月弥総合病院

#17

遊戯室～


心春が言っていたように遊戯室の中に入ると確かに真陽と蜜が遊んできた。

蜜の吸引はするにしても真陽はどうしようか。聴診してから決めようかな。


「蜜、真陽。ちょっとおいで。」

楽しそうに遊んでる最中に申し訳ないが吸引しとかないと呼吸困難につながるため仕方ない。


真陽と蜜を連れて処置室に着く。いつもは病室でやるかもだけど今は真陽もいるから処置室で行う。

どうせ嫌がって暴れるんだろうな...。危ないからできるだけ暴れないでほしいけどね。


処置室に着くと真陽と蜜を処置台に乗せ、吸引の準備をする。

蜜は何をされるのかを察したようで明らかに嫌そうな顔をする。真陽は本当に天然でまだ全然気づいてないみたいだけどね。正直こういうところがあるからとてもやりやすい（笑）


吸引の準備を終え、手袋をはめる。

「蜜、お口あーんってあけてごらん。」


蜜「ヤッ...ｨｬ...」


「頑張るよー。」


蜜の口を少々強引に開け、喉奥に細い管を入れ吸引する。



蜜「ｵｪｯ...ﾊｧﾊｧ...ｵｪ...ｯ」


蜜は何度も嘔吐反射を繰り返す。



「ん。はい、頑張った。(撫)」



涙目になり、微かにむくれている。
ごめんって...(笑)



って、こんなことしてる場合じゃない。次は真陽。


「真陽、少し服浮かせて。」


真陽「ぃやｯ...」


いくら駄々を捏ねられても時間は淡々と過ぎていく。



仕方なく、服に手を掛け開けようとした瞬間⋯⋯⋯⋯




「真陽...!?」





真陽は処置台から逃げ出し処置室の扉を開け外に逃げ出した。



まずいか...これは。



ひとまず、蜜を看護師に預け、逃げ出した真陽を追い掛ける。