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2章
73話
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前夜祭は何も問題ないことに驚き、ゲーム通りならロウデス教との決戦になる魔法披露会が始まろうとしている。
魔法披露会の最終日の出来事を知っていると、私は警戒するしかない。
それでも……本来なら国外追放を言い渡される前夜祭を、私は乗り越えることができた。
私は心の底から安心して、好きなように行動しようと吹っ切れつつある。
一緒の馬車で登校したけど、私はこうしてレックス殿下の傍にいられることが嬉しい。
馬車から降りて、私はレックス殿下の手を掴み、傍に寄る。
「な、なんだか……随分と積極的だな」
「そ、そうですか?」
「いや、積極的なリリアンもいいぞ! 少し気になってしまっただけだ」
これは、昨日の私とは違い過ぎるせいかもしれない。
中間試験の婚約破棄イベント、そして昨日の前夜祭での破滅イベントは起こらなかった。
レックス殿下の傍にいても大丈夫だと、今の私は想いつつある。
まだロウデス教の決戦が残っているけど――私は、ゲームから吹っ切れそうになっていた。
◇◆◇
私達は学園に到着して、クラスごとに集まっている広場へ向かう。
出し物をしている人は教室に集まるみたいだけど、一年生は広場に集まり、開始時間と共に自由となる。
魔法披露会が行われる三日間は自由行動のようで、私は楽しみにしていた。
そして――広場に到着すると、皆は集まっていた。
私がいつもと違うことをカレンは把握している様子で、ロイとルートは私の変化に驚いている。
「もしかして……昨日のパーティで、レックス殿下は告白したのかな?」
「可能性はありそうですね」
ロイが話して、ルートが頷く。
少しの間思案していたけど、納得した様子でロイが呟く。
「……まあ、仕方ないよね」
「こうなるのが当然ですね。私は二人の幸せを祝福しましょう」
ルートがそんなことを言うけれど、今の私はそこまでレックス殿下に積極的なのだろうか。
ゲームを気にしなくていいのか、今の私は無意識にレックス殿下の傍にいたいと想い動いている。
婚約破棄を乗り切ったことで――私は本心のままに、行動することができそう。
魔法披露会の初日――披露会は三日間行われるけど、邪神が復活するのは最終日と決まっている。
私達はロウデス教が魔道具でアクシデントを起こさないか、学園内を警戒するようにしていた。
今まで何度も魔道具を暴走させたことによって、学園も警戒を強めている。
ロウデス教は自分の首を絞めているだけだと思うけど……なにか目的があるのかもしれない
遂に学祭に近い魔法披露会が始まって――集会を終えると、自由行動になっていた。
「さて、どこに向かいますか?」
「そうだな――」
「――リリアン様。お久しぶりです」
私がこれからの行動を皆と話していると、声が聞こえた。
声の方を見ると……長い白髪で、目の下にクマがあり顔色が悪い青年の姿が見える。
その人は以前に私達の家庭教師をしていたネーゼで、魔法披露会の来客のようだ。
懐かしさを感じながら、私はネーゼに尋ねる。
「お久しぶりです。ネーゼ様は、魔法披露会に招待されたのですか」
「ここの理事長とは知り合いなもので……それよりもリリアン様に、話したいことがあります」
「えっと、なんですか?」
いきなり話したいことがあると言われて、私は動揺してしまう。
ネーゼは真剣な表情になって、私に注視してから話す。
「リリアン様――もしよろしければ、私の結婚相手になってくれませんか?」
「えっ!?」
いきなりそんなことをネーゼに言われて、傍にいた皆が動揺していた。
一番驚いているのは私だけど、レックス殿下が前に出てネーゼと対面する。
「最初に会った時から警戒していたが、やはりリリアンを狙っていたか!」
「その発言は心外すぎます……あの頃のリリアン様は幼過ぎました」
「いや、幼いリリアンの可愛さに目を輝かせていた。俺にはわかる」
「なっっ……あ、あの時はリリアン様の魔法の才能に感激していただけですよ」
人が多い場所でそんなことを言われてしまうと、周囲を気にしなさそうなネーゼでも動揺するようだ。
どうやらネーゼは婚約者を求められていて、私が一番いいと考えていそう。
急な発言に驚いてしまうけど――私の返答は決まっている。
「申し訳ありません。私には素敵な婚約者がいますから」
「あ。ああ……そうだな!」
私が腕をとりながら返答すると、顔を赤くしながらレックス殿下が賛同してくれる。
そんな光景を眺めて、ネーゼは納得したように頷いた。
「それもそうですね。一度聞いておきたかっただけです」
ネーゼとしては本当に聞いておきたかっただけのようで、何も気にしていない様子だ。
問題発言だと思うのだけど、魔法披露会という場所だから冗談で済むのだろうか?
もしそうなら私とレックス殿下と不仲なら、ネーゼとしては本当に結婚相手にしたかったのかもしれない。
一番気にしているのはレックス殿下だけど、それより私に対して驚いている。
「リリアン。こ、これは、急にどうしたんだ?」
困惑しているレックス殿下に、抱きついている私が尋ねる。
「こんな私は、お嫌いですか?」
「い、いや……むしろ好きだが、何かあったのではないかと気になってしまった」
――ゲームを乗り越えられそうだから。なんて言えない。
「今が楽しくて、舞い上がっているのかもしれません」
これは本心でもあって、納得した様子でレックス殿下が笑顔を浮かべる。
「そうか! それなら今を、全力で楽しもうではないか!」
「はい!」
ロウデス教との決戦は、ゲーム通り最終日に行われるに違いない。
警戒は怠らないようにしながら、私は魔法披露会を楽しむことにしていた。
魔法披露会の最終日の出来事を知っていると、私は警戒するしかない。
それでも……本来なら国外追放を言い渡される前夜祭を、私は乗り越えることができた。
私は心の底から安心して、好きなように行動しようと吹っ切れつつある。
一緒の馬車で登校したけど、私はこうしてレックス殿下の傍にいられることが嬉しい。
馬車から降りて、私はレックス殿下の手を掴み、傍に寄る。
「な、なんだか……随分と積極的だな」
「そ、そうですか?」
「いや、積極的なリリアンもいいぞ! 少し気になってしまっただけだ」
これは、昨日の私とは違い過ぎるせいかもしれない。
中間試験の婚約破棄イベント、そして昨日の前夜祭での破滅イベントは起こらなかった。
レックス殿下の傍にいても大丈夫だと、今の私は想いつつある。
まだロウデス教の決戦が残っているけど――私は、ゲームから吹っ切れそうになっていた。
◇◆◇
私達は学園に到着して、クラスごとに集まっている広場へ向かう。
出し物をしている人は教室に集まるみたいだけど、一年生は広場に集まり、開始時間と共に自由となる。
魔法披露会が行われる三日間は自由行動のようで、私は楽しみにしていた。
そして――広場に到着すると、皆は集まっていた。
私がいつもと違うことをカレンは把握している様子で、ロイとルートは私の変化に驚いている。
「もしかして……昨日のパーティで、レックス殿下は告白したのかな?」
「可能性はありそうですね」
ロイが話して、ルートが頷く。
少しの間思案していたけど、納得した様子でロイが呟く。
「……まあ、仕方ないよね」
「こうなるのが当然ですね。私は二人の幸せを祝福しましょう」
ルートがそんなことを言うけれど、今の私はそこまでレックス殿下に積極的なのだろうか。
ゲームを気にしなくていいのか、今の私は無意識にレックス殿下の傍にいたいと想い動いている。
婚約破棄を乗り切ったことで――私は本心のままに、行動することができそう。
魔法披露会の初日――披露会は三日間行われるけど、邪神が復活するのは最終日と決まっている。
私達はロウデス教が魔道具でアクシデントを起こさないか、学園内を警戒するようにしていた。
今まで何度も魔道具を暴走させたことによって、学園も警戒を強めている。
ロウデス教は自分の首を絞めているだけだと思うけど……なにか目的があるのかもしれない
遂に学祭に近い魔法披露会が始まって――集会を終えると、自由行動になっていた。
「さて、どこに向かいますか?」
「そうだな――」
「――リリアン様。お久しぶりです」
私がこれからの行動を皆と話していると、声が聞こえた。
声の方を見ると……長い白髪で、目の下にクマがあり顔色が悪い青年の姿が見える。
その人は以前に私達の家庭教師をしていたネーゼで、魔法披露会の来客のようだ。
懐かしさを感じながら、私はネーゼに尋ねる。
「お久しぶりです。ネーゼ様は、魔法披露会に招待されたのですか」
「ここの理事長とは知り合いなもので……それよりもリリアン様に、話したいことがあります」
「えっと、なんですか?」
いきなり話したいことがあると言われて、私は動揺してしまう。
ネーゼは真剣な表情になって、私に注視してから話す。
「リリアン様――もしよろしければ、私の結婚相手になってくれませんか?」
「えっ!?」
いきなりそんなことをネーゼに言われて、傍にいた皆が動揺していた。
一番驚いているのは私だけど、レックス殿下が前に出てネーゼと対面する。
「最初に会った時から警戒していたが、やはりリリアンを狙っていたか!」
「その発言は心外すぎます……あの頃のリリアン様は幼過ぎました」
「いや、幼いリリアンの可愛さに目を輝かせていた。俺にはわかる」
「なっっ……あ、あの時はリリアン様の魔法の才能に感激していただけですよ」
人が多い場所でそんなことを言われてしまうと、周囲を気にしなさそうなネーゼでも動揺するようだ。
どうやらネーゼは婚約者を求められていて、私が一番いいと考えていそう。
急な発言に驚いてしまうけど――私の返答は決まっている。
「申し訳ありません。私には素敵な婚約者がいますから」
「あ。ああ……そうだな!」
私が腕をとりながら返答すると、顔を赤くしながらレックス殿下が賛同してくれる。
そんな光景を眺めて、ネーゼは納得したように頷いた。
「それもそうですね。一度聞いておきたかっただけです」
ネーゼとしては本当に聞いておきたかっただけのようで、何も気にしていない様子だ。
問題発言だと思うのだけど、魔法披露会という場所だから冗談で済むのだろうか?
もしそうなら私とレックス殿下と不仲なら、ネーゼとしては本当に結婚相手にしたかったのかもしれない。
一番気にしているのはレックス殿下だけど、それより私に対して驚いている。
「リリアン。こ、これは、急にどうしたんだ?」
困惑しているレックス殿下に、抱きついている私が尋ねる。
「こんな私は、お嫌いですか?」
「い、いや……むしろ好きだが、何かあったのではないかと気になってしまった」
――ゲームを乗り越えられそうだから。なんて言えない。
「今が楽しくて、舞い上がっているのかもしれません」
これは本心でもあって、納得した様子でレックス殿下が笑顔を浮かべる。
「そうか! それなら今を、全力で楽しもうではないか!」
「はい!」
ロウデス教との決戦は、ゲーム通り最終日に行われるに違いない。
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