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第四世代
閑話休題 女神の名を持つ少年
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ラケシスは、クロコディアである。
錬是達の集落で暮らしていた力と悠の子である当と、コーネリアス号の乗員であった<メイガス・ドルセント>の形質と記憶を受け継ぎつつクロコディアの肉体を持つメイガスとの間にできた子だった。
とは言え、元よりクロコディアとして生きていた当はもちろん、メイガスもクロコディアとしての生き方を選んだこともあり、ラケシスもまた、あくまでクロコディアとしての人生を送っていた。
そのラケシスもすでに実年齢では六歳であり、外見は十代半ばといった印象になっていて、もうほぼ成体と変わらなかった。しかも彼は、父親譲りの身体能力と、母親譲りの高い知能により、クロコディアの社会においても決して<弱者>ではなかった。
<年若いというハンデ>については知能で補い、ベテランと言っていい成体達相手にも臆することなく対等に接し、クロコディア同士の、
<獲物の奪い合い>
でも互角以上に渡り合ってみせるのだ。
そんな息子の姿を、母親のメイガスは眩しそうに目を細めてみていた。
なお、<ラケシス>という名は、本来、
<アトロポス>
<ラケシス>
<クロト>
という、
<運命を司る三女神>
から取ったものであり、代々神秘的なものを表す単語を名に持つ<ドルセント家>の慣習に倣ってメイガスが付けたものであった。
とは言え、
『さすがに<雄>である彼に<女神の名>を冠するのはいかがなものか?』
と思う向きもあるかもしれないが、そもそも彼が暮らしているこの世界ではそんなことを気にする者もおらず、何も問題はなかった。なにしろ、母親である<メイガス>も、そのオリジナルである<メイガス・ドルセント>自身が、
<魔法使い>
を意味する言葉を名に持ちつつ地球人社会で暮らしてこれたのだから、そんな些細なことをとやかく言うような者は最初から相手にはしない人だった。
その上でここではもう<地球人社会の常識>や<感覚>などは意味をなさないがゆえに、ラケシスはあくまでもラケシスなのだった。
第一、クロコディアは<名前>を持たないのだから、そんなものを気にしようもないと言える。
そうして、半ば<親離れ>を成した彼は、クロコディアとして充実した毎日を送っている。遠からずパートナーを見付けて番う可能性も高いだろう。
また、父親である当と母親であるメイガスの間にはさらに<アトロポス>が生まれており、この場にはいないが父親も異なるが二人の姉として生を受けた<クロト>を含めて、<運命を司る三女神の姉妹>とは順序が違うものの三人が揃ったことになっていた。
もっとも、クロコディアには、
<兄弟姉妹の認識>
はあまり意味がないので、ラケシス自身はアトロポスを<妹>としては認識していないなかったのだった。
錬是達の集落で暮らしていた力と悠の子である当と、コーネリアス号の乗員であった<メイガス・ドルセント>の形質と記憶を受け継ぎつつクロコディアの肉体を持つメイガスとの間にできた子だった。
とは言え、元よりクロコディアとして生きていた当はもちろん、メイガスもクロコディアとしての生き方を選んだこともあり、ラケシスもまた、あくまでクロコディアとしての人生を送っていた。
そのラケシスもすでに実年齢では六歳であり、外見は十代半ばといった印象になっていて、もうほぼ成体と変わらなかった。しかも彼は、父親譲りの身体能力と、母親譲りの高い知能により、クロコディアの社会においても決して<弱者>ではなかった。
<年若いというハンデ>については知能で補い、ベテランと言っていい成体達相手にも臆することなく対等に接し、クロコディア同士の、
<獲物の奪い合い>
でも互角以上に渡り合ってみせるのだ。
そんな息子の姿を、母親のメイガスは眩しそうに目を細めてみていた。
なお、<ラケシス>という名は、本来、
<アトロポス>
<ラケシス>
<クロト>
という、
<運命を司る三女神>
から取ったものであり、代々神秘的なものを表す単語を名に持つ<ドルセント家>の慣習に倣ってメイガスが付けたものであった。
とは言え、
『さすがに<雄>である彼に<女神の名>を冠するのはいかがなものか?』
と思う向きもあるかもしれないが、そもそも彼が暮らしているこの世界ではそんなことを気にする者もおらず、何も問題はなかった。なにしろ、母親である<メイガス>も、そのオリジナルである<メイガス・ドルセント>自身が、
<魔法使い>
を意味する言葉を名に持ちつつ地球人社会で暮らしてこれたのだから、そんな些細なことをとやかく言うような者は最初から相手にはしない人だった。
その上でここではもう<地球人社会の常識>や<感覚>などは意味をなさないがゆえに、ラケシスはあくまでもラケシスなのだった。
第一、クロコディアは<名前>を持たないのだから、そんなものを気にしようもないと言える。
そうして、半ば<親離れ>を成した彼は、クロコディアとして充実した毎日を送っている。遠からずパートナーを見付けて番う可能性も高いだろう。
また、父親である当と母親であるメイガスの間にはさらに<アトロポス>が生まれており、この場にはいないが父親も異なるが二人の姉として生を受けた<クロト>を含めて、<運命を司る三女神の姉妹>とは順序が違うものの三人が揃ったことになっていた。
もっとも、クロコディアには、
<兄弟姉妹の認識>
はあまり意味がないので、ラケシス自身はアトロポスを<妹>としては認識していないなかったのだった。
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