【完結】刺客の私が、生き別れた姉姫の替え玉として王宮に入る

nanahi

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31 止めなければ

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死産薬の実験したかったのに、あいつに邪魔されちゃった。
 
王太子の側近の姿をしたあいつ。
あいつは変装がうまいから、最初、村の隠密だと気づかなかったよ。
任務で村にいないことも多かったから、殺し損ねてたみたい。
同じ師匠の兄弟子だけど、情けはかけないよ。

なんであんなに必死に姉姫を助けるの?
姫にそっくりだから?
あのままじゃ、出血多量で死んじゃうね。
僕には関係ないけど。
 
姉姫の姿が見えないな。
まあいいか。
暴れてる姫のところに行こう。
 
何人死んでるかな?
 
 

 
始まった。
 
かすかに漂ってきた匂いですぐにわかった。
倒れる者が続出しているという。
第七王子が王宮内に薬を仕掛けたのだ。
 
姫が突然目を覚まし、刀をつかんで寝室を飛び出した。
 
私は姫を追いながら、側近に、王宮内の者を離宮へ避難させるよう指示した。
戸と窓を全て開けさせ、不審な香炉を処分するよう命じた。
王宮内には、倒れた者を介抱する衛生兵と、武器を持つ警護兵のみを残している。
 
煙よけの布を巻き、駆ける。
姫はおそらく煙に反応して目覚めたはずだ。
正常な感覚を失った姫が刀を握るとどうなるか。
あの神技を無差別に繰り出すとどうなるか。
 
心臓が早鐘を打つ。
止めなければ、姫を。
 
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