未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

文字の大きさ
1,035 / 2,961
第三世代

閑話休題 「ロボットの強み」

しおりを挟む
新暦〇〇三三年三月十四日。



こうしてルコアの受け入れ態勢が整えられた一方で、俺達の日常は淡々と続いている。

アリニドラニ村に居付いた斗真とうまも、ドラニが鉄を打ち鍛えて<はがね>にしていく様子を熱心に見て、自分でも<やっとこ>を使って鉄のインゴットを掴んで、それにハンマーをふるってと、真似をし始めている。

もちろん、鉄が真っ赤になるまで焼いた上でないと上手くはいかないが、動作を真似るにはそれでいいと思う。人間のように『言葉で教える』というのができないからな。

暮らしぶりも、アリニとドラニを<仲間>としたそれがすっかり板について、ずっと昔からそうしてきたみたいに、落ち着いてる。

斗真とうまの場合は、自ら望んでアリニドラニ村に飛び込んできた。しかもルプシアンのままで。彼とルコアとではまったく事情が違う。アリニとドラニに任せておけば大丈夫だろう。

それでも、やはり時間はかかる。だったらルコアについても時間はかかって当然だ。

今は、ビアンカと一緒に落ち着いて食事ができるようになった。これだけでも上等だよ。

だが、食事の後にやっと安心できたのかウトウトし始めたので寝かせたら、

「あ~っ! うああ~っ!!」

と突然、声を上げたりもした。俺は音声だけだが、それでも『悪夢にうなされたんだな』と分かるそれだった。

「大丈夫。私はここにいますよ。もう安全ですよ」

ビアンカがそう声を掛けつつルコアを撫でてくれてるのが、目に見えるようだ。

本当に親身になってくれている。彼女がいてくれてすごく助かってる。

そのビアンカをサポートするために、セシリアが、自身のメンテナンスも兼ねてイレーネと共にコーネリアス号に向けて出発した。

ルコアのような、大きな不安を抱えた子供と接するという点ではまだまだノウハウが十分でないモニカだけでは対処しきれないこともあるかもしれないからな。

実際、悪夢にうなされた彼女に対処したのはビアンカだ。

もちろん、人間が対処できる範囲であれば人間がすればいいものの、今後、同じような形で人数が増えてくれば、確実に適切な対応ができる人員を確保するのは難しくなってくるだろう。人間は、どうしても能力において個人差が大きい。ビアンカにできることが必ずしもできるとは限らない。

それに比べれば、ロボットは、データをコピーすることで、機体の性能に依存するようなものでない限り、ほぼ同じことができるようになる。

これも、ロボットの強みだ。

そしてまさにそのためにアリスシリーズを作ることにしたんだからな。

残念ながら新たに作ったAIの性能がそれこそせいぜい二十五世紀頃相当のものでしかないことで、メイトギアが蓄積した膨大なデータをそのまま引き継げないのはアレだが、この惑星にできる<人間社会>そのものが、これまでにないものになるんだから、データも新たに蓄積していく方がむしろ確実だろう。

しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

国外追放だ!と言われたので従ってみた

れぷ
ファンタジー
 良いの?君達死ぬよ?

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

処理中です...