169 / 625
5章
159話 ステージ4
しおりを挟む
「大分大混戦になってきましたね」
土煙や叫び声、スキルや攻撃が飛んでくる最中に紅茶を入れてティータイム。
うむ、相変わらずいい色味を出せているし、香りもよく立っている。
「兄さん、もうちょっと緊張感をもって欲しいんだけど!」
飛んできた矢を盾で受けつつ、紅茶を啜る。
暫く戦いばかりで疲れたので一服してもいいじゃないかと思うんですよ、私は。
戦いばかりといいますが、今も戦闘中と言うのは変わりないわけですがね。
「西側の2クラン同士が小競り合いをしているので、西の方は問題ないですよ、北東南からの中~大規模相手の方がよっぽど大変ですが……」
「が、って何?」
「東にはその大きいクランよりもヤバい相手がいるじゃないですか」
次に飛んできた矢ではなく魔法をまた盾で防ぎ、辺りに風が起きる。どうやら風魔法のようだ、霧散していった魔法の残留がそよ風となって頬に当たってくるのでね。
「銃声と爆発音、大分近づいてきているようですが……うちのクランは一筋縄ではいきませんよ」
ぐいっとティーカップの中身を飲み干してからインベントリにティーセットを仕舞い、また盾や剣を持ち直して一息つける。
こういう乱戦の時こそ心に余裕を持って対処するのが大人の余裕と言う物だ。
「さて……状況は?」
「西の二つがかち合いならこっちに、北と東の大クランがぶつかり合って、同じようにこっちに、南のは動きなし」
「では南に寄りながら東西の相手を引き込みましょう、うまく北東西同士で戦ってくれれば楽になります」
「勝算は?」
「まあまあって所ですね、それでも悪くはないと踏んでますよ」
ふふっと笑いながら南進する指示を出し、相手を引き込みつつ、ポジションを変えるとしよう。
「北にいたのと東にいたのがぶつかったっぽいわねぇ……外周回り込んできたけど、これじゃあマイカ拾ってくるのは厳しいわ」
「偵察と観戦ばっかりなのはいいが、神経を使うのは疲れる」
「どうせ終わったら酒造シミュレーターやるんだから文句言わないの」
それにしてもこの双眼鏡買ってよかった。まあまあ良い値段って言うか、1万Zもしたんだから使い潰さないと勿体ない。
「何だったらソロで動く?別に私としてはやられなければいいけど」
「いや、複数ぶつかる今の状態であちこち動くのは得策じゃないだろう?」
「そらそーよねー」
相変わらず双眼鏡で辺りを見たり、トラッカーを使いながらで進行し、ぐるりと永久グライダースタンプの様な回り込みしてるけどやっぱり中央側に集中し始めている。
小規模の相手に関しては見つけ次第全員フルボッコ……と言うのはやめて、攻撃意思が無ければそのまま見逃す形に変えている。
余計な戦闘で消耗する必要も無いし、ここでやられたら折角残ったのに……と言う心理同士で特に何もせずにお互いスルーし、後ろから撃ち殺す。
こういうあまちゃんばっかりだったらいいんだけどなあ。
「流石に引くぞ」
「紳士ルールとか死ねばいいのよ」
ほくほく顔で二つ分のデスボックスを鼻歌を交えながら漁り、銃弾+8発。
これでも完全に赤字ってのが、なんとも不遇と言う感じ。弓の様に連射するものだったら多分10発とか多めに手に入るんだろうけど、銃って実はMAX5発までって条件があったりして。
しかしポーションは無し、銃弾回収しただけで終わったのはちょっと残念だな。
「全体的に疲弊してきたからポーションないわね……やっぱりそろそろ決着がつくって感じだなぁ」
「人数ゲーだな、やっぱり」
「そんなんどの対戦ゲーでも当たり前でしょ」
基本的に相手の人数が増えれば増えるほど不利になるのはどのゲームでもそう。
特に人数の多い対人物は顕著だな。いくらプロのゲーマーだとしてもそれなりにできる腕前のやつを同時に相手するって難しいわけだし。
「倒した奴がどのクランに所属してるか分からないってのもポイントよねぇ……倒したら倒したで連絡は取れないだろうから良いけど、自分のクラン員がやられたってのは分かるのかしら」
「一応参加クラン員は見れるが、特にネームの色が変わったりもせずのままだな」
「やられたら赤字か灰字に表示が変わるとかかね、今の所やられたクラン員もいないわけだし、その辺の情報がようわからん」
「やられたらやられたで問題だろうに」
「まあねー……っと、やっぱ北側にも大きいクランいたか」
大きめの通りに出ていく前にちらりと見えた大きいクランを観察。
すぐさま双眼鏡を出してどういう感じかをしっかりとチェックしないとね。
「規模がいまいちわからんなあ……60くらいで見積もっとくか」
「5万近くユーザーがいるのにやけに人数が少ない気もするが」
「確かにねー、参加するだけで何かしら特典がつくから、クランじゃなくて個人でって場合もあるんじゃない?もしくは対人イベント自体そこまで興味ないって場合もあるし」
あのゴリマッチョは完全にイベント不参加と言っていたしな。
5万人……ちょっとBANされてるから最大人数ってわけじゃなくなったけど、全員が全員、対人が好きってわけでもないし、都合が付かない場合もあるからなんとも言えん。
別鯖で対戦ってわけでもないし、もしかしたらもっと規模自体は大きかったけど序盤に戦闘が多くて人数が削れたってパターンもあるんじゃないかな。
「このまま南進されるとマイカを回収できない気がしてきたわ」
「どこまで深く入り込んだんだか……思い切りぶつかり合ってる近くにいるぞ」
現在地がわかるからこそ手薄であろう場所から回収しようと思ったのに、なんで激戦区の方に進んでるのかね。
これだからバトルジャンキーは。
「どうにかこうにか抜けやすそうな地点見つけて無理やり突破してもらう?」
「それは中央から外に向かって抜けれる前提だろうに」
中央から北東回りは人数が多いから無理だな、囲まれやすいのが問題なのでパス。
次に手薄っぽい西は、戦闘が激化して、戦闘地帯が動き回っている。どういった戦いしてんだか、絶対私の知り合いじゃないね。
『アカメちゃん、どこいってんー』
『お前さんを回収するプランを練っとるぞ』
『いくなら西かなぁ…北東から中央に流れてきてるし、乱戦なのは北西だから?』
『あんたが抜けられるなら何処でもいいのよ』
『もうこっちきてくれないかなぁ?』
激戦区に飛び込んで暴れまわってる奴のところにさらに飛び込むってアホか!
中と外から3人で何人相手にしなきゃならんと思ってるんだ、こいつは。
『無茶言ってんじゃねえぞ、こっちは銃弾かつかつなんだから、節約したいってのに』
『あたしだってポーションないしー!』
『突っ込んでいったのあんたでしょーが!デスボ漁ってやりくりしなさい!』
リアル年齢はわからんが、子供の相手してるような気がしてきた。
っていうか子供か、思考が単純な大人かどっちかだが。
『とにかく手薄なら北西に抜けてきて、あんたなら突破できるでしょ』
『はーい』
「疲れた顔してるな」
「しないと思ってるのか」
だろうなって納得した顔しながら移動指示を受ける。
先導役っていうか、私の考えていることがわかってくれているとものすごい助かる。何でもかんでも指示出して悪態つかなくていいってだけで十分満足。
「まー、北西に向かおうや、あのバトルジャンキーでもマップくらいは見れるでしょ」
「どっちかっていうとアホ扱いしてるな」
「なんのことやら」
土煙や叫び声、スキルや攻撃が飛んでくる最中に紅茶を入れてティータイム。
うむ、相変わらずいい色味を出せているし、香りもよく立っている。
「兄さん、もうちょっと緊張感をもって欲しいんだけど!」
飛んできた矢を盾で受けつつ、紅茶を啜る。
暫く戦いばかりで疲れたので一服してもいいじゃないかと思うんですよ、私は。
戦いばかりといいますが、今も戦闘中と言うのは変わりないわけですがね。
「西側の2クラン同士が小競り合いをしているので、西の方は問題ないですよ、北東南からの中~大規模相手の方がよっぽど大変ですが……」
「が、って何?」
「東にはその大きいクランよりもヤバい相手がいるじゃないですか」
次に飛んできた矢ではなく魔法をまた盾で防ぎ、辺りに風が起きる。どうやら風魔法のようだ、霧散していった魔法の残留がそよ風となって頬に当たってくるのでね。
「銃声と爆発音、大分近づいてきているようですが……うちのクランは一筋縄ではいきませんよ」
ぐいっとティーカップの中身を飲み干してからインベントリにティーセットを仕舞い、また盾や剣を持ち直して一息つける。
こういう乱戦の時こそ心に余裕を持って対処するのが大人の余裕と言う物だ。
「さて……状況は?」
「西の二つがかち合いならこっちに、北と東の大クランがぶつかり合って、同じようにこっちに、南のは動きなし」
「では南に寄りながら東西の相手を引き込みましょう、うまく北東西同士で戦ってくれれば楽になります」
「勝算は?」
「まあまあって所ですね、それでも悪くはないと踏んでますよ」
ふふっと笑いながら南進する指示を出し、相手を引き込みつつ、ポジションを変えるとしよう。
「北にいたのと東にいたのがぶつかったっぽいわねぇ……外周回り込んできたけど、これじゃあマイカ拾ってくるのは厳しいわ」
「偵察と観戦ばっかりなのはいいが、神経を使うのは疲れる」
「どうせ終わったら酒造シミュレーターやるんだから文句言わないの」
それにしてもこの双眼鏡買ってよかった。まあまあ良い値段って言うか、1万Zもしたんだから使い潰さないと勿体ない。
「何だったらソロで動く?別に私としてはやられなければいいけど」
「いや、複数ぶつかる今の状態であちこち動くのは得策じゃないだろう?」
「そらそーよねー」
相変わらず双眼鏡で辺りを見たり、トラッカーを使いながらで進行し、ぐるりと永久グライダースタンプの様な回り込みしてるけどやっぱり中央側に集中し始めている。
小規模の相手に関しては見つけ次第全員フルボッコ……と言うのはやめて、攻撃意思が無ければそのまま見逃す形に変えている。
余計な戦闘で消耗する必要も無いし、ここでやられたら折角残ったのに……と言う心理同士で特に何もせずにお互いスルーし、後ろから撃ち殺す。
こういうあまちゃんばっかりだったらいいんだけどなあ。
「流石に引くぞ」
「紳士ルールとか死ねばいいのよ」
ほくほく顔で二つ分のデスボックスを鼻歌を交えながら漁り、銃弾+8発。
これでも完全に赤字ってのが、なんとも不遇と言う感じ。弓の様に連射するものだったら多分10発とか多めに手に入るんだろうけど、銃って実はMAX5発までって条件があったりして。
しかしポーションは無し、銃弾回収しただけで終わったのはちょっと残念だな。
「全体的に疲弊してきたからポーションないわね……やっぱりそろそろ決着がつくって感じだなぁ」
「人数ゲーだな、やっぱり」
「そんなんどの対戦ゲーでも当たり前でしょ」
基本的に相手の人数が増えれば増えるほど不利になるのはどのゲームでもそう。
特に人数の多い対人物は顕著だな。いくらプロのゲーマーだとしてもそれなりにできる腕前のやつを同時に相手するって難しいわけだし。
「倒した奴がどのクランに所属してるか分からないってのもポイントよねぇ……倒したら倒したで連絡は取れないだろうから良いけど、自分のクラン員がやられたってのは分かるのかしら」
「一応参加クラン員は見れるが、特にネームの色が変わったりもせずのままだな」
「やられたら赤字か灰字に表示が変わるとかかね、今の所やられたクラン員もいないわけだし、その辺の情報がようわからん」
「やられたらやられたで問題だろうに」
「まあねー……っと、やっぱ北側にも大きいクランいたか」
大きめの通りに出ていく前にちらりと見えた大きいクランを観察。
すぐさま双眼鏡を出してどういう感じかをしっかりとチェックしないとね。
「規模がいまいちわからんなあ……60くらいで見積もっとくか」
「5万近くユーザーがいるのにやけに人数が少ない気もするが」
「確かにねー、参加するだけで何かしら特典がつくから、クランじゃなくて個人でって場合もあるんじゃない?もしくは対人イベント自体そこまで興味ないって場合もあるし」
あのゴリマッチョは完全にイベント不参加と言っていたしな。
5万人……ちょっとBANされてるから最大人数ってわけじゃなくなったけど、全員が全員、対人が好きってわけでもないし、都合が付かない場合もあるからなんとも言えん。
別鯖で対戦ってわけでもないし、もしかしたらもっと規模自体は大きかったけど序盤に戦闘が多くて人数が削れたってパターンもあるんじゃないかな。
「このまま南進されるとマイカを回収できない気がしてきたわ」
「どこまで深く入り込んだんだか……思い切りぶつかり合ってる近くにいるぞ」
現在地がわかるからこそ手薄であろう場所から回収しようと思ったのに、なんで激戦区の方に進んでるのかね。
これだからバトルジャンキーは。
「どうにかこうにか抜けやすそうな地点見つけて無理やり突破してもらう?」
「それは中央から外に向かって抜けれる前提だろうに」
中央から北東回りは人数が多いから無理だな、囲まれやすいのが問題なのでパス。
次に手薄っぽい西は、戦闘が激化して、戦闘地帯が動き回っている。どういった戦いしてんだか、絶対私の知り合いじゃないね。
『アカメちゃん、どこいってんー』
『お前さんを回収するプランを練っとるぞ』
『いくなら西かなぁ…北東から中央に流れてきてるし、乱戦なのは北西だから?』
『あんたが抜けられるなら何処でもいいのよ』
『もうこっちきてくれないかなぁ?』
激戦区に飛び込んで暴れまわってる奴のところにさらに飛び込むってアホか!
中と外から3人で何人相手にしなきゃならんと思ってるんだ、こいつは。
『無茶言ってんじゃねえぞ、こっちは銃弾かつかつなんだから、節約したいってのに』
『あたしだってポーションないしー!』
『突っ込んでいったのあんたでしょーが!デスボ漁ってやりくりしなさい!』
リアル年齢はわからんが、子供の相手してるような気がしてきた。
っていうか子供か、思考が単純な大人かどっちかだが。
『とにかく手薄なら北西に抜けてきて、あんたなら突破できるでしょ』
『はーい』
「疲れた顔してるな」
「しないと思ってるのか」
だろうなって納得した顔しながら移動指示を受ける。
先導役っていうか、私の考えていることがわかってくれているとものすごい助かる。何でもかんでも指示出して悪態つかなくていいってだけで十分満足。
「まー、北西に向かおうや、あのバトルジャンキーでもマップくらいは見れるでしょ」
「どっちかっていうとアホ扱いしてるな」
「なんのことやら」
20
あなたにおすすめの小説
【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。
だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
───────
自筆です。
アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
────────
自筆です。
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー
びーぜろ
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。
理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。
今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。
ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』
計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る!
この物語はフィクションです。
※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。
オネエ伯爵、幼女を拾う。~実はこの子、逃げてきた聖女らしい~
雪丸
ファンタジー
アタシ、アドルディ・レッドフォード伯爵。
突然だけど今の状況を説明するわ。幼女を拾ったの。
多分年齢は6~8歳くらいの子。屋敷の前にボロ雑巾が落ちてると思ったらびっくり!人だったの。
死んでる?と思ってその辺りに落ちている木で突いたら、息をしていたから屋敷に運んで手当てをしたのよ。
「道端で倒れていた私を助け、手当を施したその所業。賞賛に値します。(盛大なキャラ作り中)」
んま~~~尊大だし図々しいし可愛くないわ~~~!!
でも聖女様だから変な扱いもできないわ~~~!!
これからアタシ、どうなっちゃうのかしら…。
な、ラブコメ&ファンタジーです。恋の進展はスローペースです。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。(敬称略)
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
幼馴染パーティーから追放された冒険者~所持していたユニークスキルは限界突破でした~レベル1から始まる成り上がりストーリー
すもも太郎
ファンタジー
この世界は個人ごとにレベルの上限が決まっていて、それが本人の資質として死ぬまで変えられません。(伝説の勇者でレベル65)
主人公テイジンは能力を封印されて生まれた。それはレベルキャップ1という特大のハンデだったが、それ故に幼馴染パーティーとの冒険によって莫大な経験値を積み上げる事が出来ていた。(ギャップボーナス最大化状態)
しかし、レベルは1から一切上がらないまま、免許の更新期限が過ぎてギルドを首になり絶望する。
命を投げ出す決意で訪れた死と再生の洞窟でテイジンの封印が解け、ユニークスキル”限界突破”を手にする。その後、自分の力を知らず知らずに発揮していき、周囲を驚かせながらも一人旅をつづけようとするが‥‥
※1話1500文字くらいで書いております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる