吸血鬼が始めるダンジョン経営 ~アトラクション化で効率的に魂採取~ 【累計9.6万pt】

近衛 愛

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【閑話】ハロウィンイベント

【閑話】ハロウィンイベント5

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「ウィーンどん、やり残した事ってなんでごわすか?まだ何かゲームでもあるのでごわすか?」

「大輔さん、それはみてのお楽しみですね。ちょっと。今朝方、フライングして、『トリックオアトリート』をした輩がおりますので、それの後始末ですよ。」

「そっ。そうでごわすか」

なにやらよくない雰囲気を感じ取ったのか、大輔さんが僕から距離を取って行く。さて、さて、目標のおふたりは、いたいた。丁度2人でお酒飲んでる最中ですね。

僕は、そろそろと温泉の中を移動して、二人の近くまで近寄って行く。なるべく気配と音を消して静かに近寄って行く。


「玉藻姉さん、妲己姉さん。お疲れ様です。お二人とも大活躍でしたね。」

「あらん、ウィーンちゃんありがとん。今日はかなり楽しめたわん。ハロウィンは洋風の文化だけどかなり楽しめたわねん。中国の、支社でもやろうかしらん。」

「ウィーンさん、ありがとう。今日は大盛況だったわね。みんな、楽しそうに最後までいたものね。オープン直後より、最後の方はカップルの数が多かったけど、イベント中にくっついたのかしら?」

「お二人とも僕からもお二人にトリックオアトリートです」

その言葉を、聞いた瞬間、2人の顔がギギギギと、横に動き、妲己姉さんと。玉藻姉さんが顔を見合わせる形になった。2人の顔がやや青ざめているのは気のせいだろう。

なにせ、僕が言った言葉は幾度もイベント中にみんなが使っていたものだからね。

「ええと、トリートでお願いするわん。美女からのお酌よん。嬉しいでしょん」

と妲己姉さんがお仕置きの回避のために強引に僕にハイレグ水着の身体を寄せて密着してきた。

「わっ私は、ええっとそうそう、トリートでイベント後の事務処理手伝うわ。きっと集計が大変でしよ。ねっねっ」

「いえいえ僕はどちらも間に合ってますから、問答無用でトリック(イタズラ)ですよ。」

2人の顔から、さーっと血の気が引いて赤みがなくなってくる。

「日本では、秋の収穫ぶつの芋で、芋煮会をするらしいんですよ。僕もそれにちなんで、でっかい鉄鍋を用意しておきました。」

とさっき準備した、鍋を指さす。でっかい鍋が、雪原の上にどかっと置いてあり、火がボウボウと焚かれている。中のお湯は既に沸騰しているのか、ぐつぐつと湯気を上げている。

「あっあらん、芋煮会ねん。美味しそうだわん。妾もウィーンちゃんの手料理だ食べたいわん。」

「そっそうね。せっかくだから、ハロウィンで使ったカボチャも入れたら美味しいんじゃないかしら。」

「でしょう?ぼくもそう思って、お芋やパンプキンは入れてあるですよ。お二人には、今日頑張って頂いたお礼に一番先に食べて欲しいんですよ。」

「あらん、その気持ちは嬉しいわん。でもん、妾は、お酒をかなり飲んだからみんなが食べた後でいいわよん。」

「わっ私も、お酒を、飲み過ぎたから、酔いを覚ましてから後でゆっくり頂こうかしら。」

2人は、嫌な予感がしたのか。ゆっくりと僕から遠のき後退りしている。僕は、イベント期間中は常時人化をとき、吸血鬼の、姿をしている無論この瞬間も背中に翼が生えている。

「いえいえ遠慮などしなくてもいいんですよ。今回の鍋のメインディッシュが入っていないので、これから入れるところですから。狐鍋の芋煮って美味しいそうだと思いません。」

僕は両の手を逃げる妲己姉さんと、玉藻姉さんのお腹に回し、ゆっくりと抱え込む。

「きゃー、いやん。ウィーンちゃんが妾の体を触ってくるん」

「ちょっとウィーンさん。お願いだから、やめて。やめて。朝のことは謝るから。後生だから、許して。」

もう聞こえない。僕は。そのまま翼をはためかし、白い雪山を、滑走して、空へと飛んでいった。冷たい風が身に染みるなー。これで、2人とも酔いが冷めるだろう。

 上空200メートルの位置まで飛び上がり、一旦停止する。


「くしゅん。ちょっとウィーンさん。こっここは寒いわ。早くあったかい温泉に戻して頂戴。」

「ねぇウィーンちゃん。また、こないだみたいなことは、しないわよねん?」

「玉藻姉さん、そうですね。早くあったかい所に戻りましょうか。、僕も流石に寒くなって来ましたし。

 妲己姉さん、まさかそんな前と同じようなうな芸のない事をする訳ないでしょう?

 さっ寒いので、空の観光はこのぐらいにして、みんなの所に戻りましょう」

と猛スピードで、地表に向けて飛んでいく。そして、目標地点は、温泉ではなく熱々の沸騰している鉄鍋のなか。鉄鍋に潜り込む寸前で、2人の腰に回していた腕をほどき、二人を鍋の中に具材として放り込む。

「パッシャーン」

二人を落とした時に熱湯が、飛沫となって降りかかってきた。

「あつっ」

これはちょっと火傷しちゃったかな?後でポーション飲んで治しておこう。そう思いながら、空いている温泉に着地し、冷たくなった体を温め直した。

「はーっ、極楽極楽。、いいお湯ですわー」

何事もなかったかのように温泉に浸かる。隣では、鉄鍋の中で二人がばちゃばちゃと水音を立てて、騒いでいる。

「きゃーっ、妲己姉さん、この鍋唐辛子の粉末が大量に入ってますよ。」

「きゃー、熱い、痛い、唐辛子の辛味成分と熱湯による火傷が痛いわ。こうなったら、全部燃やして、蒸発させてあげるわん。」

「姉様、それやっちゃダメよ。よくみたら、この鍋、ごま油がたっぷり入っているから、狐火なんか放ったら、蒸発どころじゃなくて、燃え上がるわよ。ウィーンさん、ごめんなさい。もうしないから、助けて~」

「ウィーンちゃんごめんなさい。わらわが妾の悪ふざけが過ぎたわ。もうしないわん。しないと約束するからこの地獄から助けて~ん」

鍋の中が阿鼻叫喚の地獄と化している。他のみんなは、その声を聞いて、顔が引き攣って、鍋の方と、僕の方を、あっちやったりこっちやったり忙しなさそうに動かしている。

 その間誰も何も喋らない。水の跳ねる音と、叫び声だけが、こだましていた。

「サクラちゃん、あの二人助けた方がいいんじゃないですかね?ちょっと可哀想な気がするですよ。」

「小咲ちゃん!あなたは何も聞いてないし、何も見てないの。私も聞こえないし、何も見えないから。温泉あったかくて気持ちいいね。あっ、苺の酎ハイあるね。私これ好きなんだ」

サクラちゃんは、前回のトラウマがキツ過ぎて現実逃避を始めてしまっていた。小咲ちゃんは、こんな状況が初めてなので、右往左往している。

「小咲さん、触らぬ神にたたりなしですよ。私達はあの二人を教訓にして、今後一切、ウィーンさんに悪戯をしないように心がければいいんですよ。きっと。。。」

「そっそうですよね。ウィーンさんを怒らせるよあなことは、やめておきましょう。ダンジョンだから、死んでも生き返りますけど、正直あれをしたいかと言われると絶対に勘弁ですから。」

2人は、また、サクラちゃんに続いてお話と食事に移っていった。

「なぁ、大輔はん。あれは一体何をやったんのや?」

「なんでもウィーン殿がやり残したことらしいでごわすよ。おいどんも詳細は知らないでごわす。」

「それにしても、オーナー稼業でも先輩、物怪でも大先輩のあの二人相手にようやるわい。わてなんて、後々がこわてあそこまでは出来んな。天魔、お前さんはなんか知っとるんか?」


「ちょっと小耳に挟んだ話なんですけど、どうも今朝方、ウィーンさんが寝てる間に、顔に落書き?のイタズラをしたみたいですよ。私が金沢店に来てから、あんな風なウィーンさんを見るのは初めてですね。」


「そりゃ、ちょっとありがちな悪戯(イタズラ)やな。どんな落書きか分からんが、あそこまでせんでもええような気もするが。感じ方は、人によってチャウしな。ウィーンには、イタズラしたら、アカンちゅーかっちゃな。

 イタズラ好きで、楽しいのが大好きな九尾の狐といえば狐らしいわな。」


「私がウィーンさんに仕事で注意したことは何度かありますが、あのようなことはありませんでしたから。道理で叶わぬものに対してと言ったとこでしょうか。イタズラする時は、していい相手かどうか見極める必要がありますよね。」


「まー仕事で悪ふざけするよう物の怪もようけおらんから。気にするもんでも本来ないんやけどな。教訓、普段大人しい、優しい奴は絶対怒らすな。やな」

「ですね。その一言に尽きますね。まー肉体的にはポーション飲めば回復するので、ほっときましょう。」

「ほな、ハロウィンイベントの成功を祝って、ハッピーハロウィン!」

「「「ハッピーハロウィン」」」

「「って、いい感じにまとめてないで、お願いだから助けてよー」」



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