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第50話:封筒に入っていた、差出人不明の自分の写真
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それは、ポストに届いた一通の茶封筒から始まった。
宛名は、確かに自分の名前。
だが、差出人の記載はない。
消印も押されておらず、どうやって投函されたのか分からなかった。
奇妙に思いながらも中を開けると――
そこには、一枚の写真が入っていた。
写っていたのは“自分”。
だが、その写真は記憶にないものだった。
場所は、見覚えのない公園のベンチ。
時間帯は夕方。背後に斜陽が差している。
だが、その写真に映る自分は――
明らかに、何かに怯えていた。
目を見開き、唇をわずかに開き、
カメラではない“画面の外”の何かを凝視していた。
「……こんな写真、いつ撮られたんだ?」
考えても思い出せない。
第一、自分はこんな場所に行った記憶すらなかった。
それでも――
服装は確かに、今日着ていたものだった。
気味が悪くなり、写真をゴミ箱に捨てた。
だが翌朝、封筒はまたポストに届いていた。
今度は、写真が二枚になっていた。
一枚は昨日と同じ公園のベンチ。
もう一枚は、明らかに――
今の自宅の前で撮られた自分の写真だった。
夜中、玄関先に出ていく自分の後ろ姿。
それは、昨晩――確かに夢の中で歩いていた光景に酷似していた。
「これ、夢じゃなかったのか……?」
鳥肌が立った。
その翌日も封筒が届いた。
そしてまた、写真が増えていた。
四枚目は、自室で机に向かっている自分の姿。
五枚目は、風呂上がり、濡れた髪の自分。
六枚目は、眠る前、ベッドでスマホを見ている瞬間――
……すべて、自分しかいないはずの場所で、
“誰かが見ていた”ことを示す証拠だった。
もはや恐怖より先に、
「これは一体、何のために?」という疑問が浮かぶ。
そして第七の封筒が届いた日。
中には一枚の手紙が添えられていた。
「写真はあと一枚で、完成します」
「最後の一枚は、あなたが“こちら側”を見る瞬間」
その夜。
鏡に映った自分の背後――
シャッターの“カシャリ”という音が、確かに聞こえた。
―――――――――――――――――――――――
あとがき
記念すべき第50話『封筒に入っていた、差出人不明の自分の写真』をお読みいただき、ありがとうございました。
自分を“外から”見ている存在。
それは、過去の誰かか、未来の誰かか――
あるいは、自分そのものが“外へと滑り落ちていく”証かもしれません。
次回は『第51話:階段を降りた数と、昇った数が違う夜』を予定しております。
―――――――――――――――――――――――
いいね・フォローのお願い
何気ない日常を写す写真。
けれど、記憶にない光景が写っていたなら――
それは、誰かが“別の目的”でカメラを構えていた証かもしれません。
この物語に“映り込んだ”なにかを感じた方は、
ぜひ、いいねとフォローで“あなたの物語”を記録してください。
宛名は、確かに自分の名前。
だが、差出人の記載はない。
消印も押されておらず、どうやって投函されたのか分からなかった。
奇妙に思いながらも中を開けると――
そこには、一枚の写真が入っていた。
写っていたのは“自分”。
だが、その写真は記憶にないものだった。
場所は、見覚えのない公園のベンチ。
時間帯は夕方。背後に斜陽が差している。
だが、その写真に映る自分は――
明らかに、何かに怯えていた。
目を見開き、唇をわずかに開き、
カメラではない“画面の外”の何かを凝視していた。
「……こんな写真、いつ撮られたんだ?」
考えても思い出せない。
第一、自分はこんな場所に行った記憶すらなかった。
それでも――
服装は確かに、今日着ていたものだった。
気味が悪くなり、写真をゴミ箱に捨てた。
だが翌朝、封筒はまたポストに届いていた。
今度は、写真が二枚になっていた。
一枚は昨日と同じ公園のベンチ。
もう一枚は、明らかに――
今の自宅の前で撮られた自分の写真だった。
夜中、玄関先に出ていく自分の後ろ姿。
それは、昨晩――確かに夢の中で歩いていた光景に酷似していた。
「これ、夢じゃなかったのか……?」
鳥肌が立った。
その翌日も封筒が届いた。
そしてまた、写真が増えていた。
四枚目は、自室で机に向かっている自分の姿。
五枚目は、風呂上がり、濡れた髪の自分。
六枚目は、眠る前、ベッドでスマホを見ている瞬間――
……すべて、自分しかいないはずの場所で、
“誰かが見ていた”ことを示す証拠だった。
もはや恐怖より先に、
「これは一体、何のために?」という疑問が浮かぶ。
そして第七の封筒が届いた日。
中には一枚の手紙が添えられていた。
「写真はあと一枚で、完成します」
「最後の一枚は、あなたが“こちら側”を見る瞬間」
その夜。
鏡に映った自分の背後――
シャッターの“カシャリ”という音が、確かに聞こえた。
―――――――――――――――――――――――
あとがき
記念すべき第50話『封筒に入っていた、差出人不明の自分の写真』をお読みいただき、ありがとうございました。
自分を“外から”見ている存在。
それは、過去の誰かか、未来の誰かか――
あるいは、自分そのものが“外へと滑り落ちていく”証かもしれません。
次回は『第51話:階段を降りた数と、昇った数が違う夜』を予定しております。
―――――――――――――――――――――――
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何気ない日常を写す写真。
けれど、記憶にない光景が写っていたなら――
それは、誰かが“別の目的”でカメラを構えていた証かもしれません。
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