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2章
23話
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翌日――私達が聖堂に来てから、五日目になっている。
私達は朝食の後、大賢者ゲオルグが待つ大広間に集まっていた。
ゲームでは五日目にゲオルグと会う予定はなかったけど、三日目に使った私の魔法が原因なのは間違いない。
私達の目の前にゲオルグがいる中、レックス殿下が前に出て。
「ゲオルグ様、俺達を呼び出した理由はリリアンのことですか?」
そうレックス殿下が怒気を含めながら尋ねたのは、今回の件は警告しなかったバダムも悪いと考えているから。
どうやらゲオルグも同じ気持ちのようで、レックス殿下と私に向かって頭を下げている。
「私がバダムに言っておくべきだった。申し訳ない」
この場にいるのはゲオルグの他には私達だけだから、大賢者ゲオルグが頭を下げてもアスファしか驚いていない。
ゲオルグが謝罪するのはそれほどまでのことのようで、頭を上げてから私を眺めて尋ねる。
「リリアンさん、体の方は大丈夫だろうか?」
「はい。魔力はそこまで回復していませんけど……徐々に元に戻りつつあります」
「それはよかった。一昨日バダムが教えようとした魔法によって負荷がかかっているから、今日は魔法を使わない方がいいだろう」
「そうですか……あの、明日なら大丈夫そうでしょうか?」
このままいくと、聖堂内で魔法を使う機会が激減しそうで不安になり、私はゲオルグに尋ねる。
返答が怖かったけど、ゲオルグは頷いて。
「明日のリリアンさんの魔力がどれほど回復しているかになりそうだが……全快していないのなら、ほどほどにするべきだろう」
重要なのは禁止していないということで、これなら明日は抑えながら魔法が使えそう。
聖堂に来ることができた時点で幸運だから、それだけでも十分過ぎる。
「わかりました」
感覚的に、明日には魔力が全快するとは思えないけど、明日から少しだけなら使ってもよさそうね。
今日は本を読んで魔法について学べばいいし、やりたいことが多すぎる。
ゲオルグは試練の準備があると言って、大広間から去って行った。
大広間には私、レックス殿下、ロイ、カレン、アスファだけで……レックス殿下が私達を眺めながら。
「さて……今日は、これからどうする?」
「レックス様、貴方は訓練場に向かう予定ではありませんでしたか?」
「……なんだと?」
発言を聞いたレックス殿下は、呆れた様子になりながら。
「アスファよ。俺の婚約者リリアンが昨日まで倒れていた。傍にいるのは当然だろう」
「……そうですか。失礼いたしました」
レックス殿下の発言にアスファが納得しているけど……この二人は仲が悪そうだ。
恐らくレックス殿下は傍にいるアスファを警戒しているだけで、いつも通りのはず。
それでも……アスファがレックス殿下と関わりたくなさそうで、ここまで避けようとする理由が私にはわからない。
ただ警戒されているせいで敵視してしまうのだろうかと考えている内に、皆で話し合って今日の予定が決まる。
カレンとロイは昨日魔力を使い切って回復中で、私はまだ魔力があまり回復していない。
そのため、今日はレックス殿下を含めた全員で魔法に関する読書を行い、明日に備えることとなっていた。
「試練がいつ始まるのかはまだわからないみたいだから、準備できないね」
「そ、そうですね」
ロイの発言に私は動揺しながら返答したのは、私とカレンがゲームの知識から試練が始まる日がわかっているからだ。
ゲーム通りになるかわからないけど今までのことから、きっと私とカレンの予想している日に試練が起こるはず。
ゲームのことを考えたことで、昨日のカレンから聞いていた話を私は思い返していた。
――ゲームだと今日は主役のカレンが、ロイとデートをする日だったはず。
それなのに、カレンとロイは魔力が尽きても本を読んで知識を得ると言っているから、ゲームと全然違うわね。
それを考えればレックス殿下と私が一緒に行動している時点でおかしいから――とにかく今日は、魔法について学ぼう。
今日の予定が決まった私達は、アスファを先頭に書庫へ向かう。
気分が高揚している私は、隣で歩くレックス殿下に話す。
「聖堂の本はどれも読んだことのない魔法の本ばかりで、とても楽しみです」
レックス殿下に本音を伝えると、なぜか動揺した返答が聞こえる。
「そ、そうか……リリアンのことだから、本を読んだらすぐ魔法を試したくなりそうな気がして、少し不安だがな」
これは長年傍にいたレックス殿下だからこその推測だけど、流石に今日魔法を使うつもりはない。
「今日ゲオルグ様に言われていますし、今日は魔法を使いません」
「どうだろうな。今までのことから……本を読んだらすぐに、その考えが変わってしまいそうな気がしてならない」
レックス殿下は私が魔法を使いそうだと考えていそうだけど、我慢することはできるはず。
そして――数十分後、レックス殿下の推測通りになってしまう。
魔法について学べばすぐ試したくなってしまうことを、私はすぐに知ることになっていた。
私達は朝食の後、大賢者ゲオルグが待つ大広間に集まっていた。
ゲームでは五日目にゲオルグと会う予定はなかったけど、三日目に使った私の魔法が原因なのは間違いない。
私達の目の前にゲオルグがいる中、レックス殿下が前に出て。
「ゲオルグ様、俺達を呼び出した理由はリリアンのことですか?」
そうレックス殿下が怒気を含めながら尋ねたのは、今回の件は警告しなかったバダムも悪いと考えているから。
どうやらゲオルグも同じ気持ちのようで、レックス殿下と私に向かって頭を下げている。
「私がバダムに言っておくべきだった。申し訳ない」
この場にいるのはゲオルグの他には私達だけだから、大賢者ゲオルグが頭を下げてもアスファしか驚いていない。
ゲオルグが謝罪するのはそれほどまでのことのようで、頭を上げてから私を眺めて尋ねる。
「リリアンさん、体の方は大丈夫だろうか?」
「はい。魔力はそこまで回復していませんけど……徐々に元に戻りつつあります」
「それはよかった。一昨日バダムが教えようとした魔法によって負荷がかかっているから、今日は魔法を使わない方がいいだろう」
「そうですか……あの、明日なら大丈夫そうでしょうか?」
このままいくと、聖堂内で魔法を使う機会が激減しそうで不安になり、私はゲオルグに尋ねる。
返答が怖かったけど、ゲオルグは頷いて。
「明日のリリアンさんの魔力がどれほど回復しているかになりそうだが……全快していないのなら、ほどほどにするべきだろう」
重要なのは禁止していないということで、これなら明日は抑えながら魔法が使えそう。
聖堂に来ることができた時点で幸運だから、それだけでも十分過ぎる。
「わかりました」
感覚的に、明日には魔力が全快するとは思えないけど、明日から少しだけなら使ってもよさそうね。
今日は本を読んで魔法について学べばいいし、やりたいことが多すぎる。
ゲオルグは試練の準備があると言って、大広間から去って行った。
大広間には私、レックス殿下、ロイ、カレン、アスファだけで……レックス殿下が私達を眺めながら。
「さて……今日は、これからどうする?」
「レックス様、貴方は訓練場に向かう予定ではありませんでしたか?」
「……なんだと?」
発言を聞いたレックス殿下は、呆れた様子になりながら。
「アスファよ。俺の婚約者リリアンが昨日まで倒れていた。傍にいるのは当然だろう」
「……そうですか。失礼いたしました」
レックス殿下の発言にアスファが納得しているけど……この二人は仲が悪そうだ。
恐らくレックス殿下は傍にいるアスファを警戒しているだけで、いつも通りのはず。
それでも……アスファがレックス殿下と関わりたくなさそうで、ここまで避けようとする理由が私にはわからない。
ただ警戒されているせいで敵視してしまうのだろうかと考えている内に、皆で話し合って今日の予定が決まる。
カレンとロイは昨日魔力を使い切って回復中で、私はまだ魔力があまり回復していない。
そのため、今日はレックス殿下を含めた全員で魔法に関する読書を行い、明日に備えることとなっていた。
「試練がいつ始まるのかはまだわからないみたいだから、準備できないね」
「そ、そうですね」
ロイの発言に私は動揺しながら返答したのは、私とカレンがゲームの知識から試練が始まる日がわかっているからだ。
ゲーム通りになるかわからないけど今までのことから、きっと私とカレンの予想している日に試練が起こるはず。
ゲームのことを考えたことで、昨日のカレンから聞いていた話を私は思い返していた。
――ゲームだと今日は主役のカレンが、ロイとデートをする日だったはず。
それなのに、カレンとロイは魔力が尽きても本を読んで知識を得ると言っているから、ゲームと全然違うわね。
それを考えればレックス殿下と私が一緒に行動している時点でおかしいから――とにかく今日は、魔法について学ぼう。
今日の予定が決まった私達は、アスファを先頭に書庫へ向かう。
気分が高揚している私は、隣で歩くレックス殿下に話す。
「聖堂の本はどれも読んだことのない魔法の本ばかりで、とても楽しみです」
レックス殿下に本音を伝えると、なぜか動揺した返答が聞こえる。
「そ、そうか……リリアンのことだから、本を読んだらすぐ魔法を試したくなりそうな気がして、少し不安だがな」
これは長年傍にいたレックス殿下だからこその推測だけど、流石に今日魔法を使うつもりはない。
「今日ゲオルグ様に言われていますし、今日は魔法を使いません」
「どうだろうな。今までのことから……本を読んだらすぐに、その考えが変わってしまいそうな気がしてならない」
レックス殿下は私が魔法を使いそうだと考えていそうだけど、我慢することはできるはず。
そして――数十分後、レックス殿下の推測通りになってしまう。
魔法について学べばすぐ試したくなってしまうことを、私はすぐに知ることになっていた。
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