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第47話:消せない通話履歴、発信元:わたし
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スマホの通話履歴に、“非通知”でかかってきた着信があった。
夜中の3時16分。
まったく身に覚えがない。
寝ていたはずなのに、履歴には“通話時間・1分24秒”と表示されている。
しかも、通話の発信元は――自分の名前になっていた。
最初はバグかと思った。
だが、不気味なことにその履歴は削除できなかった。
何度消しても、数秒後には元に戻る。
通話の詳細を開くと、録音機能が作動していたらしく、
“音声ファイル”が自動で保存されていた。
怖いもの見たさで、再生してみた。
音声の冒頭、風のようなノイズがしばらく続いたのち、
ひとつの“声”が響いた。
「……どうして、おまえが寝てるの?」
聞いたことのない、だが、どこか自分の声に似た声だった。
さらに、音声の終わり際――
「いまから、代わってやるよ」
という囁きとともに、録音はぷつりと途切れた。
その日以来、何かがおかしい。
友人に「声が違う」と言われ、
職場では「前と雰囲気が変わったね」と言われた。
鏡を見ると、確かに“自分”なのに、
どこか“違う誰か”のような感覚がある。
スマホの録音アプリには、
新しい音声ファイルが日ごとに追加されていた。
どれも深夜3時過ぎに自動で記録されており、
内容は次第に、はっきりとした“会話”になっていた。
その声は確実に――**自分と、もうひとりの“自分”**だった。
「代わってあげたのに、まだ気づいてないの?」
「あとは、声が完全に重なれば、全部うまくいく」
そして今日、目覚めたとき――
スマホのロック解除ができなかった。
指紋認証も、顔認証も、パスコードも、すべて反応しない。
それなのに、通知だけは表示されている。
通話履歴:最新の通話「発信元:わたし」
時間:いま
通話時間:――継続中
スマホの画面に、自分の顔が映った。
だが、そこにいたのは――“わたし”の顔をした別人だった。
その口が、ゆっくりと動いた。
「もう、交代の時間だよ」
―――――――――――――――――――――――
あとがき
第47話『消せない通話履歴、発信元:わたし』をお読みいただき、ありがとうございました。
スマホは日々の生活に欠かせない“自己の一部”のような存在です。
しかしその機械が、“もうひとりの自分”の通路になってしまったとしたら?
それは便利ではなく、恐ろしい“侵入口”になるかもしれません。
次回は『第48話:ベランダに干したはずの、あの赤い服』を予定しています。
―――――――――――――――――――――――
いいね・フォローのお願い
スマホの履歴、見知らぬ通話相手、発信元が自分自身――
そんな夜が訪れたとき、
あなたは“本当に自分のままでいられますか?”
いいねとフォローで、“あなた自身の影”と、共に歩きましょう。
夜中の3時16分。
まったく身に覚えがない。
寝ていたはずなのに、履歴には“通話時間・1分24秒”と表示されている。
しかも、通話の発信元は――自分の名前になっていた。
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だが、不気味なことにその履歴は削除できなかった。
何度消しても、数秒後には元に戻る。
通話の詳細を開くと、録音機能が作動していたらしく、
“音声ファイル”が自動で保存されていた。
怖いもの見たさで、再生してみた。
音声の冒頭、風のようなノイズがしばらく続いたのち、
ひとつの“声”が響いた。
「……どうして、おまえが寝てるの?」
聞いたことのない、だが、どこか自分の声に似た声だった。
さらに、音声の終わり際――
「いまから、代わってやるよ」
という囁きとともに、録音はぷつりと途切れた。
その日以来、何かがおかしい。
友人に「声が違う」と言われ、
職場では「前と雰囲気が変わったね」と言われた。
鏡を見ると、確かに“自分”なのに、
どこか“違う誰か”のような感覚がある。
スマホの録音アプリには、
新しい音声ファイルが日ごとに追加されていた。
どれも深夜3時過ぎに自動で記録されており、
内容は次第に、はっきりとした“会話”になっていた。
その声は確実に――**自分と、もうひとりの“自分”**だった。
「代わってあげたのに、まだ気づいてないの?」
「あとは、声が完全に重なれば、全部うまくいく」
そして今日、目覚めたとき――
スマホのロック解除ができなかった。
指紋認証も、顔認証も、パスコードも、すべて反応しない。
それなのに、通知だけは表示されている。
通話履歴:最新の通話「発信元:わたし」
時間:いま
通話時間:――継続中
スマホの画面に、自分の顔が映った。
だが、そこにいたのは――“わたし”の顔をした別人だった。
その口が、ゆっくりと動いた。
「もう、交代の時間だよ」
―――――――――――――――――――――――
あとがき
第47話『消せない通話履歴、発信元:わたし』をお読みいただき、ありがとうございました。
スマホは日々の生活に欠かせない“自己の一部”のような存在です。
しかしその機械が、“もうひとりの自分”の通路になってしまったとしたら?
それは便利ではなく、恐ろしい“侵入口”になるかもしれません。
次回は『第48話:ベランダに干したはずの、あの赤い服』を予定しています。
―――――――――――――――――――――――
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あなたは“本当に自分のままでいられますか?”
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