を外していた。
 テーブル席についた私達は、午前中の出来事について話をする。
 私が午前中に扱った魔法について話すと、レックス殿下は頷いて。

「大量の魔本でリリアンが更に成長できたか……来たのは正解だったな」

「はい。聖魔力に溢れていることもあって、更に強くなっているのを実感できます」

「そうか……俺も同じ気持ちだ」

 そう言うレックス殿下だけど、どこか不安そうにしているのが気になってしまう。
 顔に出ていたのか、レックス殿下が私に尋ねる。

「……そういえば、アスファと名乗った護衛は、どうだ?」

 どうやらレックス殿下は、私の護衛をしているアスファが気になっている様子だ。
 緊張した様子で尋ねるレックス殿下に、私はアスファについて話す。

「最年少で騎士になったと聞いていますけど、それぐらいです」

「そうか。奴がリリアンを凝視しているのがどうも気になってしまったが、何もないのならなによりだ」

 凝視しているとレックス殿下が言うけど、私は今まで気づいていなかった。

 これはレックス殿下が思い込んでいるだけなのか、ただ私の魔力と魔法に興味があるのかがわからない。
 私の返答が嬉しかったようで、レックス殿下は微笑みながら呟く。

「午後からはリリアンの魔法を眺めながら、魔力を使っての鍛錬に入るつもりだ。護衛も俺だけでいいと思うのだがな」

「アスファ君は仕事だから、それは無理だと思うよ」

 どうやらレックス殿下は、私の護衛をアスファがしていることが気に入らない様子だ。

 婚約者だから当然だと思うけど、聖堂内で何かあれば大変だから、ロイの言う通りね。

「まあ短い期間だから、仕方がないと割り切ることにしよう」

 レックス殿下が納得してくれたことに、私は安堵していた。

   ◇◆◇

 その後、昼も一部の人しか入れない書庫に私達は向かって――私は魔本を、レックス殿下達は普通の魔法に関する本を読んでいる。

 午前と違うのはレックス殿下がいるという部分と、昼からバダムが魔法を教えにやって来るという点だ。

 どうやらレックス殿下は、私を凝視しているアスファを警戒している様子だ。
 そのレックス殿下の行動を見て、アスファは苦手になっているのかもしれないと考えていると……書庫に上機嫌なバダムがやって来る。

 アスファからバダムについて聞いたけど……聖堂内でも、かなり優秀な魔法士らしい。
 昔から聖堂に聖者として勤めていて、世界から賢者として認められている魔法士だと聞いている。

 ネーゼとは知り合いだから私のことを知っていて、急遽用事を終えて聖堂に戻ってきたらしい。
 アスファから話を聞いて、ゲームでは一切説明のなかったネーゼがいたからこそ、この場にバダムがいるのだと確信を持つことができている。
 そしてバダムと共に私達は広場に向かうと、バダムは楽しそうな笑顔を見せて。

「これからリリアン様に魔法を教えようと思います。リリアン様がどれほどの魔法を使われるのか、とても楽しみです!」

 バダムのテンションは高く、興味津々な様子だ。

 広場の魔法士達は私達に注目している様子で、私の魔法が気になっているのかもしれない。
 ここで目立ってもゲームの内容とはあまり関係がなさそうだと考えて……とにかく私は、バダムから教わる魔法を使いたくなっていた。
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