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3章
25話「忘却の神、降臨」
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夜が明けても、砦に朝の活気はなかった。
カイラス・ヴァルドレンは、薄明かりの中、静かな廊下を歩いていた。足音が石畳に吸い込まれるように響き、その余韻だけが砦に残る。
彼は食堂の前で立ち止まり、名簿を開いた。昨夜まで自分が署名した文字が、ひとつだけかすれて見える。
指でなぞるが、そこに確かに記されていた名前――「ローレン」が、まるで最初から存在しなかったかのように薄れていた。
(これは、俺の記憶違いなんかじゃない。確かに、昨日まで……)
思わず拳を握りしめる。けれど、誰かに聞こうとすればするほど、「ローレン」という名の兵士を知っている者は一人もいないと言う。
エイミーに尋ねても、レオナートに確かめても、ノクティアでさえ曖昧に首を振った。
(どうしてだ……?)
* * *
朝食の席でも、みな心なしか落ち着きがない。誰もがどこか上の空で、少し前に交わしたはずの会話さえ、思い出せない様子だった。
エイミーがぼんやりと食器を磨きながらつぶやく。
「団長……私、昨日の夕食が何だったか、どうしても思い出せません」
「俺もだ。レオナート、昨夜の見回りの記録、覚えてるか?」
レオナートは記録帳を開くが、ページの一部が白紙になっていることに顔を曇らせた。
「こんなはずは……確かに何かを書いた記憶はあるんです。けれど……」
カイラスは一つ息を吐いて立ち上がる。
(全員が同じ症状。記憶や記録そのものが“消されて”いる……)
* * *
ノクティアもまた、自室で違和感に悩んでいた。
彼女が魔導書を開くと、重要な呪文の一節が突然抜け落ちていた。
「……私、こんな簡単な呪文まで忘れるなんて――」
彼女は鏡に映る自分に問いかける。
「私、本当に“ノクティア・エルヴァーン”……よね?」
カイラスがドアをノックする。
「ノクティア、大丈夫か?」
ノクティアは振り返り、力なく微笑んだ。
「あなたも、何か……忘れていくような感覚、ある?」
カイラスは静かに頷く。
「みんな同じだ。だが、俺たちはまだ、こうして話せている」
* * *
その時、砦の外に異様な気配が走った。
地響きとともに空が裂け、巨大な影が辺境の空を覆う。
砦中が慌てふためく中、カイラスはすぐさま広場へ駆けつける。
空に浮かぶのは、人の顔とも獣の顔ともつかぬ巨大な“存在”。
それが空間を揺らしながら、ゆっくりと地上に降りてきた。
「ノクティア、エイミー、レオナート――全員、俺の後ろに下がれ!」
カイラスは剣を抜き、全身の感覚を研ぎ澄ませる。
異形の存在が口を開いた。
『人よ。なぜ抗うのだ。いずれ全ては“忘却”に還る。汝らの絆も、想いも、いずれは砂のように消えゆく』
カイラスは睨み返した。
「誰だ、お前は!」
『我は“忘却の神”。世界を“整える者”だ。過剰な記憶が世界を歪め、滞れば、私はそれを刈り取る。……だが、この地は異常だ。なぜ、ここだけ抗い続ける?』
ノクティアが声を張る。
「私たちは、ただの記憶の寄せ集めじゃない! 一緒に笑った日々も、痛みも、全てが私たちの“今”を作ってる。簡単に消させたりしない!」
忘却の神は、微かに興味を示すような気配を見せた。
『ならば“証”を見せよ。消え行く運命を前に、なお抗うなら、その意思を』
カイラスは息を吸い、声を張り上げる。
「みんな――名前を呼べ! 互いの顔を、声を、過ごした時間を! 思い出を、今ここで刻むんだ!」
砦に集まった兵士や住民たちが、次々に名を呼び合う。
「エイミー!」「レオナート!」「ノクティア殿!」「カイラス団長!」
不思議なことに、その声が上がるたびに、砦の空気がほんのわずかだが重みを取り戻す。
忘却の神は一瞬、沈黙した。
『……面白い。だが、抗うだけでは足りぬ。より深い“試練”を与えよう』
次の瞬間、世界の色が歪み始めた。
目の前が暗転し、重力の向きすらわからなくなる。
カイラスは咄嗟にノクティアの腕を掴もうとするが、指先が虚空に滑る。
――彼の意識が、何か深い深い奈落へと引きずり込まれていった。
* * *
……暗闇の中。
カイラスは一人、どこまでも続く霧の道を歩いていた。
(これは……“試練”か)
どこか遠くで、ノクティアやエイミー、レオナートの声が微かに響く。
「カイラス……カイラス……聞こえる?」
カイラスは剣を握りしめ、闇を睨みつけた。
「絶対に、お前たちを忘れたりしない。……俺は、何度でも思い出す。どんなに世界が消えても、俺は、俺の記憶を手放さない!」
その叫びに、淡い光が霧の奥から滲み出した。
カイラス・ヴァルドレンは、薄明かりの中、静かな廊下を歩いていた。足音が石畳に吸い込まれるように響き、その余韻だけが砦に残る。
彼は食堂の前で立ち止まり、名簿を開いた。昨夜まで自分が署名した文字が、ひとつだけかすれて見える。
指でなぞるが、そこに確かに記されていた名前――「ローレン」が、まるで最初から存在しなかったかのように薄れていた。
(これは、俺の記憶違いなんかじゃない。確かに、昨日まで……)
思わず拳を握りしめる。けれど、誰かに聞こうとすればするほど、「ローレン」という名の兵士を知っている者は一人もいないと言う。
エイミーに尋ねても、レオナートに確かめても、ノクティアでさえ曖昧に首を振った。
(どうしてだ……?)
* * *
朝食の席でも、みな心なしか落ち着きがない。誰もがどこか上の空で、少し前に交わしたはずの会話さえ、思い出せない様子だった。
エイミーがぼんやりと食器を磨きながらつぶやく。
「団長……私、昨日の夕食が何だったか、どうしても思い出せません」
「俺もだ。レオナート、昨夜の見回りの記録、覚えてるか?」
レオナートは記録帳を開くが、ページの一部が白紙になっていることに顔を曇らせた。
「こんなはずは……確かに何かを書いた記憶はあるんです。けれど……」
カイラスは一つ息を吐いて立ち上がる。
(全員が同じ症状。記憶や記録そのものが“消されて”いる……)
* * *
ノクティアもまた、自室で違和感に悩んでいた。
彼女が魔導書を開くと、重要な呪文の一節が突然抜け落ちていた。
「……私、こんな簡単な呪文まで忘れるなんて――」
彼女は鏡に映る自分に問いかける。
「私、本当に“ノクティア・エルヴァーン”……よね?」
カイラスがドアをノックする。
「ノクティア、大丈夫か?」
ノクティアは振り返り、力なく微笑んだ。
「あなたも、何か……忘れていくような感覚、ある?」
カイラスは静かに頷く。
「みんな同じだ。だが、俺たちはまだ、こうして話せている」
* * *
その時、砦の外に異様な気配が走った。
地響きとともに空が裂け、巨大な影が辺境の空を覆う。
砦中が慌てふためく中、カイラスはすぐさま広場へ駆けつける。
空に浮かぶのは、人の顔とも獣の顔ともつかぬ巨大な“存在”。
それが空間を揺らしながら、ゆっくりと地上に降りてきた。
「ノクティア、エイミー、レオナート――全員、俺の後ろに下がれ!」
カイラスは剣を抜き、全身の感覚を研ぎ澄ませる。
異形の存在が口を開いた。
『人よ。なぜ抗うのだ。いずれ全ては“忘却”に還る。汝らの絆も、想いも、いずれは砂のように消えゆく』
カイラスは睨み返した。
「誰だ、お前は!」
『我は“忘却の神”。世界を“整える者”だ。過剰な記憶が世界を歪め、滞れば、私はそれを刈り取る。……だが、この地は異常だ。なぜ、ここだけ抗い続ける?』
ノクティアが声を張る。
「私たちは、ただの記憶の寄せ集めじゃない! 一緒に笑った日々も、痛みも、全てが私たちの“今”を作ってる。簡単に消させたりしない!」
忘却の神は、微かに興味を示すような気配を見せた。
『ならば“証”を見せよ。消え行く運命を前に、なお抗うなら、その意思を』
カイラスは息を吸い、声を張り上げる。
「みんな――名前を呼べ! 互いの顔を、声を、過ごした時間を! 思い出を、今ここで刻むんだ!」
砦に集まった兵士や住民たちが、次々に名を呼び合う。
「エイミー!」「レオナート!」「ノクティア殿!」「カイラス団長!」
不思議なことに、その声が上がるたびに、砦の空気がほんのわずかだが重みを取り戻す。
忘却の神は一瞬、沈黙した。
『……面白い。だが、抗うだけでは足りぬ。より深い“試練”を与えよう』
次の瞬間、世界の色が歪み始めた。
目の前が暗転し、重力の向きすらわからなくなる。
カイラスは咄嗟にノクティアの腕を掴もうとするが、指先が虚空に滑る。
――彼の意識が、何か深い深い奈落へと引きずり込まれていった。
* * *
……暗闇の中。
カイラスは一人、どこまでも続く霧の道を歩いていた。
(これは……“試練”か)
どこか遠くで、ノクティアやエイミー、レオナートの声が微かに響く。
「カイラス……カイラス……聞こえる?」
カイラスは剣を握りしめ、闇を睨みつけた。
「絶対に、お前たちを忘れたりしない。……俺は、何度でも思い出す。どんなに世界が消えても、俺は、俺の記憶を手放さない!」
その叫びに、淡い光が霧の奥から滲み出した。
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