702 / 2,961
新世代
走・凱編 練習
しおりを挟む
問題があったことは残念だが問題点を炙り出すためのテストなのだからそれが見付かるのはむしろ好ましいこのはずだ。
それを基にセッティングを出し、バランスが取れるようにする。
「機体側の処理速度を上げると何とかなるのか?」
ロボットについては基本的に素人の俺はそう思ったりするんだが、それに対してエレクシアは、
「いえ、処理速度そのものは問題ないと思われます。タスクの優先順位に齟齬が出ていることで余計な処理を行っており、それがラグを発生させているのでしょう。そちらは学習による効率化で対処するべきと考えます」
「なるほど。人間が反復して練習することで考えなくても勝手に体が動くようにするのと同じってことか?」
「そうですね。そのように考えていただいていいと思います」
今のAIはものすごく複雑だからな。
本体側にはAIを搭載していないと言ったってそれはあくまで全体を一括で制御するための頭脳としては搭載していないというだけで、実際に各部を制御するのは部品単位のAIだ。それらが連携することでロボットは生物のような有機的な動きが可能になるそうだ。
そして、アリスシリーズの試験機は、緻密で繊細なそれを実現するために、ドーベルマンDK-aに比べても数倍という数の部品が使われてる。それらの連携が上手く取れていないことであんな酔っ払い運転みたいな感じになっているのか。
頭脳であるコーネリアス号のAIはもちろんちゃんと試験機のボディを動かそうとしてるんだが、そもそもボディの方がちぐはぐな動きをしてるのでどうしようもない状態なんだな。
つまり人間と同じように自動車の運転の練習をさせないといけないわけだ。
二十キロくらいまではまあ何とかなってたのが、速度が上がることでデータの処理も膨大になると同時に部品ごとの連携も忙しくなると。
人間が端末を使ってデータをつき合わせてセッティングを出すという方法もあるっちゃあるそうなんだが、システムエンジニアが何人もかかりきりで何日も何十日もっていうのは、さすがに現実的じゃない。そもそもそういう手間を省くためのAIだしな。
そんなこんなで、ローバーと試験機のテストと言うか<練習>を続ける。
なんか、子供に自転車に乗る練習でもさせてるような気分だ。
その一方で、毎日ローバーが出入りすることで走も慣れてしまったらしい。一応、意識は向けるものの強く警戒はしない。ただ、子供達がハッチに近付こうとすると、
「ぐあっ!」
と声を掛けて呼び戻す。これも、親が子供に、
「危ないから近付いちゃダメだぞ!」
って言ってる感じだな。
それを基にセッティングを出し、バランスが取れるようにする。
「機体側の処理速度を上げると何とかなるのか?」
ロボットについては基本的に素人の俺はそう思ったりするんだが、それに対してエレクシアは、
「いえ、処理速度そのものは問題ないと思われます。タスクの優先順位に齟齬が出ていることで余計な処理を行っており、それがラグを発生させているのでしょう。そちらは学習による効率化で対処するべきと考えます」
「なるほど。人間が反復して練習することで考えなくても勝手に体が動くようにするのと同じってことか?」
「そうですね。そのように考えていただいていいと思います」
今のAIはものすごく複雑だからな。
本体側にはAIを搭載していないと言ったってそれはあくまで全体を一括で制御するための頭脳としては搭載していないというだけで、実際に各部を制御するのは部品単位のAIだ。それらが連携することでロボットは生物のような有機的な動きが可能になるそうだ。
そして、アリスシリーズの試験機は、緻密で繊細なそれを実現するために、ドーベルマンDK-aに比べても数倍という数の部品が使われてる。それらの連携が上手く取れていないことであんな酔っ払い運転みたいな感じになっているのか。
頭脳であるコーネリアス号のAIはもちろんちゃんと試験機のボディを動かそうとしてるんだが、そもそもボディの方がちぐはぐな動きをしてるのでどうしようもない状態なんだな。
つまり人間と同じように自動車の運転の練習をさせないといけないわけだ。
二十キロくらいまではまあ何とかなってたのが、速度が上がることでデータの処理も膨大になると同時に部品ごとの連携も忙しくなると。
人間が端末を使ってデータをつき合わせてセッティングを出すという方法もあるっちゃあるそうなんだが、システムエンジニアが何人もかかりきりで何日も何十日もっていうのは、さすがに現実的じゃない。そもそもそういう手間を省くためのAIだしな。
そんなこんなで、ローバーと試験機のテストと言うか<練習>を続ける。
なんか、子供に自転車に乗る練習でもさせてるような気分だ。
その一方で、毎日ローバーが出入りすることで走も慣れてしまったらしい。一応、意識は向けるものの強く警戒はしない。ただ、子供達がハッチに近付こうとすると、
「ぐあっ!」
と声を掛けて呼び戻す。これも、親が子供に、
「危ないから近付いちゃダメだぞ!」
って言ってる感じだな。
0
あなたにおすすめの小説
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる